バックナンバー:89 2005/11/15


読者の皆様、

 

お元気でお過ごしでしょうか?

 

フランス、パリでは夜、車に放火する事件が続いています。夜の外出を禁止す

る戒厳令がしかれ、緊迫した状況です。アンマンでもテロ爆破事件が起こり、

西側資本の3つの代表的ホテルが爆破されました。クリスマス前だというのに

物騒な事件は後を絶ちません。

 

今年のドイツの秋は非常に暖かです。例年ですとこの時期は日に日に暗くなる

のが早くなり、寒さも増して家に篭りがちになるのが普通です。今年は天気も

良いし、人々何となく明るい表情をしている気がします。

 

先日私がいつもワインを注文する酒蔵と電話する機会がありました。今年のブ

ドウの質はよく、2005年のビンテージには期待が持てるけれど、醸造中に

どのように変化するか、それは分からない、そうです。2003年のビンテー

ジが世紀のワインの年と言われています。それにも負けないビンテージになっ

てくれるとワインを買うのが楽しくなります。そして飲むのは10年後?20

年後?

 

 

--------------------------------------------------------------------------

■ ドイツ連邦議会選挙 その後

--------------------------------------------------------------------------

 

9月18日に行われたドイツでの連邦議会選挙の結果が出ました。日本でも報道

があったと思いますが、日本の小泉政権が圧勝したのと比べ、ドイツは非常に

ややっこしい事になっています。

 

与党連合がドイツの2大政党間で政策調整を進めている最中、11月1日にS

PD党首ミュンターフェリングが党首辞任を表明。SPDの党大会での次期幹

事長選挙の結果ミュンターフェリング党首の推薦するヴァッサーフェーフェル

が落ち、前々から党の動き方に批判的だったナーレスが決定。

 

この結果、党首ミュンターフェリングは与党連合と党内の連携を取るのが不可

能ということで、党首の座を降りた。

 

この時点でやはり与党連合の元CSU党首シュトイバーが閣僚候補から降り、

ミュンヘン州知事に戻ることを表明。

 

一瞬、ベルリンは与党連合の崩壊かと凍りついたが、その後のSPD党内の人

事調整が速やかに進み、ナーレスは結局党テロリストのレッテルを貼られたま

ま別の要職に就くことになり、幹事長はプラツェックに決定し、政府連立政権

交渉にも支障をきたしていない。

 

こうなるとバカを見たのがシュトイバー。ミュンターフェリングが政権から外

れると読んで、ベルリンから去った彼であるが、彼の早とちりの行動は地盤で

あるミュンヘンでも批判されている。

 

連立内閣は消費税を16パーセントから19パーセントに上げることを決定。

その他、高額所得者の税率の引き上げ、仕事場への交通費の税金免除の変更、

新しいエネルギーへの投資を引き続ける、など、次々と提案が決定している。

 

庶民にとっては、手取りが減ることは確実で、来年度の経済成長率は1パーセ

ントと言われています。

 

 

--------------------------------------------------------------------------

■ オーストリア その2 (シュトゥバイヤー・タール)

--------------------------------------------------------------------------

 

さて、このチロルの谷にはこのフルプメスともう少し山側のノイシュティフト

という村が大きく、観光客も自然とこの2つの村に集中することになります。

我々が宿泊したホテル・カペラhttp://www.hotel-cappella.com/という4つ星

のホテルはこのノイシュティフト村の北隣りにある、家が全部で20戸くらい

のネーダーという部落にあります。

 

一応、サウナもあり、運がよければ素敵な若い女性と裸同士のお付き合いがで

きます。80度くらいある密室での5分ほどのお付き合いですが、今回はイタ

リア人の奥様族とご一緒いたしました。

 

サウナはヨーロッパ人の大好きなヴェルネスの一部です。ホテルに泊まるなら

是非良いサウナのあるホテルを選びたいと思います。今回はあまりホテルの施

設にとらわれることなくひたすら低料金でそこそこのホテルを選択いたしまし

た。4泊、2食付、スキーパス付きで280ユーロ。シーズンに入っていない

為、特別割引料金です。案の定、ホテルに宿泊していたのは我々を入れて5家

族のみ。我々が引き上げる頃から徐徐に人が増えてきました。

 

そうそう、オーストリアの4つ星以上のホテルにはよく午後のお菓子が料金に

含まれています。ドイツ語ではNachmittag Kuchenbuffetとか言っています。

 

Nachmittag 「ナハミターク」というのは午後という意味です。

Kuchen「クーヘン」はケーキのことです。ドイツの有名なバウム・クーヘンと

いう有名なケーキがあります。バウムは木という意味で、木の年輪のような模

様のケーキ、ということでバウム・クーヘンです。飲み物が無料であったり、

エクストラ料金であったり、ホテルによって違います。

 

さて、シュトゥバイヤー・タールのスキー場ですが、シーズンであれば、この

ノイシュティフトでもリフトがあり滑れます。先回のメールマガジンで御紹介

したフルプメスも含め、シュトゥバイヤー・タールはシーズン中はスキーのメ

ッカになります。しかし今はまだ雪はゼロ。氷河へ向かうしかありません。ホ

テルから氷河スキー場までは山道でほぼ20キロ。車で30分ほど走る必要が

あります。村からはスキーバスが走っており、スキーパスを所持していれば無

料ですが、30分に1本だけ。我々は車で好きな時間に移動することにいたし

ました。

 

どうして、もっとスキー場の近くに村がないのだろうか?というのが素朴な疑

問なわけですが、非常に谷が深く狭く、ノイシュティフト近辺がようやく少し

土地が開けており集落を形成することができる場所であったことが走っていて

理解できました。もちろん氷河スキー場とノイシュティフトの村の間にもホテ

ルは点在しております。しかし、日当たりが悪く、回りは切り立った崖の下に

あるので、本当にホテルで寝るだけ、というのであれば良いかもしれません。

もし、スーパーで買い物を、とかお土産を見たいというなら、下の村まで行く

ことになります。

 

氷河スキー場への道の両側には積雪を示すポールが立っています。現在は雪が

なく、何の意味も成さないポールですが、雪が積もればわざわざチェーンを着

けて自家用車で登る、何てことも考え直すかもしれないな〜、と感じながらが

らがらの無料駐車場に入りました。

 

ホテルで受け取ったスキーパス引換券をチケット売り場でノータイムでスキー

パスに交換。また待ち時間無しでロープウェイに乗り込みいざゲレンデへ!

 

後でホテルのお兄さんに聞いたところ、シーズン中は30分待ち、という事は

普通だそうです。そういえば以前、スイスのダヴォスでも登山列車が2箇所か

らスタート。そこではゲレンデに上がるだけで半日かかったような気分でした。

 

今回滑れたのは氷河(クレッチャー「gletscher」)の部分。標高2620メー

トルから3200メートル。ロープウェイを2つ乗り継いで氷河の天辺へ。

 

「うわ〜お!」「絶景!」北イタリアの山々が雲ひとつ無しで見渡せます。今

まで、晴天の日が2週間続いており、こんなことはめったに無いそうで、我々

の滞在した4日間中、最初3日は晴天。ゲレンデの気温が2〜6度。

http://www.stubaier-gletscher.com/?l=de

 

雪質はそれでも下が氷で冷やされたままなのか上々。これで、もっと雪があっ

ていろいろなコースが滑れれば文句は無いところですが、午前中だけで全ての

ゲレンデはこなしてしまいました。

 

この時はシーズンが始まる前で、オーストリアのナショナルチームを始め、た

くさんのスキークラブが滑降のトレーニング中。旗やポールを立てて、猛スピ

ードで滑り降りていました。

 

ブレーマーハーフェンに戻ってから、次の日曜日である10月23日の朝、テ

レビで今シーズン初日の回転がオーストリアのエッツタールで中継されていま

した。相変わらず天気は上々だったのには驚きでした。この日ブレーマーハー

フェンはどんよりとした曇り空だったのです。

 

今回のスキーはレンタル。今シーズンの最新のスキーを借りて3日間で60ユ

ーロ。初日は中間のラディウス(曲がる指数のことらしいです)を借りたので

すが、私には曲がりすぎ。翌日ラディウス11、というAtomic社製の板

に交換してもらいました。大回転用のスキーで、これが一番曲がりの少ないカ

ービングスキーらしいです。前日よりは良いのですが、気に入らないことがあ

ります。斜滑降が非常に滑り辛いのです。よほど我慢していないと真っ直ぐ行

きたくても勝手に曲がりだす。曲がるのは楽だけど直線に弱いのがカービング、

という気がしてならないのですが、どなたか真相を御存知ですか?

 

3日目は流石に運動不足がたたって、体のあちらこちらが痛み出し、疲れを感

じました。前回スキーをしたのはピッツタール。確か3年前くらいのお話です。

4日目は帰る日で、助かった。という感じです。身体障害者のような状況で、

ベットの上り下りはおろか靴下を履くのに腰を曲げるのが一苦労・・・・。

 

我々は4日目に実にゆったりと朝食を済ましホテルを後にし、スイス方面に向

かいました。行き先はチューリッヒです。(次号に続く)

 

 

--------------------------------------------------------------------------

■ 象さんのあかちゃんは140キロ     

--------------------------------------------------------------------------

 

10月28日、ハノーファーの動物園で像の赤ん坊誕生。身長98センチ、体

重140キロだそうです。身長1メートル60センチのあなたよりずっと重い

です。今週に入り、天気の良い日だけこのベービーを一般公開していおります。

ご覧になりたいと思っていらっしゃる方、早く見ないと大きくなってしまいま

すよ!

 

動物園のサイトでは分娩の断続写真をご覧になれます。

http://www.zoo-hannover.de/zoo-

 

hannover/de/zoo_v3/unternehmen_zoo/aktuelles/aktuellesdetails/AktuellesDetails_9581.htm

 

l

(長いくて途中で切れている場合は御自分でコピーペースト作業をお願いいた

します)

 

 

--------------------------------------------------------------------------

■ 次号の予告 

--------------------------------------------------------------------------

 

読者の方からの御質問でオーボエに関する音程の問題を年末年始にかけて取り

上げます。

 

テーマは

☆ 高音域が下がる。

☆ Fが不安定

です。



次のバックナンバーを読む


[バックナンバー目次]
[末政さんのメールマガジン] [本橋家トップページ]