バックナンバー:104 2006/9/1


読者の皆様、

 

お元気でお過ごしでしょうか?

皆様の今年の夏は如何でしたか?

 

7月14日東神奈川での演奏会には沢山の方にお越し頂きありがとうございま

した。一番遠くからお出でいただいたのは何と上海でした。次は札幌、神戸、

大津、豊橋、浜松など、地方からの方々からも応援頂き感激です。

 

演奏会の後、皆様に「よい演奏会だった」とお褒めの言葉を頂戴いたしました。

皆様に喜んでいただける演奏ができたことは、演奏家として本当に嬉しいこと

なのですが、実は我々はお客様の言葉は言葉で、実際に録音をチェックしてか

らでないと本当に良かったのかどうか、という判断をいたしません。日本の私

の実家では残念ながらオーディオ設備がありません。録音したMDもDATも

聴く事ができず半信半疑の日が続きました。そして2週間後くらいに、ビデオ

録音をDVDに焼いていただいたものが完成。ところがDVDも実家には無く、

コンピューターもありません。そこで漫画喫茶にDVDを持ち込み録画を流し

てみました。「ひどい!音がかんかんしている。こんなはずでは」と実はしょ

げ込んでドイツに戻ったのです。ドイツに戻り我が家のDVDで改めて聞いて

みると漫画喫茶の音とはまったく違う、「聞ける音」なのでやっと安心した次

第です。この出来栄えなら苦労して演奏会を開く甲斐があったと胸をなでおろ

し、次の室内楽コンサートに取り組んでいます。

 

録音はにMP3にエンコードしてホームページに入れたいと思っております。

(いつになるやら・・・・・・?)

 

という訳で、次のコンサートとして9月24日には歌劇場勤続25周年記念の

室内楽コンサートをブレーマーハーフェンで行います。北ドイツにお住まいの

方、ご来場をお待ち申し上げております。内容はホームページをどうぞご覧下

さい。

 

 

--------------------------------------------------------------------------

■ ヒッツェフライ(暑さ休講)

--------------------------------------------------------------------------

 

今年の夏は台風の影響で梅雨明けが遅れ、更に次々と来る台風の為に関東地方

は気温的には楽な夏でした。その代わり雨の日が続き湿気が多く、私はオーボ

エを演奏するには除湿だけ行っていました。冷房を入れると寒いくらいの温度

でしたが、その温度、場合によっては30度くらいあったと思います。

 

ドイツの学校で気温が午前11時までに28度以上になると次の授業から休講

になる、という決まり「ヒッツェフライ」(Hitzefrei)があります。

義務教育の日本で言う小・中学校での規則で、高校で実施されたのは聞きませ

ん。

 

私の娘達はドイツ生まれのドイツ育ちで、私よりはずっと寒さに強いのですが、

彼女達は案外熱さにも日本人並みの適応力を持っているようで、ヒッツェフラ

イで学校の授業がなくなると、「えっ、暑くもないのにもう家に帰っていいの

?」っと面食らうらしいです。

 

今年のヨーロッパの夏は猛暑で、何度も休講になりました。

 

温度に関して付け加えますと、冬に例えば暖房の不調などで教室で18度を切

るとそこの教室をその日は閉鎖。別の教室に移動するか、生徒を家に帰すか等

の、何らかの処置が取られます。

 

間借りをしていたり、アパートを借りていたりした場合も、冬は確か21度く

らいの温度を保てる暖房施設があることが一応法律的な基準になっており、も

し部屋の温度を保てない場合は家賃カットの対象となります。

 

この基準が21度であるかどうかは自信がありませんが、デトモルトの学生時

代、ヴィンシャーマン先生が私の下宿を訪れた時、下宿が寒かったので、そん

なドイツの法律のお話をしてくれた事を覚えています。

 

--------------------------------------------------------------------------

ムンクの「叫び」が戻される?

--------------------------------------------------------------------------

 

オスロの美術館で盗難にあったムンクの「叫び」が戻されるかもしれない。

 

銀行強盗で逮捕された犯人が17年の実刑を言い渡された。その犯人がなかな

かのボスらしく、悪の世界に働きかけムンクを戻せたら実刑を2年減らすこと

で警察と合意、したとの事です。

 

法治国家で犯人との実刑の取引は普通ありえません。ムンクが戻ってきた後で

裁判所が拒否したら・・・・・・?

 

 

--------------------------------------------------------------------------

今が旬 フェーダーワインとツヴィーベルクーヘン           

--------------------------------------------------------------------------

 

ドイツで今が正に旬の飲み物がフェーダーワインです。このワインに関しては

きっと毎年書いているかもしれません。白ワインから作られる物がフェーダー

ヴァイス(Federweiss)。赤ワインから作られるものをフェーダー

ロート(Federrot)です。ロゼワインからのフェーダーロゼと言うの

も見たことがあります。

 

このワインはこれから正に樽につめてほぼ1年間寝かす上澄みを瓶につめた物

だそうです。発酵が始まる前の、ほとんどアルコール分の無いワインです。炭

酸はあるので、ぶどうジュースの炭酸入り、という感じです。このフェーダー

ワインですが、開封して置いておきますとアルコール度が増してきます。ぶど

うジュースが嫌な方は開封して1日ないし2日冷蔵庫に立てておきますと日に日

にアルコール度が増し、味も甘さが抜けてきます。冷やして飲むと非常に爽や

かで、日本のビヤホールにあれば、女性の人気飲み物ナンバーワンになると思

います。フェーダーワインの栓ですが、コルクではありません。回して開ける

単純な栓で、寝かすとぼとぼとワインがこぼれます。コルクで栓をして、長い

間貯蔵ができるワインとは違い、すぐ飲んでしまうワインです。こんな具合の

栓ですから、また、保存期間を考えると日本で買うことは難しいかな〜、と思

います。品数が豊富な楽天で試しに調べてみましたがヒットしませんでした。

 

Zwiebelkuchen「ツヴィーベルクーヘン」というケーキがありま

す。ツヴィーベルはドイツ語でタマネギの事。オニオンケーキとでも言うので

しょうか?

http://www.germanfoods.org/consumer/federweisser.cfm

 

ドイツ語のマインツァーツヴィーベルクーヘンの作り方は

http://www.andreas-heidemann.de/zwiebelkuchen.html

 

ツヴィーベルクーヘンの主な材料はタマネギ、ハム、ガウダチーズ、クリーム、

卵、こしょう。

 

この材料を小麦粉、酵母、牛乳、バター、塩からなるパンの中に入れてオーブ

ンで焼いた、甘くないケーキです。場合によってはドイツの家庭で食事として

出てくることがあるくらいなので、間食としてイメージされているとはずれで

す。

 

このツヴィーベルクーヘンとフェーダーヴァイスは今、ドイツの有名な食い合

わせで、今の旬の食べ物です。

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------

2006年 日本で見つけたオーボエ用新製品1 パウダーペーパー

--------------------------------------------------------------------------

 

帰国するといつもオーボエの専門店にご挨拶がてら新製品を探しに伺います。

 

まず、ヤマハのパウダーペーパーですが、昔は女性のおしろいをペーパーにつ

けていたのでおしろい付の化粧紙となんら変わりがなかったのですが、最近の

製品はシリコンを使用しており、メーカー側の説明ですと、水にも強くべたつ

かないそうです。

 

このパウダーペーパーの使い道は、例えばオクターブキーが引っ付いて直ぐに

キーが上がらない時に使用します。私は今までオクターブキーを外して、シン

ナーを綿棒に浸し掃除してから、母のおしろいを別の綿棒で塗っていました。

 

オクターブキーでなくてもこのようなキーのリアクションが悪いことは時々起

こります。原因にはタンポの汚れ以外に、バネが弱くなった場合とか、油切れ、

グリス切れなどが考えられます。

 

私の場合、夏以降まだこのパウダーペーパーを使用する状態が起こっていませ

んが、今度起きたらこのパウダーペーパーを使用してみます。

 

ご購入をお考えの方は私のホームページ

http://www.oboeinfo.de/

のスタートページからアクセスできます。

 


次のバックナンバーを読む


[バックナンバー目次]
[末政さんのメールマガジン] [本橋家トップページ]