43)メンテナンス−3(JDR NEWS 1992/05月)

注意:


楽器の掃除時に発生しやすいトラブル


オーボエの内径はたいへん細く、キーは複雑な機構になっていますので、ちょっとした事が重大なトラブルに発展します。掃除には注意しましょう。


内径の掃除方法


羽を使用する場合

羽は少し加工してから使用します。
まず先端から1cmほどカットします。次に根元のうぶ毛の部分をむしり取ります。それから中性洗剤で軽く流し洗いをしてから使用します。




羽は曲がった先をトーンホールのない方向に奥まで入れ、軽く1回転程度回して抜き取ります。ごしごし上下に動かしたり何度も回したりしないでください。









スワブを使用する場合

通常はオーボエの場合、スワブを使用しません。スワブは、水分をよく取り梅雨時には威力を発揮します。
しかし、トーンホールにゴミが詰まりやすく、さらにスワブ自体を詰めて取れなくなってしまうトラブルが毎日のように持ち込まれています。

特に綿のスワブは水を多く含むtじょ管の中を通りにくくなりますのでご使用の際は十分注意が必要です。



ボディの掃除方法

ボディの表面

ボディの表面はさほど手入れは必要としませんが、梅雨時はカビが発生しやすいので表面が湿っている場合は、よく乾いたクロスで拭いてください。


スプリングとその周辺

クロスで楽器を拭く時に問題になる個所で、スプリングにクロスを引っ掛けたり、クロスが届かなかったりした事をどなたも経験されたと思います。

クロスでは届かない部分は綿棒や筆を使って、綿ゴミを取り除き、できればスプリングに油を軽く付けておくとスプリングも長持ちします。



キー(金属部分)の掃除方法

毎日の手入れ

オーボエのキーは複雑で微妙な狂いが性能に影響しますので、やさしく接することが大事です。なるべく糸屑の出にくいクロスで軽く拭いて下さい。




メッキの違いによる手入れ方法

オーボエのキーメッキはシルバーメッキとゴールドメッキがあります。

シルバーメッキは使用するうちに酸化して黒ずんできますので、その時はすこしポリッシュで強く押さえないように注意しながら磨きます。

ゴールドメッキは汗に強く、いつまでもその輝きを保ちますのでキーの手入れは楽です。ただし、ゴールドメッキは少し銅色に変色することがありますが、軽く拭けば元の輝きに戻ります。注意することは、金は柔らかい材質なので強く磨かないことです。











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