バックナンバー:176 2010/2/15


読者の皆様、お元気でお過ごしでしょうか?

 

 

ヨーロッパの寒さは依然続いております。アメリカのワシントン辺りほどでは

ありませんが、11日、12日はブレーマーハーフェンでは20センチくらい

の雪が降りました。道が凍っている上に雪が積もり、道の状態が見えず歩くの

に危険な状態です。その為12日13日は小中学校は休校。

 

市内の主な自動車道路の雪かきの車は稼動しているのですが、雪をどけても直

ぐまた積もる。私の家の前も大きなデッキブラシのようなほうきで雪をよけま

すが、掃いた尻から雪が積もる。いたちごっこの毎日に、ご近所のご挨拶も、

「うんざりですね」

 

この日常生活で私には一つ分かったことがあります。雪国の方には笑われるか

もしれませんが、私は雪国に住むべき人間ではない、ということです。雪の無

い所に住んでいて、冬にはスキーをしにアルプスに出かける。これが一番のよ

うです。実は、退職後、冬はスキーができて、夏はすがすがしいアルプスに住

むのもいいかかな〜、と思っておりました。でも、これはちょっと考え直した

方が賢明かもしれません。

 

最近のブレーマーハーフェンの冬景色の写真(ノルトゼー新聞HP)

http://www.nordsee-zeitung.de/Home/gid,562_puid,1_pageid,139.html

 

 

さて、本日もどうぞヨーロッパからの便りをごゆっくりお楽しみください。

 

 

ドイツの国内ニュースでは失業者に対して支払われる法律「ハルツ4」が最高

裁で、給付金算定方式が違法との判決を受け、ドイツ政府は対応に追われてい

ます。この「ハルツ4」ですが、国が最低の人間としての生活を保障する、と

して生活保護として行っている補助金です。ドイツでは安い賃金で家族を養っ

ているより、この生活保護を受けている方が楽である、というような議論もあ

り、元々あまり評判は良くない法律ではありました。判決では水準が低すぎる

とも高すぎるとも述べておらず、単に算出方法が問題、としているので、生活

保護が下がる可能性もあるらしいです。

Hartz-IV-Stze verfassungswidrig

http://www.n-tv.de/politik/Hartz-IV-Saetze-verfassungswidrig-article718410.html

 

 

ドイツのラインランド地方では寒さにも負けずカーニバルでにぎわっています。

http://images.google.de/images?hl=de&source=hp&q=karneval+k%C3%B6ln&um=1&ie=UTF-8&ei=nB93S9OLAoiW_QbXwqiwCg&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=14&ved=0CEQQsAQwDQ

http://www.koelner-karneval.info/

 

ただ、ケルンでは地下鉄の手抜き工事のために資料館が沈下し崩れた事件の原

因が、提出書類に書かれたコンクリートの3,4メートルの厚さがなく、薄い部

分から地下水が入り込みコンクリートが弱くなり崩れたそうです。またホイマ

ルクトでは83パーセントの鉄骨が無くなっており、これから春にかけて雪解

け水のためにライン川が増水し、洪水となった場合には危険な状態になりかね

ないそうです。

http://kurier.at/nachrichten/1977394.php

 

 

国際的なニュースとしてはイランが高濃縮ウランの製造を開始し、アメリカを

はじめ、EUからの非難を浴びております。ドイツのニュースでは原爆を作る

にはまだ濃度が達していないんだとか?

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4352526.html

 

雪の無いカナダではオリンピックが開催され、競技は28日まで続きます。

メダル以外に広告料で稼いでいる選手ランキングがあります。トップはアメリ

カのスノーボーダー、シャウン・ホワイトと韓国人スケート選手、キム・ユ・

ナ。第3位がアメリカ人スキー選手のリンシー・フォン。

http://www.handelsblatt.com/magazin/sonstiges/forbes-ranking-die-werbe-millionaere-unter-den-olympia-athleten;2528332#bgStart

 

不況の時代にも大金持ちには関係が無いらしいです。ロンドンのオークション

ハウス・ソーズビーでスイスの彫刻家ジャコメッティの作品が芸術品の最高値

をつけました。これまでの最高値はピカソの絵画だったそうです。ジャコメッ

ティの作品はチューリッヒの美術館にたくさん陳列されております。

http://www.n-tv.de/panorama/kultur/Giacometti-bricht-Weltrekord-article711469.html

 

ピカソ、キルヒナーも値を飛ばしたそうです。

http://www.n-tv.de/panorama/kultur/Schaetzpreise-deutlich-uebertroffen-article709495.html

 

ザルツブルク音楽祭での財政調査で不正が発覚? マネージャー、ミヒャエル・

デウィッターが訴えられました。

http://derstandard.at/1263706667175/Pruefbericht-Bis-zu-15-Millionen-Euro-Schaden-bei-Osterfestspielen

http://www.badische-zeitung.de/der-skandal-um-die-salzburger-festspiele-weitet-sich-aus--26568778.html

 

 

 

2月22日にブレーマーハーフェン歌劇場管弦楽団の室内楽演奏会がございま

す。今回は私の出番。ドルトムントからファゴットの土山さんも参加して頂け

ます。

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/web/staedtisches_orchester/beschreibungen/2007_05_29_14_03_33_3_Kammerkonzert.html

場所はMorgenstern Museum。 

開演は20時です。

 

 

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■ ポップなヴァイオリン奏者、ギャレット

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デイビット・ギャレットというポップとクラシックの中間を行くヴァイオリン

奏者がいます。ドイツでは大人気で1月の終わりからワイマールのオーケスト

ラと一緒にツアーをしています。13歳の時に公開演奏を始めました。また

「熊蜂の飛行」をノーミスで66秒で弾くというギネスブック保持者でもあり

ます。(この下のユーチューブではそんなに早い感じはしませんが・・・)

http://www.youtube.com/watch?v=Q15yi6CqZ2U&feature=related

 

元ベルリンフィルのコンサートマスターで今、中堅のヴァイオリンのソリスト

として活躍しているフランク・ペーター・ツィンマーマンと同門のガブリロフ

門下。(経歴にはどういうわけか載っていない)

 

たまたま今ワイマールのオーケストラで研修生をしている京芸の後輩がこの仕

事でブレーマーハーフェンにやって来ましたのでゲネプロを聞かせて頂きまし

た。ステージにはバンド(ドラム、エレキギター、シンセサイザー)とオーケ

ストラが並び、ギャレットはステージと客席を行ったり来たり。音は全てマイ

クから拾ってミキシングされます。ですからバランスなどはミキサーの腕次第。

演奏者にとってはバランスを気にせず常に美しい音を出していればよいといえ

ます。後輩から30分のゲネプロを聞かせて頂いた後で面白いお話を後輩から

聞かせて頂きました。オケマンは皆イヤホンを着用していて曲が始まる時には

「ワン、ツー、スリー、フォー、カチ、カチ、カチ、カチ・・・・・」とリズ

ムがメトロノームで入るようになっているんだそうです。クラリネットのおっ

さんが「私は聴いて合わせる」と言い張ってイヤホーンを取って演奏していた

ら「遅れてま〜す」って言われたそうです。イヤホーンから聞こえてくる音は

そのメトロノームとソロ・ヴァイオリンと指揮者の指示・・・・、と限られて

全部は聞こえないそうです。

 

以前、1回だけARD(ドイツのNHK)からいきなり電話がかかってきて、

夜のポップ音楽番組生収録に1曲だけオーボエが必要なので来て下さい、と頼

まれたことがありました。一応楽譜はあるのですが、プレイバック。私は格好

だけしていれば良い。ということでGPの出番で待機していました。するとし

ばらくして、オーボエが必要な歌手が来なくなったのでその曲はカット、もう

お帰りになって結構です、と言われ、たんまりギャラだけ頂いて帰ってきたこ

とがあります。

 

でも、ギャレットの演奏会はプレイバックではないだけ本格的、といえます。

3000人くらい入るホールを一杯にしてのコンサートですからたいしたもの

ですね。

 

下のユーチューブですが、ブレーマーハーフェンでのコンサートも大体同じよ

うな感じでした。これにバンドが入ってもっとポップの要素が強くなっていま

すが・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=HmDePI6YpKs&feature=related

 

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ハイテク・スキー教師

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今年のヨーロッパは雪がいっぱいです。そしてウィンタースポーツ業界は売り

上げが高くなっているようです。

 

スキー靴の敷き革として靴底に装着して、携帯のイヤホーンで情報を聞きなが

ら滑って上手になる、という新しい製品が開発されました。スキー教師キラー

というべきこのハイテク製品ですが、身体の状態を靴底に伝わる圧力で分析し、

「もっと前傾に」とか、「右エッジを強く」とか「ひざをもっと折って」とか

の支持を出してくれるそうです。

 

でも、深雪とゲレンデなどでは滑り方が違うでしょうし、きっともっと良い製

品ができるでしょう。スキーファンには非常に興味がある開発です。ただ、ま

だ製品化はされておりません。

http://www.uni-protokolle.de/nachrichten/id/171778/

http://idw-online.de/de/news301115

 

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■ 盗まれたスイス銀行のデータ

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世界で税金がかからず(少なく)、金持ちが財産を管理させる銀行が集まって

いるのに有名なのはスイスです。1月30日、ドイツの国税省に1500人の

ドイツ人のスイスにある銀行口座データを売りたいとの申し出があったようで

す。このデータは銀行が出すわけはなく、盗まれたデータであることは明白。

 

スイスの法律では、外国人が税金をその人が住んでいる国に対して申告する義

務はないのですが、ドイツの法律では、財産はどこの国にあっても申告し、利

益を出した場合は課税されます。スイスに預けられているドイツ人の口座のほ

とんどはドイツの税金をまぬがれているので、ドイツの税制上では違法行為。

そして、スイスのこの銀行口座はドイツ税務署の目の上のたんこぶ、という訳

です。

 

2年前に、リヒテンシュタイン銀行の(違法)データをドイツの税務局は秘密

調査機関を通して買い込み、かなりのドイツ人が税金をさかのぼって徴収され

さらに罰金を取られています。当時のドイツ・ポストの社長ツムヴィンケルは

実刑判決を受けているくらいドイツの税務局はハードです。

 

ここで焦点になっているのは、ドイツ政府は不法に入手されたデータを国家と

して取引、入手し、証拠品として採用しても良いのか? ということです。

 

不法データは犯罪によって入手されています。その犯罪者に対して、ドイツの

脱税者告発の為に交渉し、国としてその犯罪者に報酬を払うべきかどうか、と

いうモラルと法的な論争になっています。

 

結局ドイツはこのデータを買うことに決定しました。不思議なことに銀行デー

タは1つの銀行だけではないようです。またドイツ人以外のデータも入ってい

るらしく、オランダ、ベルギー、オーストリア政府からもデータ情報の交換要

請があった、と報道がありました。今のところ、盗まれたデータはHSBC銀

行ジュネーブ店のものでが中心のようです。

 

2月5日の報道によるとシュトゥットゥガルトの税務署にまた新しいデータを

売りたいという申し出があったようです。既に昨年から、データの交換があっ

たらしく、データが不完全だったので交渉に応じなかったが、今回データの補

足があったとの事。確かにスイスと隣接している経済都市にはスイスに口座を

持つ金持ちがたくさんいてもおかしくはありません。

http://www.n-tv.de/politik/Neue-Steuer-CD-aufgetaucht-article714987.html

 

税金対策として、ドイツの会社がドイツでの法人税が高いから工場を移すこと

もあります。工場はドイツの税制の対象外になり、法人税が安い東欧諸国に税

金が落ちることになります。だからといって会社側はドイツに税金を支払う義

務はありません。去年、携帯の大手ノキアがドイツのボッフムにある工場を税

金と労働費節約の為に閉鎖しました。

 

会社が税金節約の為に工場を移そうが、本拠地を移そうが、外国に新しく別会

社を設立しようが、そういう工夫をするのは当然です。個人が資産を税金の安

い国に移すのも金持ちにとっては当然の工夫だと私は思います。もし、ドイツ

が国からの資産の逃避を防ぎたいなら、まず税制を変えて外国からどんどん資

産が入るようなシステムにすれば良いと思うのは私だけなのでしょうか・・・

・?

 

ドイツの税制政策は国から資産が逃避するであろう、と予想されるような政策

を出しているわけで、ファイナンシャルの自由競争に参加して外国からの資金

を調達する、という事は行っていません。そして、今回のように、他国がその

ようにドイツに都合の悪いシステムを行っていると、EU諸国と結託して民主

主義(多数決の原理)を引き合いに出し、スイスやルクセンブルク、リヒテン

シュタインなどの国々を悪者扱いにします。今回の事件でドイツ政府は自分達

の作った政策にはまったく触れず、脱税は黒、と決めつけ、問題点を摩り替え

て対処しています。またドイツのメディアは政府と一緒に踊っている(政府に

踊らされている)ように感じられます。

 

スイス人はこれに対して、ゲルマン民族の血が今でも受け継がれているようだ、

と批判しています。

 

ドイツは資本主義の自由競争に自ら参加しないで税制を改めなければ、問題解

決にならず、ゲシュタポのように取り締まりを厳しくすれば、そのうちドイツ

人はドイツ人であることを放棄して外国に帰化してしまうと思います。実際に

そういう選択をした人間は何人もおります。有名人としてはテニスのボリス・

ベッカー。彼はモナコに税金を納めています。

 

ドイツ人の民族性を強く出した今回の政府対応は、国際政治的に見て、良い印

象を与えず、スイスとの関係を今後こじらせる原因になる事は必至です。

 

 

 

ついでに、ちょっと変わったドイツの税制をご紹介いたします。

 

子供が結婚した時に不動産を買うために親が資金援助(生前贈与)したけれど、

子供が離婚した場合、その子のパートナーから贈与したお金を法律的に取り戻

す事ができるんだそうです。

http://www.n-tv.de/ratgeber/steuernrecht/Geld-zurueck-bei-Scheidung-article712724.html

 

結婚するときに、お互いの財産を弁護士を立てて確認しあう、という事も、ド

イツの契約結婚の象徴のようです。それでも、男性にとっては「えっ!」とい

うような法律がドイツには存在します。最近では少し適用を緩められたようで

すが、妻が他の男性に走りそれが離婚理由でも、夫は生涯、妻とその妻との間

にできた子供の経済的な面倒を見る義務がある、という法律。ドイツ人の女性

は積極的といわれていますから、結婚しない男がたくさんいても、この法律が

ある限り可笑しくないのです。

 

この2つの税制を照らし合わせてみると、何か釈然としません。夫は浮気をし

た妻とその子供に生涯生活費を支払う義務があり、義理の親はあげてしまった

お金を取り戻すことができる、って変ですね?

 

 

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■ ヨーロッパの銀行口座の保守

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2月12日のニュースでEU議会はアメリカに対して今までヨーロッパの銀行

データを自由に捜索できた条約を解約する事を決定。この決定によりアメリカ

がテロの資金調査で、もし疑わしい口座を調べたい場合、その毎にEUのSW

IFTに調査依頼を申請するあります。

http://www.spiegel.de/politik/ausland/0,1518,677331,00.html

 

スイスに対して銀行データの開放を求めて苦情を申し入れ続けているドイツの

所属するEUが、アメリカに対して閉鎖的な態度で臨む。政治というものは気

に入らないと自分の好きなように捻じ曲げ理由をつけます。

 

政治の、政治家の倫理っていったい何なんだろう、と考え込んでしまいます。

でも、一つだけはっきりしている事は、政治はその国の為にあり、その国の国

益を守る為。政治家は人一倍母国を愛していないといけないと思います。

 

無理難題を突きつけ、事をことさらに大きくして見せ、その問題を取り下げる

代わりに国債を買え、というディールを成立させたりする国際政治の世界です

から、何が正しくて、何がいけないか、なんて言ってられません。どうやって

自国の利益を確保できるかの平和的に見せかけての外交戦争です。

 

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■ 売ります 中古イングリッシュホルン用ガウジングマシーン

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中古イングリッシュホルン用ガウジングマシーン(クロップファー製)

値段6万円

 

台座 直径13mm

替え刃 1本

 

http://homepage3.nifty.com/~motohasi/oboe/sellbuy/sell-1.htm

 

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■ 寿司の危機

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フランス政府は大西洋と地中海のクロマグロの国際取引禁止を発表しました。

依然、モロッコのアガディアという町に休暇で入ったとき、マグロクルーズと

いうのが旅行案内書で掲示されていて、この辺でもマグロがとれるんだな、と

思ったことがありました。その後、スペインから寿司ネタとして日本にマグロ

が入っている事を知り、なるほど、と合点がいったことがありました。

 

寿司はヨーロッパでもブームを呼んでいる献立で、ずいぶん前にこのブームを

メールマガジンに書いたことがあります。その時に、中国人だけにはこの味を

分かって欲しくない、と書いた記憶があります。中国人が寿司を食べだしたら

魚という魚はなくなってしまうに違いないからです。

 

さて、このフランスの対応で、ヨーロッパのマグロ漁の本拠であるスペインが

どのような動きに出るのか、が今のところの焦点です。サルゴジ、メルケルは

何かにつけてEU,EUと言うのが好きですから、スペインもそれに屈したら

日本の寿司のマグロの値段に直結する可能性は大、といえます。

 

 

 

クロマグロ:仏が取引禁止支持 日本に影響必至

http://mainichi.jp/life/today/news/20100204k0000m020116000c.html

 

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■ オーボエ演奏のコツ (準備体操)

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皆様はきっとオーボエを演奏される前にウォーミングアップとして吹き込みを

していらっしゃると思います。これ自体、大変お勧めなのですが、その前の段

階での準備体操をお勧めいたします。

 

演奏するのに使う体の場所、特に肺の部分を動かしてみる。上半身を左右に倒

して、特に肋骨を(アコーディオンのふいごの部分のように)開いたり閉じた

りと動かしてみてください。

 

それから息を出す中心の「へそ下3寸」の部分の筋肉が動きやすいように上体

をくねらしたり、前に倒したり、後ろに反らしたり、腰を回したりしてみてく

ださい。

 

後は腕を回して、手首を回して、ついでに足の屈伸をして、ハイおしまい!

 

なあ〜んだ!ただの体操か? と馬鹿にしてはいけません。

ここで、非常に重要な事があるのです。

 

もし、この準備体操をしないで演奏を始めると、筋肉がリラックスした状態で

ないままに演奏を開始することになります。怖いのは、この状態で体の筋肉を

固めてしまうことなのです。お若い方はそれでも、まだ、体自体が柔らかなの

でお感じにならないかもしれません。身体が、筋肉が硬直した状態でなく、リ

ラックスした状態で演奏をする、という事は、人生永く楽しく楽器の演奏をさ

れたい方(オーボエに限らず)、全員にお勧めツボです。楽器を演奏する姿勢

は大抵は不自然です。かろうじて鍵盤楽器の方は左右対称かもしれません。プ

ロの演奏家には、特にこの準備体操をしてから楽器の演奏をされることをお勧

めしたいです。いつも無理な姿勢で踏ん張っていると、身体の形、バランスが

狂います。それを少しでも阻止するためには大変有効な、そしてお金のかから

ない、簡単な方法なのです。

 

 

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■ アメリカ経済大ピンチ(その28)

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この2週間、世界は国の負債問題でまた危機感が出てきました。まずEUのギ

リシャ。そしてギリシャだけでなくPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシ

ャ、スペイン)の負債が問題視されています。現在ギリシャの負債は経済恐慌

の発端となったリーマン・ブラザースの3倍なんだそうです。ギリシャに対し

てはEUがなんらかの救済処置を行うことは火を見るより明らかだと思います。

これ以上の経済恐慌をEUから引き起こす、という事は、他の国々も、今より

多くの経済救済のための国費出動を意味しており、現在、どの国々もそれがで

きる状態ではないからです。ただ、この問題でEU通貨、ユーロの価値を下げ

てしまう事は、EUの輸出企業にとっては非常に好都合で、世界的に競争力が

つきます。EUはどうも、直ぐにはPIGSを救済しない、という声明を発し

て、のらりくらり、とユーロの価値を上げないように誘導していく政策を採る

のでは、と考えられます。

 

11日にEUがギリシャ負債救済措置を決定。ところが肝心のギリシャが救済

を頼んだ覚えは無い、と言い張って救済を受ける気配なし。

http://www.handelsblatt.com/finanzen/marktberichte/boerse-frankfurt-griechische-komoedie-dax-schliesst-im-minus;2527780

 

それでも、企業の業績発表はキャタピラー、コカコーラ、マクドナルドと好調

です。そしてとうとう、アメリカが公定歩合を上げるかもしれないと匂わせい

ます。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int&rel=j7&k=2010021100023

http://www.boerse-go.de/nachricht/US-Notenbank-Zinswende-AEnderung-der-Geldpolitik-angedeutet,a2077900,b710.html

 

また、ヨーロッパでの不動産会社はまた黒字に転換しつつあるという事です。

ただし、世界的に見るとヨーロッパの不動産業界はまだ低調なんだそうです。

http://www.boerse-go.de/nachricht/Immobilienaktien-wieder-im-Aufwind,a2076037.html

 

 

トヨタとホンダのリコールに対して、大きく圧力をアメリカがかけて来ている

んだそうです。これは日本に対してアメリカの国債を買わせる下準備だ、と元

外交官の方は述べていらっしゃいます。面白い、そしてありうる見解かもしれ

ません。

http://money.mag2.com/invest/kokusai/

 

Ist Toyota nur der Anfang?

http://www.n-tv.de/wirtschaft/dossier/Ist-Toyota-nur-der-Anfang-article719124.html

 

 

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■ 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ ヨーロッパ公演のお知らせ

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慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラが3月1日を皮切りに4回

の演奏会をヨーロッパ各地で公演いたします。お近くにお住まいの方々、是非

応援に行ってあげて下さい。

 

 

●デュッセルドルフ公演

31日(月)@トーンハレ

開場:1930 開演:2000

 

指揮:大河内雅彦

曲目:ベートーヴェン作曲 劇付随音楽《エグモント》より序曲

    チャイコフスキー作曲 バレエ組曲『白鳥の湖』

     バルトーク作曲 管弦楽のための協奏曲 

     ワーグナー作曲 楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第一幕

への前奏曲(※デュッセルドルフ大学管弦楽団との合同演奏)

 

●ブルノ公演

35日(金)@マーヘン劇場

開場:1800 開演:1900

 

指揮:飯守泰次郎

曲目:ワーグナー作曲 舞台神聖祝祭劇「パルジファル」より第一幕への前奏曲

     伊福部昭作曲 交響譚詩

     マーラー作曲 交響曲第5番

   

●ウィーン公演

38日(月)@ムジークフェライン

開場:1900 開演:1930

 

指揮:飯守泰次郎

曲目:ワーグナー作曲 舞台神聖祝祭劇「パルジファル」より第一幕への前奏曲

    伊福部昭作曲 交響譚詩

    マーラー作曲 交響曲第5番

     

●ブダペスト公演

312日(金)@芸術宮殿バルトークホール

開場:1910 開演:1930

 

指揮:大河内雅彦

曲目:ベートーヴェン作曲 劇付随音楽《エグモント》より序曲

    チャイコフスキー作曲 バレエ組曲『白鳥の湖』

    バルトーク作曲 管弦楽のための協奏曲

 

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■ クリスチャン・ティーレマン GMD ドレスデン・シュターツ・カペレ

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1012年と13年のシーズンから現在ミュンヘン・フィルハーモニカーの常

任指揮者クリスチャン・ティーレマンはドレスデンの歌劇場のオーケストラ、

シュターツ・カペレの常任指揮者に就任することが正式に決まった。

http://www.mdr.de/sachsen/7081351.html

 

現在の常任指揮者ファビオ・ルイジはオーケストラのマネージメントと歌劇場

の支配人との意見が合わない為、契約を破棄。ザクセン州は契約違反で訴訟す

る構え!現在オーケストラには常任指揮者がいないままの状態。

 

 

GMD:ゲネラル・ムジーク・ディレクトー 常任指揮者の事

 

 

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最後までお付き合い頂きありがとうございました。

どうぞ皆様お元気でお過ごしください。

 


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