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読者の皆様、
お元気お過ごしでしょうか？
デュッセルドルフではドイツの映画賞「バンビ」の授賞式が行われています。
世界中から映画スターが集まり、街をサングラスをかけてうろうろしているか
もしれません。
http://www.tagesspiegel.de/medien/fotostrecken/cme16399,187633.html?SORT=PRIO
長い間続いていたドイッチェ・バーン（ドイツ国鉄）のストライキはやっと終
了しました。結果は２０１０年までに賃金を１０パーセント値上げする、とい
う事です。何はともあれ消費者にとってはやれやれです。
サッカーのチャンピオン・リーグ予選の経過ですが、ドイツチームで残ってい
るのはウェアダー・ブレーメンとシャルケ０４の２チーム。次の試合に両チー
ムとも勝てれば、決勝リーグのベスト８に入れます。水曜日にブレーメンで行
われたウェアダー・ブレーメン対レアル・マドリッドの試合は３−２でブレー
メンが勝っています。定期演奏会が終わって急いで帰宅し後半をテレビで見る
ことができました。ドイツ生活が長いと地元チームが国際的な試合で活躍して
いるのを見るのが楽しくなるのです。
ドイツ人が今フィーバーしているのはロトーです。４９の数字から６個を当て
ると２００万ユーロが当たります。それはいつもの通りなのですが、この数と
は別に申し込み番号の最後の数も当たると３８００万ユーロの賞金となります。
ロトーは毎週水曜日と土曜日に行われます。５回か６回、この大賞が出なかっ
た為に賞金金額がドイツ・ロトーが始まって以来の大金に膨れ上がったという
わけです。
ドイツ政府は来年度国家予算を決定しました。それによると来年度はこれまで
の最高額の支出になる模様。野党からは財政赤字を減らす勇気がなさすぎる、
との批判が出ています。景気の回復により失業率も平均約９パーセントまで下
がりました。税金の徴収額も増えており、与党はさらなる経済の拡大を図った
のでしょうが、どうなりますことやら・・・・・。
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■ メルヘン
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ブレーマーハーフェンでは先週末からクリスマス市が開かれています。最近の
原油の値上がりの影響で物価上昇が顕著になってきており、ドイツ庶民のクリ
スマスのプレゼントへの消費は限定的、とニュースで流していました。明日で
第１アドベントを迎えます。クリスマス前の４回の日曜日がアドベント。家庭
では４本のろうそくを立てたもみの枝で作られた輪が（アドベンツ・クランツ）
用意され、アドベントごとにろうそくの火を一つづつ燈します。明日は１つ目、
来週は２つ目の蝋燭がさらに燈され、クリスマス前の日曜日に４つの蝋燭が燈
されます。
ドイツのクリスマス前の商店街の飾りつけは美しく、商店街は小さな色とりど
りの電気で暗くて寒いこの時期を明るい楽しい雰囲気にしています。
http://images.google.de/images?hl=de&q=weihnachtsmarkt+n%C3%BCrnberg&btnG=Bilder-Suche&gbv=2
この時期、我々オーケストラはといいますと割合暇なのです。えっと驚かれる
かもしれませんが、実はドイツの歌劇場、または劇場では子供の為のメルヘン
をこの時期に毎日出し物に載せています。ブレーマーハーフェンでは日に２回
公演です。そしてメルヘンの公演はほとんど売切れです。幼稚園児、小学生か
ら大人まで、毎年出し物は違いますが、どこの町でもクリスマス前のメルヘン
公演は大人気！大変なのは役者さん達です。時にはぬいぐるみに包まれて暖か
い劇場の中での汗まみれの熱！演。それも１日２回、連日です。
この間、オーケストラは次のプレミエの準備をしています。１２月のプレミエ
は１２月２５日がブレーマーハーフェンの恒例となっていて、この日と１２月
３１日のチケットは毎年並ばないと買うことができません。今は割合暇があっ
ても一般の方々がお休みのクリスマス、年末、正月は休めないのがオケマンで
す。
この間、劇場での音楽関係の仕事は暇になりますが、教会やユニセフなどの慈
善団体が非常に活発に活動をします。教会ではクリスマス・オラトリオを中心
に色々なクリスマスコンサートを企画しています。アマチュアの演奏会、子供
の演奏会、プロの演奏会・・・・。音楽のほかにもメルヘン関係は町の劇場だ
けでなく、教会でも幼稚園でも行われます。教会や幼稚園の催し物ではケーキ
にコーヒー、紅茶を持ち寄り、バザーも平行して行われることもあります。小
さいお子様のいらっしゃる家庭では、兄弟それぞれ違った団体で別の催しに出
演。お母さんはその度にコスチュームの調達、手作りのケーキを焼き、魔法瓶
にコーヒーを沸かして参加することになります。
ドイツでのクリスマスはやってくるもの、ではなくて自分から積極的に参加し
ていくもの、という気がいたします。
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■ ヤマハのアンプ火災の危険あり
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ヤマハ・ドイッチュラントの発表によると２５年〜２７年前に販売していた高
級ステレオ・アンプが火災を起こす危険がある、ということです。当時４００
０から５０００マルクで販売されていた機械だそうです。該当機種は次の通り。
もし、この機種をお持ちの方はすぐに電気コードを抜いてください。
A-760, A-760II, A-960, A-960II, A-1060,
M-50, M-70, B-6
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■ 中国、フランス、ロシア、トルコ
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１１月２６日、フランスの大統領サコジが訪中。１６０機のエアバスと原発の
購入を発表。ドイツのメルケル首相がダライラマを招待したあてつけに、中国
はヨーロッパの国と仲良くすることもできる、と強調！！！
現在ドイツでは静かな中国製品ボイコットが進んでいるようです。おもちゃで
欠陥商品が多かったり、衣類関係で使用してはいけない塗料が使用されていた
り、メイド・イン・ヒナ（チャイナ）の品質管理の問題が次々に報道された今
年の夏前あたりからドイツ人は中国製品を敬遠しています。
日本では中国産のうなぎ、海苔をはじめ、いろいろな食品も輸入禁止になった
りしているようですね。安く買っても人体に影響が出ては困ります。
ロシアのプーチン大統領がポーランドやチェコに配置するアメリカ製、対ロケ
ット防衛システムに抗議し、１９９９年にＮＡＴＯとの兵器の上限を規制する
ＫＳＥ条約を延長しないことを発表。また先週はロシアの国営ガス会社ガスプ
ロムはガス料金の値上げを発表しています。
復活祭にトルコで休暇を過ごしていたドイツ人の１７歳の男性がイギリス人の
１３歳の少女に暴行したとしてトルコ警察が彼を監禁し続けています。このよ
うに長い期間、裁判が行われず監禁を続けるのであれば、トルコをＥＵに加盟
することなどできない、とドイツのメルケル首相がトルコの人権問題を非難し
ています。
世界中が自国の利益、外交の利害関係をめぐって駆け引きが続いています。日
本人拉致問題で北朝鮮との外交は世界中の世論を味方につけるような報道作戦
が必要です。日本政府と日本の報道関係が一体となって外国政府、外国の報道
関係にロビー活動を展開する必要があると思います。
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■ ２００７年世界の長者番付トップ２０
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アメリカの経済誌フォーブスが発表した世界長者番付トップ２０。
http://www.welt.de/wirtschaft/article1395728/.html#reqNL
このリストが発表されたのが６月です。その時のトップはマイクロソフト会長
ビル・ゲイツ。その時１４位だったインドのムケシュ・アンバーニが多分現在
の世界長者番付第１位では、と推定されます。現在彼の収入は１分間に７万ユ
ーロとされています。４４歳の奥様の誕生日にエアバスをプレゼント。今、彼
はボンベイに最新式の高層ビルを建てています。そこには本人と奥さん、３人
の子供、母親それから６００人の使用人が住むそうです。その為に彼が１週間
働かなければいけない、という事です。
http://www.welt.de/wirtschaft/article1395720/.html#reqNL
ドイツの長者番付トップ５０。
http://www.welt.de/wirtschaft/article754090/Die_Top50_der_deutschen_Milliardaere.html
ほとんどが会社の創設者かそのファミリー。音楽家は金持ちになれないことが
よく分かります。この中には製薬会社のトップはいても医者はいません。政治
家もいません。サッカー選手、テニス、競輪選手も入っていませんね。
世界で１番若いミリヤデアはドイツ人で２３歳。Albert
von Thurn und Taxis。
（貴族）ドイツでの番付３９位。世界番付では４８８位。
アメリカの雑誌「Fortune」に発表された世界のトップマネージャー２４。
女性はペプシ・コーラの社長のみ、日本人ではトヨタ自動車の渡辺社長がノミ
ネートされています。
http://www.welt.de/wirtschaft/article1414045/.html#reqNL
上にご紹介したのは全て、ドイツの有名新聞「Die
Welt」のドイツ語サイトで
すが、興味とお時間のある方はご覧ください。
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■ ハンブルクでの室内楽演奏会 ツェレンカ
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１１月２５日（日）１１時からハンブルク・ライツハレ小ホールでハンブルク
国立歌劇場のオーケストラの２人のソロ・オーボエ奏者、トーマス・ローデと
ニコラ・ティボーがツェレンカを共演する予定でした。
詳細は、
http://www.laeiszhalle.de/data/programm/veranstaltung.php?IDD=1184677718
ツェレンカの２本のオーボエとファゴットと通奏低音の為の曲は難易度が高い
曲です。バロックオーボエで演奏すれば持久力には問題が無いのかもしれませ
んが、モダンオーボエでの演奏は１曲を最後まで吹ききるだけで非常につらい
ものがあります。１曲を最後まで吹ききる、という事が大事で、もしオーボエ
奏者がペースを配分し、その結果音楽の積極性が失われると、何とも非常につ
まらない曲になってしまいます。
この日の演奏はソロ・オーボエ奏者トーマス・ローデが病気のため同じオーケ
ストラのトルコ人女性が代役を勤めました。いつこの代役が決まったかは知る
由もありませんが、このプログラムを短時間でこなさなければならないのは大
変な能力が必要です。この代役をよく引き受けたものだとまず感心します。も
ちろん代役が大変な事は私は百も承知しています。彼女自身は柔らかい豊かな
音色で、危なげの無いテクニックで演奏していましたが、非常に整備されすぎ
た演奏で、全体的な印象がファゴットがソロでオーボエ２本と通奏低音が伴奏
に回ったように聞こえます。体力を最後まで温存して自滅を防ぐのをモットー
にした演奏で、代役としては当然の成り行きかもしれませんが、こうなるとこ
のツェレンカをプログラムに取り上げる意味自体が私には疑問に感じられてし
まうのです。トーマス・ローデの演奏で聞けなかったのが残念でした。