バックナンバー:252  2013/12/01


オーボエファンの皆様、音楽ファンの皆様、ドイツファンの皆様!

 

急に日本も寒くなったようですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?

 

まず前回のメールで名前に間違いがありましたので訂正とお詫びを申し上げま

す。山田太郎議員(間違い)→山本太郎議員(訂正)

 

深まる秋、さあ紅葉狩りへ 京都・日光・富士…(日経)

http://www.nikkei.com/article/DGXZZO60220940W3A920C1000002/

日本の秋は美しいですねえ。そして食べ物も美味しいし・・・・・。

 

私の住んでいるブレーマーハーフェンは北ドイツ、暖流の流れる北海に近い、

ドイツの冬で、割と暖かな地域なのです。11月22日の朝方、とうとうマイ

ナス1度。屋根などに霜が降りていて一面真っ白の世界でした。

 

本日からクリスマスシーズン開始。クリスマス前の4回の日曜日をアドヴェン

トといいます。そして本日が第1アドヴェント。

 

樅の木を輪にしてろうそくを4本立てたアドヴェントクランツというのがあり

ます。アドヴェント毎に燈すろうそくが1本づつ増え、4つのろうそくに火が

燈ったら、すぐクリスマスになります。

http://images-photo-s.de/search/Adventskranz/

でもこのろうそく、結構火事の原因になったりして危険なんですよ!使われる

方!くれぐれもご注意ください。

 

ドイツの家庭でクリスマス前に用意するのは、クランツの他に、クリスマスカ

レンダー。12月1日から窓、あるいは袋を24個用意します。一つづつ毎日

開き、クリスマスが来るのを楽しみにします。自作のカレンダーもありますが、

チョコレート会社やレゴ、化粧品会社が出しているカレンダーもあります。子

どもたちは朝起きたら真っ先にこのカレンダーに駆けつけます。

 

クリスマスツリーはドイツでは12月23日、あるいは24日に立てる人が多

いようです。そしてツリーは1月6日の三人の賢者の日まで飾られます。この

日が過ぎると街の飾り付けも取り払われます。

 

最近、ドイツのクリスマスマーケットは世界に輸出されているようです。ヨー

ロッパ内を見渡しても、ドイツのような盛大なクリスマスマーケットは珍しい

ようです。一番訪問者数が多いのがケルン。美しいことで有名なのはニュルン

ベルク。

 

私がドイツのクリスマスマーケットに出逢ったのはデトモルトに留学した最初

の冬です。寒くて薄暗いお城の回りにたくさんのお店が出ており、普段より人

が多いのに驚きました。電気で飾られていはいますが、何だか中世にタイムス

リップしたような雰囲気でした。やはりキリスト教の催しですから華美に走っ

てはいけないんでしょうね。

 

この時期にはこの時期にしか買えないお菓子が沢山並びます。ドイツのシュト

レンと呼ばれる長持ちするケーキもその一つ。その他の国のクリスマスのお菓

子の記事が日経に掲載されておりましたので、ご興味のある方は↓

「独シュトーレン… 欧州伝統のXマス菓子で旅行気分」

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFE2600Z_W3A121C1000000/

ついでながら、バウムクーヘンという年輪のケーキもこの季節のお菓子です。

 

 

 

年末になってくるといろいろ用事が増えます。その中に年賀状書き、来年の手

帳(最近の方は携帯で兼用なさっているのでしょうか?)、カレンダーの調達

などがあります。ヨーロッパで有名なのがイタリアのタイヤメーカー、ピレル

リが出しているカレンダーで、2014年に50周年を迎えます。世界第一線

で活躍しているカメラマンが美女を撮りまくります。来年のカレンダーはドイ

ツ人カメラマン、ヘルムート・ニュートン(2004年に死亡)が1986年

に作った、お蔵入りしていた写真集。

http://www.n-tv.de/mediathek/videos/panorama/Pirelli-holt-erotische-Newton-Fotos-aus-dem-Archiv-article11774291.html

http://www.vogue.co.uk/news/2013/11/22/pirelli-calendar-2014-pictures-shot-by-helmut-newton

http://www.vanityfair.com/style/2013/11/highlights-pirelli-calendar-50-years

 

車と美人はセクシーという訳なのか、切っても切れない何かが存在するようで

す。東京モーターショーの華・コンパニオン特集(1)↓

http://www.asahi.com/and_M/gallery/20131122_TMS2013_companion1/a001.html

 

 

 

プロ限定、演奏家の楽器は税関申告不要 EUが規則変更(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/TKY201311130445.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201311130445

 

 

 

ドイツのハレにある劇場とオーケストラが経済難です。議会は2015年まで

に113人の解雇を提案しています。

Minus 113 Stellen bei Theater und Orchester

http://www.mz-web.de/halle-saalekreis/kultur-in-halle-minus-113-stellen-bei-theater-und-orchester,20640778,25023022.html

 

そして450年の歴史を持つシュヴェリンの劇場も経済難で、2016年に閉

鎖しない代わりに現在いる68人のオーケストラ団員から60人に縮小し、仕

事を10%減らし、給料も16%削減、という提案を議会が出しています。

http://www.focus.de/regional/rostock/theater-protestkonzert-gegen-kuerzungen-bei-mecklenburgischer-staatskapelle_id_3418116.html

 

 

 

マジで今すぐ Facebook をチェック! もしかしたら「その他」に大量の未読メ

ッセージがあるかもしれないぞ!!

http://rocketnews24.com/2013/11/13/387407/

というメッセージをフェースブック上で発見。私もチェックしてみました。確

かにありましたが宣伝ばかり!

 

 

 

15歳の少年、膵臓がん発見の画期的方法を開発、たった5分、3セントで検

査。

http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/10/cancer-test_n_4252707.html

 

 

 

 

【ドイツ】

独2大政党、大連立合意 メルケル政権3期目へ(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/TKY201311270744.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201311270744

このところドイツの政治は連立政権を樹立するための駆け引きが行われており

来る日も来る日もこのニュースばかり。ようやく大連合が実現しそうです。現

在両党の首脳部が合意に至った内容を等に持ち帰り、採決待ち。

 

 

またしてもドイツの手紙の料金が上がります。来年の1月1日から基本料金が

60セント。

http://www.n-tv.de/wirtschaft/Briefporto-wird-auf-60-Cent-erhoeht-Deutsche-Post-will-ab-1-Januar-2014-schon-wieder-mehr-Geld-article11732041.html

 

 

ドイツのユーロ債が値上がりを続けています。EUは現在マイナス金利を検討

中。ようするに再度の金融引締めを示唆していることになります。このニュー

スでユーロ債は上昇。ユーロも上昇し、対円では137円をつけました。現在

は139円の円安、ユーロ高。

http://www.handelsblatt.com/finanzen/boerse-maerkte/anleihen/nach-spekulationen-nachfrage-nach-bundesanleihen-steigt/9125232.html

そしてドイツの株式指標DAXは9300ポイントまで上昇。(11月25日)

http://www.handelsblatt.com/finanzen/boerse-maerkte/marktberichte/boerse-frankfurt-dax-geht-mit-schlussrekord-aus-montagsrallye/9122462.html

ECBのマイナス金利、導入なら強力なシグナルに(ロイター)↓

http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE9AP01X20131126?rpc=131&pageNumber=1&virtualBrandChannel=0

 

 

ナチの芸術商人の筆頭グルリットの子孫が、既に喪失したと思われていた絵画

を保管していました。(先月号参照)アウグスブルクの特捜は盗品の疑いが無

い絵画に関しての返還を発表しましたが、ユダヤ協会、アメリカなどから避難

が上がっています。現在、調査の所轄をアウグスブルクからバイエルン州の裁

判所に移し、調査が進められています。

http://www.br.de/mediathek/video/sendungen/capriccio/capriccio-kunstfund-100.html

 

 

【EU}

リヒテンシュタインがОECDと銀行協定に調印し、銀行機密を無くすことを

決定しました。スイス政府も同様の国会決議を年末に行うようですが・・・?

http://www.nzz.ch/meinung/kommentare/ein-vorlaufender-indikator-1.18185428

 

 

アイスランドは今後、経済支援は不要。

http://www.businessweek.com/news/2013-11-14/irish-to-exit-bailout-program-without-precautionary-credit-line

 

アメリカの格付け会社S&Pがスペインの格付けを落とすことは当分無い、と

発表しています。きっと南欧の財政難が解消しつつあるのがユーロ高の原因か

もしれませんね。

http://www.handelsblatt.com/finanzen/boerse-maerkte/anleihen/ratingagentur-sundp-droht-spanien-nicht-mehr-mit-abstufung-/9146194.html

 

 

【アメリカ】

アメリカの有名なマッテル社が販売してる、世界中の女の子が遊ぶ人形で「バ

ービー」があります。顔が小さく、脚が長く、非常にスマートでした。そのバ

ービーが現在の19歳のアメリカ女性の平均を3Dでデザイナー、ニコライ・

ラームが再現した、普通の女の子タイプが発表されました。

 

19歳のアメリカ人女性の平均身長は163センチ(あれ、そんなん?)体重

68キログラムなんだそうです。俄然体型に自信が出てきた日本人女性がいら

っしゃるのではないでしょうか?

http://www.huffingtonpost.com/2013/07/01/normal-barbie-nickolay-lamm_n_3529460.html

http://newsfeed.time.com/2013/07/09/barbie-meet-average-barbie/

http://www.schleckysilberstein.com/2013/07/the-normal-barbie-die-erste-barbie-mit-durchschnittskorper/

 

 

【中東】

イラン核問題協議「合意」、そして今後の行方、問題点を元外交家、原田武夫

が解説しています。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/haradatakeo/20131125-00030086/

 

 

【日本】

東シナ海の上空に防空識別圏(ADIZ)を設けた中国。日米は反発し、緊張

が高まっている、というニュースはドイツでも流れております。益々難しくな

りそうな日中、米中外交です。当分、中国上空を飛ぶ日本のエアーラインは避

けた方が無難なのでしょうかねえ〜?

 

 

【ブレーマーハーフェン歌劇場】

 

ミュージカル「雨に唄えば」好評上演中。

ユーチューブからのハイライト http://www.youtube.com/watch?v=KOiIGUg6yLI

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/musiktheater/singin-in-the-rain.html

 

マイケル・ニーマン作曲、室内オペラ「奥さんの帽子を間違えた男」上演中。

http://www.youtube.com/watch?v=aCM1f_2nl0g&feature=c4-overview&list=UUGSKU_iBJzD3FVHzhSbFyhw

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/musiktheater/der-mann-der-seine-frau-mit-einem-hut-verwechselte.html

 

プロコフィエフ作曲、バレエ「シンデレラ」、ロッシーニのオペラ「セビリア

の理髪師」、フンパーティングの名作オペラ「ヘンゼルとグレーテル」、絶賛

上演中。

 

12月2日と3日はオーケストラ定期演奏会。ラフマニノフの交響曲第2番と

ハイドンのチェロ協奏曲ハ長調。ラフマニノフの交響曲は私にとって始めてで

す。訳1時間の大曲で、技術的にも非常に難しく、体力も必要です。しかし大

変やり甲斐のある素敵な曲です。

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/konzerte/3-sinfoniekonzert.html

 

12月22日にはブレーマーハーフェンのクリストス教会でクリスマス・オラ

トリオの公演があります。

 

12月25日にはヴェルディの「オセロ」のプレミエ。

 

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エコー・クラシック2013

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毎年クラシックCD部門のヨーロッパでの大賞がこの時期に選ばれます。

http://www.echoklassik.de/klassik-preistraeger-2013/

 

受賞式の様子が、インタビューを含めご覧になれます。今年のクラシック録音

の最高峰が集まっていますから、クラシックファンにとっては見逃せませんね。

http://www.br.de/mediathek/video/video/klickklack-sol-gabetta-250.html

 

オーボエに関しては「17,18世紀の室内楽」部門でアンサンブル・ヴィラ

・ムジカが獲得。インゴ・ゴリツキ、セルジオ・アッツォリーニが出したCD

「ディヴィエンヌ」が獲得しています。

http://www.echoklassik.de/klassik-kammermusikeinspielung-17-18jh2013-1/

http://www.amazon.de/Devienne-Sergio-Azzolini-Ensemble-Goritzki/dp/B00A3F9AT4

 

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講習会(ヨーロッパ)、団員募集のお知らせ  

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期間:2014年1月6日〜10日

場所:マルクトノイキルヒェン(ドイツ)

講師:グレゴア・ヴィット

http://www.instrumental-competition.de/meisterkurs/Witt_2014.pdf

 

期間:2014年2月10日〜14日

場所:マルクトノイキルヒェン(ドイツ)

講師:インゴ・ゴリツキ、ヨンヒー・クワーク

http://www.instrumental-competition.de/meisterkurs/Goritzki_2014.pdf

 

期間:2014年3月5日〜9日

場所:クラウセン(イタリア)

講師:ニック・ダニエル(オーボエ)、オレ・クリスチャン・ダール(ファゴ

ット)

http://www.mc-klausen.com/deu/

 

【オーディション】オーボエ奏者募集のお知らせ(名古屋フィルハーモニー)

http://www.nagoya-phil.or.jp/info/info.html?659

 

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ロマンチック街道、ヴィース教会

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ドイツの観光名所といえばロマンチック街道で、訪れた方も多いのではないで

しょうか。このロマンチック街道のハイライトの一つ、ドイツ・ロココ様式で

建てられたヴィース教会がございます。ヴィース教会はユネスコの世界文化遺

産にも指定されています。

http://www.wieskirche.de/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%B7%A1%E7%A4%BC%E6%95%99%E4%BC%9A

 

私はいつも車で訪れます。田舎を長々と走って突然「なんでこんな場所に?」

と思われる教会です。

 

この教会が美しく、観光スポットである事は、ドイツの観光案内書を読めばす

ぐに分かります。そこにしっかり書かれていないのは、この有名な美しきロコ

コ式教会のすぐ手前に小さな礼拝堂が建ってること。そしてこの小さな礼拝堂

こそがそもそものヴェース教会の始まりだったのです。

 

この教会が建っている村は人口約30人。教会と農家が3件くらい、そして宿

屋があるそうです。(数字はノートしてなかったので不確かですが・・・)

 

1738年にこの村の農婦マリヤ・ロリーが当時シュタインガーデン(この地

域の大きな村)にあるプレモントレ修道院から、仕舞いこんで忘れ去られてい

た寄せ木作りの鞭打たれる救い主の木像を貰い受け、熱心に拝んでおりました。

そうするとこの木像か涙を流したのです。彼女は信じられない思いでご主人に

出来事を伝えました。ご主人もそれを確認。っで「どうしたものか?」と話し

合います。

 

「このような奇跡は人に言っても分ってもらえないから黙っていよう。」とい

う結論に達しました。ところが人口30人の小さな村です。隠し事はできませ

ん。この「涙の奇跡」が瞬く間に広まり、巡礼者が後を絶ちません。1740

年にその巡礼者を迎えるために5人くらい入ったらいっぱいになってしまうほ

どの小さな礼拝堂を建てました。

 

それでも訪れる巡礼者が多く1754年にヴィース教会が建てられました。

 

現在、その鞭打たれる救い主の木像はヴィース教会の祭壇に飾られております。

 

 

 

眼を見張るように明るいロココ式の教会は、このあたりにはまだございます。

例えばエッタールにある修道院。

http://www.alpenferienwohnungen.de/de/ausflug/show.php?id=4&lang=de

 

カール・オルフの墓があるアンデックス修道院の教会。アンデックスはビール

でも非常に有名です。

http://commons.wikimedia.org/wiki/File:KlosterAndechs2.jpg

 

そしてベネディクトボイレンにある修道院の教会もその一つです。ここでは演

奏会が行われ、私が若い頃、ティボール・ヴァルガ室内オーケストラのオーボ

エ奏者としてこの教会を訪れた時、あまりの田舎の中に、こんな美しい修道院

が存在するのに驚き、感動しました。その時のソリストは今は亡きローター・

コッホで、彼が演奏したのはハイドンのオーボエ協奏曲。

http://www.kloster-benediktbeuern.de/

http://www.geo.de/reisen/community/bild/341493/Benediktbeuern-Deutschland-Klosterkirche-Benediktbeuern

 

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■ インターネットから

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先号でアムステルダムのコンセルトヘボウのコンサートでピアニストのマリア

・ジョアン・ピレシュがぶつけ本番で用意したピアノ協奏曲と違う曲の前奏が

鳴り出した、という動画をご紹介いたしました。まだご覧になられていない方

はどうぞ。↓

http://www.tagesanzeiger.ch/kultur/klassik/Klassiker-der-Woche-Der-falsche-Mozart/story/18502149

 

こちらはジョークに答えたベルリン・フィル・コンサートマスター樫本大進。

http://blog.berliner-philharmoniker.de/post/67458091098/a-fast-reacting-concertmaster-in-the-rehearsals

 

ワシントン・バレラ、ツィンマーマンのオーボエ協奏曲

http://vimeo.com/79340141

 

アルブレヒト・マイヤーとキングス・シンガースのクリスマス・アルバム

Let it Snow - English Album trailer

http://www.youtube.com/watch?v=LFdiGNLhhh0&feature=c4-overview-vl&list=PLcSkPXginhQck1JZsBVEzpXBevgBBLzIG

 

バイエルン国立歌劇場50周年再開記念

http://www.br.de/mediathek/video/sendungen/capriccio/capriccio-bayerische-staatsoper-100.html

 

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■ オーボエ演奏のコツ オーボエの教則本HINKE

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日本語で書かれているヒンケってありますか?

そしてヒンケをするにあたってどこに気をつけて練習すればよいでしょうか?

他にオススメ、した方が良いという教本はありますか?

 

 

グスタフ・ヒンケ(1844年ドレスデン〜1893年にライプツィヒ)はド

レスデンのクロイツ高校に通っていました。ドイツで一番古いと言われている

この学校(1300年〜)の聖歌隊は昔から有名だったようです。きっとライ

プツィヒのトーマス教会の聖歌隊に匹敵する存在だったかもしれませんね。そ

の後、彼はドレスデンのコンセルヴァトリウムに入りオーボエとピアノを専攻

しています。ドレスデン宮廷音楽隊の見習いをして、1867年にライプツィ

ヒにあるゲヴァントハウスオーケストラの首席オーボエ奏者になっています。

1873年〜1878年までライプツィヒのコンセルヴァトリウムでオーボエ

を教えています。

 

彼の作曲による教則本は、その後、たくさんのオーボエ奏者の為の手引になり、

世界中で今日でも愛用されております。

 

 

この教則本は日本語版が存在致します。ですから、ご自分で訳せない場合は、

日本語版を入手されてください。

 

この教則本の特徴は、音出しから始まります。最初はきちんとした姿勢とか、

舌の使い方(タンギング)を徹底するための練習です。でも残念なことに写真

やイラストの解説はもとより言葉の解説も少ないです。

 

プロのレッスンをお受けになることができれば、そのような解説は無用ですが、

独学では正確な、ヒンケが意図した練習が身につけられるかどうか? です。

 

もし、どうしても独学で、ということであれば、梅原美男(私の最初の先生で

す)が書かれた「オーボー教則本」をお勧め致します。日本でのオーボエ教則

本の第1号だと思います。初心者へのオーボエの手引が日本語で書かれており

ます。

 

私はこの梅原先生の教則本でオーボエを開始し、次にHINKEに進みました。

 

HINKEは前にも書きましたが、発音から始まり、スタッカート、レガートへと

順序良く学習を進めています。それから総合的な練習へ入り、スケールへと移

行しております。

 

オーボエを始めてから3〜4年間くらいは、他の教則本の事は考えずに、この

教則本とじっくり取り組んで頂ければ良いのではと私は思います。もし、あな

たがHINKEを卒業して次の段階の教則本をお探しでしたら、Wiedemann(ヴィー

デマン) が良いかと思います。

 

 

夏に催される私が講師のオーボエクリニック(主に中高生対象の臨時講習会で

来年は東京、浜松、福岡の予定)では、教材としてHINKEを取り上げます。プロ

のレッスンを続けてお受けになれない時は、どうぞこのような単発のオーボエ

クリニックをご利用ください。

 

 

【参照】

オーボー教則本 梅原美男、WIEDEMANN<ヴィーデマン>45のエチュード

http://www.kkdac.co.jp/home/shop/part/oboe/obbook/obbook.htm

 


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