読者の皆様、
新年あけましておめでとうございます
本年もどうぞ宜しくお願いいたします
ドイツの除夜は花火とシャンペンとベルリーナーで幕を開けます。
花火は大きな音をたてて悪霊を追っ払うため、後は新しい年を迎えるパーティ
ーです。ワインの発泡酒をドイツ語ではゼクト(Sekt)と言います。フラ
ンスのシャンパン地方で生産されるゼクトが世界最高のゼクトと言われていま
す。シャンパンはヨーロッパで購入すると1本40ユーロ前後。ゼクトは10
ユーロ前後で購入できます。このゼクトも春から値上がりするそうですから、
ドイツにお住まいのパーティー好きの方は復活祭前に購入をお勧めいたします。
ベルリーナーというのは「ベルリン子」の事でもありますが、中にジャムの入
った揚げパンに砂糖をまぶしてある、丁度日本のアンパンくらいの大きさのパ
ンです。ドイツの年越しパン、というわけです。
ブレーマーハーフェンは新年そうそう、霧と路結のためアウトバーンで15台
の玉突き衝突がありました。けが人が23人と多かったために路上にテントを
張り、応急病院とし、応急処置後バスで病院へ転送したそうです。
http://www.nordsee-zeitung.de/default.asp
さて、今年も頑張って皆様にドイツ、ヨーロッパのニュース、音楽とオーボエ
関係の話題を書き続けようと思っております。
読者の皆様にとりまして、今年がすばらしい年でありますよう、心よりお祈り
申し上げます。
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■ 新年会のお知らせ
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ドイツにお住まいのオーボエ関係の皆様、
1月20日にブレーメンかブレーマーハーフェンで日本人のオーボエの方々に
お集まり頂く新年会を企画しておりますのでご案内申し上げます。
参加人数などが確定していないために詳細がまだ決まっておりません。
もし、ご都合がつきましたらどうぞご参加ください。
また、お知り合いのオーボエ関係の日本人の方々(学生も可)にもどうぞ声を
掛けてください。
参加希望者は私の方にメールにてご連絡ください。
contact@oboeinfo.de
沢山の方々にご参加頂き楽しい交流ができれば、と思っております。
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■ オーボエ講習会 ルルー
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ドイツのオーボエ専門店ウヴェ・ヘンツェの主催によるオーボエ講習会。
日程 3月1日 2日
講師 フランソワ・ルルー
場所 ミュンヘン音楽大学
受講料 150ユーロ
聴講料 50ユーロ
申し込み
E-Mail: info@uwe-henze.de
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■ 国際情勢と経済と投資のお話
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去年のドイツは物価の上昇が大きく2,2パーセント。原因は専門家の意見がま
ちまちで、消費税をほぼ3パーセント上げたため、という人と、原油の高騰が
商品の価格に跳ね返ってきた、という人がいるようです。株価はドイツの主要
指標DAXが22パーセントの上昇でした。今年のドイツの景気は悪くない、
というのが大方の専門家の見方のようですが、政府発表の経済成長率は2,4パ
ーセントから2パーセントへ下方修正されています。ユーロは相変わらず強く、
もし将来、中東諸国がドルとの固定変動を解除すると、ドルの価値が落ち、相
対的にもっとユーロが強くなる可能性を秘めています。アメリカ株式指標ダウ
ジョーンズは7パーセント、ナスダックは11パーセントの上昇。ついでにカ
ラチKSE-100は47パーセント、インドSENSEXは46,6パーセン
トの上昇。テロのあったパキスタンは6パーセントの経済成長率を誇り世界中
から資金が導入されている国です。カラチKSE-100の昨年の上昇率47パ
ーセントがそれを示しています。アブダビ(オイルダラー)国有投資ファンド
からはパキスタンに対しエジプトに次ぐ投資率、シンガポールの国有投資信託
TIMASEKも多額の資金をパキスタンに出資しているそうです。
ゴルドマン・ザックスが提唱したBRICに続く投資先として世界でここ一年
くらい前から騒がれている「NEXT11」というのがあります。ブラジル、
ロシア、インド、中国に続くのが、パキスタン、バングラデシュ、エジプト、
インドネシア、イラン、韓国、メキシコ、ナイジェリア、フィリピン、トルコ、
ベトナム。ヨーロッパではBRICとNEXT11、中東、東欧、それからE
Uへの投資が中心のようです。アメリカは去年はドル安のリスクが高く、HS
BCなどはアメリカへの投資部門を撤退してしまったくらいですが、今年も引
き続きドルは不安定の模様。ただ、スイスのUBSあたりはそろそろドルは底
値という見方をしているらしいです。
インフレが進んだ時、政情が不安定になった時に高くなるのが金。去年金に投
資した人は存していない筈です。
さて、今年の経済は?
そんな事分かる人がいればお目にかかりたいですね。アメリカの大手銀行シテ
ィーグループは去年のサブプライムローン問題で損をして株価は半分です。プ
ロの集団がこうなのですから・・・・。それで社長だけがクビ! ドイツのコ
メルツ銀行のアメリカ投資部門責任者がやはりこの問題で巨大な赤字を出し解
雇されました。(本日1月2日の経済ニュース)
アメリカのメリルリンチもスイスのUBSも大失敗しています。イギリスでは
1行つぶれそうですが政府が融資して体裁を保っています。
中国では今年オリンピックがありますね!
日本の高度成長時代の東京オリンピックの時にはテレビが売れたそうです。中
国でテレビが爆発的に売れれば、すごいことになるでしょうね。なんせ国民の
数が桁違いですから・・・・。既にかなり売れているのでしょうが、オリンピ
ックの寸前から会期中に爆発的な購入の波が来そうに思えてなりません。どこ
のメーカーが儲けそうでしょう?どなたかご存知ありませんか、中国の代表的
な電機メーカー? それとも東芝、パナソニック、ソニー、富士通?それとも
韓国のサムソンあたりかな〜〜〜?
この文章を書いていたら、インターネット関係のメールマガジンが飛び込んで
きました。何々?「マイクロソフトが中国の2番目に大きいテレビ製造会社へ
の投資が不許可に・・・」この会社「Sichuan
Changhong Electric」というそ
うです。マイクロソフトはテレビとインターネットを繋ぐ機械を中国で目指し
ている、ということです。(ドイツ語ですが、確かこのサイト日本語でも英語
でもあったような気がします)
http://de.internet.com/index.php?id=2053717
でも、中国はバブルで崩壊寸前、という専門家も沢山おります。3月まではO
K、それ以降はリスクが大きくなるそうです。(そういうことなら素人の私は
2月まででお金は引き上げた方が無難?と考えるのですが・・・)リスクが大
きい時は当然チャンスも大きいのです。ねずみ年とアメリカ大統領選挙の年は
おおむね株式投資は良好とのジンクスもありますが・・・・。
政治的にはアメリカがイランと朝鮮は末永く悪の象徴とはならない、とのライ
ス国務長官の発表で、(アメリカも随分と勝手なことを言う、とあきれてしまい
ますが)アメリカの中東政策への変換が期待されていました。(そのくせ、ア
メリカからEUが購入する東欧に配備する迎撃ミサイルの配置は無言で進めら
れています。このミサイルはイランがミサイルをヨーロッパに発射した時への
対応、というのが名目です。それに対してロシアが反発。国防に関しては各国
非常に敏感、そして譲歩しません。どこかの国の政治家もその国を逆境に追い
込む政策にいい加減目を覚まして頂きたいと願います。)
ところが年末に起こったパキスタンのブット元首相暗殺事件でひと悶着起こる
かもしれない様相を呈しています。パキスタンはイスラムの国。そして核兵器
を所有しています。パキスタンの歯止めが利かなくなり、そのミサイルがイラ
ンに渡る事になれば、ブッシュ大統領が発言したように第3次世界大戦、とい
う構図が成り立ちます。っというか、ブッシュ・アメリカ・イスラエルは罠を
張ってそれを待っている気さえしますが・・・・。もし、今回のパキスタンの
テロにアメリカが一枚かんでいたら、と思うのは勘ぐり過ぎでしょうか?(も
し本当にイランが今までのようにアメリカの挑発に乗らず、アメリカがこのま
ま中東から撤退するような事になればイスラエルはアラブの国にはさまれ地理
的に孤立。ですからイスラエルは国の存続を掛けての軍事活動をアメリカを巻
き込んで展開すか、何らかの政治的妥協点を探るかの選択を2008年に迫ら
れることになるかもしれません。)
そういう理由で、世界はこのパキスタンの内乱が世界戦争に波及しないように
監視を強めています。テロとイスラエルのリスクはありますが、アメリカの根
本的軍事方針の変更ですぐには戦争は起こらないとしてイスラム圏への投資は
今年は(たぶん)拡大するでしょうね。
アフリカへの投資も最近ヨーロッパでは盛んになってきました。長期的に投資
したい方にはNEXT11以後の狙いかと思います。
南米は国際政治的に今のところ巻き込まれず、国の経済破綻も噂されず、快調
に株式市場が上昇を続けています。
ドイツから見た日本の市場は政治的に不安定、米ドルがもし崩れた場合、通貨
としてドルから逃げるのはやはりユーロ、そういうリスクを考えると投資しに
くい市場に移ります。もちろんトヨタ自動車を筆頭に一流企業が並んでいる日
経、東証などは割安かもしれませんが、・・・・。そういえばどこかのオイル
ダラーがソニーに投資したっけ? ヨーロッパで人気のあるのは任天堂。資源
に強く、ソラーエネルギーに必要なイリジウムの世界的シェアを抑えているの
は三菱マテリアルとか? ・・・・・・・・。
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■ 音楽界のお話
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昨年音楽の世界では、テノールのパバロッティ、チェリストのロストロポービ
ッチ、ジャズピアニストのオスカー・ピーターソンが他界。
今年記念すべき主な音楽家は
2月13日 R.Wagner 死後125年
4月5日 H.v.Karajan 生誕100年
5月7日 J.Brahms 生誕175年
6月21日 N.Rimski−Korsakow 死後100年
8月26日 R.Vaughan Williams 死後50年
9月11日 F.Couprin 死後275年
9月12日 G.Frescobaldi 生誕425年
9月20日 P.de Sarasate 死後100年
11月12日 A.Borodin 生誕175年
11月23日 K.Penderecki 生誕75年
12月3日 A.Webern 生誕125年
12月5日 J.F.Fasch 死後125年
12月10日 O.Messian 生誕100年
12月22日 J.Puccini 生誕150年