バックナンバー:253  2013/12/15


オーボエファンの皆様、音楽ファンの皆様、ドイツファンの皆様!

 

急に日本も寒くなったようですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?

 

街にはクリスマスマーケットが立ち並び、家庭の窓にも電気のデコレーション

が施され、否が応でもクリスマスの雰囲気になっています。そして、お店はこ

の時期が最大のかき入れ時です。

 

クリスマスカード用のテンプレートをネットで探していたら、世界のクリスマ

スの写真というサイトがありました。2011年の写真が並んでいますが、良

かったらご覧になってください。

http://stunningwebsitetemplates.wordpress.com/2011/12/14/weihnachten-in-der-ganzen-welt/

 

ついでにクリスマスの面白い写真が集められているサイトも・・・。

http://www.gbpicsonline.com/lustiges-zu-weihnachten.html

 

「クリスマスカード」がちっとも完成しない・・・・・・・!!!

 

 

 

世の中には元気で長生きされている方がいらっしゃいます。グスタフ・マーラ

ーとフランツ・カフカを知っていたピアニスト、アリース・ヘルツ・ゾンマー

さん110歳。こんな風に年を取れたら素晴らしいですね。(サイトに動画あ

あります)

http://www.newyorker.com/online/blogs/culture/2013/11/alex-ross-meeting-alice-herz-sommer-oldest-holocaust-survivor.html

 

 

 

来年行われるブラジルでのサッカーのワールドカップの組み合わせが決定しま

した。日本はCグループでコロンビア、ギリシャ、象牙海岸共和国と、ドイツ

はGグループでポルトガル、ガーナ、USAと対戦します。

http://www.fussball-wm.pro/wm-2014/auslosung-gruppen/

象牙海岸共和国って「コートジボワール」って言うですね。知らなかった!!

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDH0603T_W3A201C1000000/(日経)

 

 

 

大変な時にも日本は暴動が起こらないことで有名です。先日のフィリピンでの

台風の後も、スーパーマーケットやお店が襲われたりしています。そしてアル

ゼンチンでは、警察がストライキしている隙に、あちらこちらで襲撃事件が発

生し、死者まで出しました。大変な国ですね!

http://de.euronews.com/2013/12/05/polizeistreik-in-cordoba-beendet/

 

 

 

 

アマゾンが発表した「エアー・パッケージ・プログラム」は注文から30分以

内に荷物が空輸されてくる、という画期的?なプランです。でも、荷物が空中

を飛び回っているのを想像するとゆったりできないですね!

http://www.handelsblatt.com/unternehmen/handel-dienstleister/prime-air-mit-mini-drohnen-achtung-da-kommt-ein-amazon-paket-geflogen/9155732.html

そしてドイツの輸送会社DHLも同じようなテストを行いました。ドラえもん

に「タケコプター」というのがありましたが、この機械「パッケートコプター」

と呼ぶそうです。

http://www.tagesspiegel.de/mediacenter/fotostrecken/wirtschaft/jungfernflug-in-bonn-post-testet-erfolgreich-paket-drohne/9193544.html

 

 

 

【ドイツ】

日本の政府は秘密保護法案を無理やり押し通しました!

野党はどのようにこれを阻止するのでしょうか? 多数決では阻止は無理です。

それなら司法に訴えるという手段が存在します。日本は政治司法裁判は慣例と

して行わないようですが、ヨーロッパは違います。

 

新しいドイツの連立政権が提案している、ドイツナンバー以外の車に対して、

アウトバーンの通行料を課す件で、オーストリアとオランダはEUの裁判所に

外国人だけを不利にしている、という理由で訴える構えを見せています。オー

ストリアはドイツの国境付近でのビグネット(オーストリアが課しているアウ

トバーン使用料のシール)検閲を今まで実施していませんでしたが、12月1

日から検査をする事を発表しています。

http://www.sueddeutsche.de/politik/abgabe-auf-deutschen-autobahnen-nachbarlaender-drohen-mit-rechtlichen-schritten-gegen-auslaender-maut-1.1830595

 

 

やっとドイツの大連立政権が決定いたしました。

http://www.asahi.com/articles/TKY201312140312.html

 

 

【EU}

このところ急ピッチに進んでいるのはユーロ。対円で141円をつけています。

 

 

【アメリカ】

ビクトリア・シークレットのファッションショーは、アメリカでテレビに放映

されるほどの大人気。しかしスマートなモデルがつけるエンジェルの羽飾りの

重さは、重いもので25キロ。その為にトレーニングを特別に積むんだそうで

す。

http://www.n-tv.de/mediathek/videos/unterhaltung/Victorias-Secret-Engel-muessen-25-Kilo-Fluegel-stemmen-article11893486.html

http://www.afpbb.com/articles/photo-slide/3003361#/0

 

 

【日本】

「被災ホテル保存に2億1千万円交付 復興庁、支援先第1弾」(日経)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2901R_Z21C13A1CR0000/

東日本大震災の復興費用分配がようやく始まったらしいです。お役所仕事とは

いえ、もう少し審査、交付のスピードが上がらないものでしょうかね!

 

「汚染水・廃炉対策に480億円 13年度補正、経産相表明」(日経)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0600G_W3A201C1EB1000/

 

「焦点:福島原発汚染水、漏えいタンクに違法労働の影」(ロイター)

http://jp.reuters.com/article/jp_energy/idJPTYE9B906720131210?rpc=131

 

 

 

「和食の心世界へ 無形文化遺産に登録決定」(日経)

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO63626760V01C13A2CC1000/

「風評被害に食の多様化、危機感バネに「文化」押し立て」(産経)

http://sankei.jp.msn.com/life/news/131205/trd13120508030003-n1.htm

 

和食を無形文化財にして、何が起こるのでしょうか? 和食の規定を作って、

それを守っていないお店は和食の店ではなくなるのでしょうか?

ドイツにはビールの規定が法律で定められており、一定以上のホップの量で

ないとビールという表示をしてはいけないという規制が存在します。

 

安部総理は世界に食料の輸出を狙っているようですが、日本は輸入食品無し

ではやっていけないのです。自給自足もできない現在、食料品の輸出を促進

する意味が私には不明です。

 

 

 

【ブレーマーハーフェン歌劇場】

 

ミュージカル「雨に唄えば」好評上演中。

ユーチューブからのハイライト http://www.youtube.com/watch?v=KOiIGUg6yLI

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/musiktheater/singin-in-the-rain.html

 

マイケル・ニーマン作曲、室内オペラ「奥さんの帽子を間違えた男」上演中。

http://www.youtube.com/watch?v=aCM1f_2nl0g&feature=c4-overview&list=UUGSKU_iBJzD3FVHzhSbFyhw

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/musiktheater/der-mann-der-seine-frau-mit-einem-hut-verwechselte.html

 

プロコフィエフ作曲、バレエ「シンデレラ」、

ロッシーニのオペラ「セビリアの理髪師」

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=fg5b1DF53UE

フンパーティングの名作オペラ「ヘンゼルとグレーテル」、絶賛上演中。

 

12月2日と3日はオーケストラ定期演奏会。ラフマニノフの交響曲第2番と

ハイドンのチェロ協奏曲ハ長調。ラフマニノフの交響曲は私にとって始めてで

す。訳1時間の大曲で、技術的にも非常に難しく、体力も必要です。しかし大

変やり甲斐の曲です。

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/konzerte/3-sinfoniekonzert.html

 

12月22日にはブレーマーハーフェンのクリストス教会でクリスマス・オラ

トリオの公演があります。

 

12月25日にはヴェルディの「オセロ」のプレミエがあります。

 

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ムンク生誕150周年

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12月13日はムンクの生誕150周年でした。ノルウェイの画家ムンクの絵

は世界のコレクターのメガセラー。オークションではいつも高値がついていま

す。彼は自分をしっかり持つためにわざとエゴを押し通すようにし、アバンガ

ードな作風を貫いていたようです。

 

今でこそ高額な値段がつけられている彼の絵画ですが、お金を稼ぐために、新

聞や雑誌の挿絵なども手がけていたそうです。

 

そんな彼の人生を漫画にして表したのがクヴェルネラント。そしてムンクの伝

記は、漫画としては始めてのノルウェイの文学賞を得ています。

http://avant-verlag.de/comic/munch

http://www.n-tv.de/leute/buecher/Ein-Maler-bringt-Berlin-zum-Brodeln-article11892611.html

彼の絵画を写真で見られます。↓

http://www.n-tv.de/mediathek/bilderserien/unterhaltung/Edvard-Munch-der-Megaseller-der-Moderne-article11891336.html

 

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モナリザ発見100周年

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1911年、突然ルーブル博物館から消えたレオナルド・ダ・ビンチの「モナ

リザ」。警察は血眼になって捜査をしましたが行方知れず。

 

イタリアの絵画商人アルフレッド・ゲリへ「モナリザ」を買い取って欲しいと

手紙でオファーがあり、ゲリは始め贋作と思っていたそうです。レオナルドと

いうサインされた手紙を出したのはイタリア人ヴェインチェント・ペルジアで、

彼は絵の故郷イタリアに絵画を戻したかったのでルーブルから持ち出したそう

です。そして請求額は50万リラ。

 

ゲリはウフィツィ美術館の館長ジョヴァンニ・ポギに協力を求め、ペルジアの

要求を飲みました。1913年12月12日に作品が入っている木箱が到着。

ポギも贋作だと思っていたそうですが、検査の結果本物であることが証明され、

警察に届け出を出しました。その結果ペルジアは逮捕。パリに残されたガラス

に残された指紋もペルジアと一致。(ペルジアはモアリザの額にガラスつける

作業をしていた。)

 

この逮捕により鼻を明かされたのはパリ警察。ガラスの指紋からも犯人を2年

間も突き止められなかった訳です。

 

一方、世紀の発見に喜んだのはイタリア市民で、ペルジア裁判を固唾を呑んで

見守ったと言うことです。刑は懲役7ヶ月。

 

盗難は複数犯の仕業とか、盗難にあったモナリザの贋作を作り、高くコレクタ

ーに売りつける為に裏で誰かか盗難を指示した人物がいた、という噂もあった

ようです。

 

ペルジアが刑を終えて出所した時にはイタリアの民衆は大喜びしたそうです。

彼は1925年に、盗難の真相を明かさないままフランスで死亡。

 

ミステリアスな事件をかかえた謎の微笑みを浮かべた女性は今、世界的に有名

な絵画としてルーブル博物館に収まっております。

http://www.tagblatt.de/Home/nachrichten/nachrichten-newsticker_artikel,-Mysterioeser-Raub-Vor-100-Jahren-tauchte-die-Mona-Lisa-in-Italien-wieder-auf-_arid,239478.html

 

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■ CDご紹介 アルブレヒト・マイヤー 「Let-It-Snow

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先回のメールマガジンで動画ニュースをご紹介いたしました。その楽しそうな

CDです。下のアマゾンのページからジャケットの絵をクリックすると表紙が

大きく写ります。その絵の右側に動画があり、マイヤー自信のコメントと動画

がご覧になれます。

http://www.amazon.de/Let-It-Snow-Albrecht-Mayer/dp/B00FAAVPYA/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1385915975&sr=8-1&keywords=albrecht+mayer

 

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■ インターネットから

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雅楽楽器「篳篥(ひちりき)」の蘆舌(ろぜつ)製作の模様

https://www.youtube.com/watch?v=8wMaFVH6aNE

これはなかなか面白い。オーボエやファゴットのリードのように2枚を合わせ

るのではなかったのですね!

 

 

ベートーヴェン、交響曲第2番 ヤンソンス指揮、バイエルン放送交響楽団

(サントリーホール)

http://www.br.de/mediathek/video/video/br-klassik-jansons-in-tokio-der-beethoven-zyklus-102.html

 

 

 

明日のクラシックのスター達(ドイツ、ARTE放送)はドイツ時間、今晩18時

30分から。

http://www.arte.tv/guide/de/048874-002/stars-von-morgen-mit-rolando-villazon-3#details-videos

 

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■ オーボエ演奏のコツ 楽器の選択(ソノーラかマリゴか?)

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Sonoraのオーボエについて教えて下さい。

顧問の先生にもマリゴを使えといわれますが納得がいかないんです。

 

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私もソノーラについては残念ながらよく知りません。調べてもドイツ製らしい、

ということしか出てまいりませんでした。でも、楽器はよく見ます。

 

現在スクールモデルはヤマハやヨーゼフなどの日本メーカーが素晴らしいと思

います。しかし、日本のメーカーが製造を開始する前にはたぶんこのソノーラ

の楽器はかなり売れていたのだと思います。軽めの重量で、ス〜と鳴ってくれ

て、扱いやすい、という印象を持っております。

 

 

さて、あなたが使い込んでお気に入りのソノーラが良いのか、マリゴが良いの

かはここでは判断できません。

 

私がドイツ留学した頃にオーボエの美音奏者と言われていた人の中にローター・

コッホがおります。彼はベルリンフィルハーモニー交響楽団の首席ソロ・オー

ボエ奏者で世界中で「オーボエでこの人あり」というくらい大人気の奏者でし

た。彼が当時使用していた楽器はピュヒナーとグレッセルというメーカーを繋

ぎあわせたものでした。

 

また北ドイツ放送交響楽団の首席ソロ・オーボエ奏者のハインツ・ノルトブル

ッフは日本では知られていませんでしたが、ドイツではやはり美音で知られた

オーボエ奏者です。彼の楽器はブレーメンの製作者ミュラーによるものです。

スクールモデルを作っていたメーカーで彼はそのスクールモデルを改造して足

りないキーを付け足したりして最後まで使用していました。

 

私の師匠のヴィンシャーマンはインカニョーレというイタリアの楽器を使用。

 

上記の方々は、この頃にドイツで主流であったピュヒナーやマリゴを使用して

いなかった有名なオーボエ奏者たちです。

 

さて、今度はマリゴを使った美音奏者をご紹介すると、当時1980年台ベル

リン放送交響楽団の首席ソロ・オーボエ奏者ギュンター・パッシン。国立バイ

エルン歌劇場首席ソロ・オーボエ奏者マンフレード・クレメント、などがおり

ます。

 

 

私は、奏者自身がその楽器が使いやすく、うまく演奏できるのであれば、お気

に入りの楽器を使うべきだと思っております。私の場合はマリゴでオーボエを

開始、ピュヒナー、クロイルを経て現在はヤマハを使用しております。

 

 

楽器を交換する、ということは容易いことではありません。音程のツボが違う。

抵抗感が違う。そうするとリードまで違ってきます。慣れるまでにプロでも半

年くらい時間を必要と致します。

 

 

提案ですが、一度、大きなホールで、先生、先輩、オーボエセクションの方々

に、聴き比べて頂いては如何でしょうか?

 

その時に、あなたが演奏している楽器がどちらであるか、誰にも伝えません。

AとBとして、その結果、皆が皆、「マリゴ」が良いと言うようならそれから

考えてみては如何ですか?

 

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このメールマガジンは今年最後の発行となりました。読者の皆様には今年一年

お付き合い頂きありがとうございました。

 

皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。

 


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