8)リードの作り方−8(JDR NEWS 1994/08月)

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イーゼルとシェーパーの使い方


シェーパーは舟の形をしたティップをガイドにして、そのラインに添ってカミソリやカッターを使ってカマボコ型ケーンを舟型ケーンに加工します。その際、ケーンを適度に湿らせて割れないようにします。
シェーパーは音大生やプロ奏者にとって必需品ともいえる工具です。
イーゼルはケーンの中央にカッターで直角の折り目を付けるための位置決めとまな板の役目をします。


イーゼルの使用方法

1.
イーゼルに湿らせたケーンを乗せます。5〜10分位湿らせるとよいでしょう。


2.
ケーンとイーゼル本体を親指と人差し指で強く挟みます。力が弱いと加工中にケーンが動いてしまいます。




3.
反対の手にカッターかナイフをしっかり持ち、ケーンの中央部に直角にすじを入れます。この時にイーゼルの中央に刻んであるラインをガイドにして下さい。

4.
イーゼルにケーンが入らない場合は中央ラインを中心に両端をカッターで削ります。逆にケーンが動き過ぎる場合太い糸を端に巻いて調節します。




シェーパーの使用方法

シェーパーはティップとハンドルに別れ、ハンドルは固定アームとそのアームをロックする四角のリングまたはネジがついています。
折り込みタイプのシェーパーにはティップの形が、耳無しティップ「リーガー」と耳付きティップ「ロレー」があります。

シェーパーの基本的な使い方は「リーガー」で説明し、補足で「ロレー」に必要な使い方を説明します。


1.
イーゼルで中央に折り目を付け、十分湿らせたケーンを用意し、シェーパーの四角いリングをゆるめてアームがフリーに動くようにします。


2.
ケーンの片方をティップごと人差し指で押さえて、ケーンを90度に折り曲げてティップの先端にケーンの折り目が当たるようにチェックします。





3.
位置が決まったらケーンでティップを被うように巻き込んで、ケーンが動かないよう細心の注意を払ってアームをずらし手でアームごと押さえます。

4.
その後にリングを強く持ち上げてアームが動かないように
締め付けます。




5.
ケーンの固定されたシェーパーを横に倒して人差し指で加工しない面をケーンとティップで押さえるように持ちます。







6.
カッターはティップに対して斜めにわずかに刃の角度を付け、ティップの広い部分から根元に向かってスライドさせながら切ります。この時にぐらつかないよう両脇を締めて腕を固定します。

7.
カッターを動かす回数は3〜4回です。何度も繰り返すとティップの寸法よりもケーンが小さくなったり変形する可能性が高くなります。

8.
片方が仕上がったら、反対にして残りの片方も同様に仕上げます。最後に四角リングを外してケーンを外します。




補足

・ロレーのティップには耳が付いていて通常のカマボコ型ケーンのままでは加工できませんので、あらかじめティップの最大幅までケーンを細くします。
光にかざして一番陰の濃い部分が中央に来るように幅をカッターでせばめてからご使用ください。
また先端部分だけ斜めにカットする方法もあります。


・ロレーのシェーパーはアームの固定にネジを使用していますので確実にケーンを固定することができます。
ただし大きな動きができませんのでケーンを固定するときはティップを挟むように入れます。







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