バックナンバー:155 2009/2/1


読者の皆様、

 

お元気でお過ごしでしょうか?

風邪をひかれてはいませんか?

 

私は正月から体調を崩しておりましたが、何とか薬を使わず自力で回復。でも

格闘している2週間、ずいぶん長く感じました。その内、一週間は仕事を休ん

で自宅休養。久しぶりに仕事に出ると、まだまだ風邪を引きずっている仲間が

います。周りの同僚のためにも、本当は休んで頂いた方が良いと思うのは私だ

けでしょうか? 仕事場全体が風邪だらけ、っというのは困りますからネ。

 

ドイツでは現在ストが現在進行形です。1月28日にまず第一波がありました。

それから労使交渉が再会されております。ストを行っているのはドイッチェ・

バーン(国鉄)それからルフトハンザです。陸と空のダイヤの混乱は困ります

ね。ストは労働者の権利を行使する手段で違法ではありません。ドイツのオー

ケストラの組合も今まで行った事のなかったストを強行するかもしれません。

その時はオペラや定期演奏会のキャンセルになります。いつも交通機関のスト

の時には書いているのですが、どっちみち経営陣を困らせる強行すとなら、交

通機関を止めるのではなく、無料で輸送してもらえると消費者にはありがたい

と思います。そうすれば消費者も労働者側につきますから一石二鳥!!

 

私が京都の学生の頃に国鉄と私鉄のストが4月に行われました。この時は京都

へは観光客がほとんど来られません。そして先生や学生も大学に出られないの

で(と勝手に解釈して)自主休校して自転車でお寺を見て回ったことがありま

す。静かで情緒のある京都観光だったのが思い出です。

 

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■ インターネットでドイツのテレビを見る方法

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以前にインターネットで日本のテレビを見る方法、世界のラジオを聞く方法を

ご紹介しました。今度はドイツのテレビをライブでご覧頂く方法をご紹介いた

します。ドイツ語を勉強されたい方にはもってこいの教材になります。また時

々あるクラシックの番組、ドイツやヨーロッパのサッカー中継、もうほとんど

終わってしまいましたが冬季スポーツの中継、などは言葉が分からなくても楽

しめます。また、ドイツ語をご理解いただける方には質の高い!ドイツとニュ

ースや討論会は日本と違った情報収集になります。

http://zattoo.com/de

 

お使いのOSに応じて(WinXPとかVistaとかMacなどを選んで)

ダウンロードしてください。このソフトを使うには登録が必要です。重要なの

はメールアドレスとパスワード。ソフトをスタートする時に必要です。

 

セッティングで国をフランス、言語をフランス語を選べばフランスのテレビ・

チャンネルが見られます。スペイン語、イタリア語、デンマーク語、ロシア語

ベネズエラ語なんてのもありますね。

 

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■ マイヤー、イ・ムジチ

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1月28日ハンブルクのライツハレで行われた演奏会に行ってまいりました。

http://www.laeiszhalle.de/data/programm/veranstaltung.php?IDD=1214228612

 

イ・ムジチの演奏は1970年頃東京で一回聞いております。あの頃のこの弦

楽合奏団のビバルディの四季は一世を風靡していました。今回もその実力を存

分に発揮した演奏でした。

 

マイヤーの演奏は期待以上で、繊細かつ大胆、本当に美しい音楽で、耳の洗濯、

イメージの更新になり、勉強になっただけでなく非常に楽しめた演奏会でした。

 

マイヤーによって演奏された曲はマルチェロのオーボエ協奏曲。それから始め

て聞くロッティのオーボエ・ダモーレ協奏曲とヴィバルディのオーボエとヴァ

イオリンと弦楽のための協奏曲。その他の曲はどうぞ上記のホールのホームペ

ージをご覧下さい。尚アンコールはべネディット・マルチェロのオーボエダモ

ーレ協奏曲からゆっくりの楽章。

 

実は我が家にはプロを目指している娘が2人おります。ロッティとアンコール

のマルチェロに1部はオーボエ、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロの編成だ

けの楽章がありました。う〜ん、これは将来ファミリーコンサートなどのレパ

ートリーに入れられるかも、など、ちょっと個人的な事も考えながら聞き入っ

ておりました。それからオーボエ・ダモーレの流れるような音色を耳にして、

実は岩崎先生の事を思い出しておりました。私が京都芸大の学生の頃、先生は

よくダモーレの演奏されていらっしゃいました。バッハのダモーレ協奏曲と岩

崎先生編曲のキルンベルガーのオーボエソナタのダモーレ編は先生の十八番で

した。先生がこの曲を演奏会で取り上げると知ったら私はいつも率先してかば

ん持ちでお供したのを楽しく思い出します。

 

いつも思うのですが、やはり生の音楽は最高です。録音では絶対に味会う事が

できない音のつや、演奏者の動き。これは録音ではできない体験です。たった

1回の取り返しのつかない緊張感。これは奏者にとってもそうなのですが、実

は聴衆にとっても同じ事がいえるのです。時間軸の最先端を走って、同じホー

ルという空間で、奏者と聴衆が一緒に作るのが音楽です。クラシック音楽に限

らずライブというライブは全てそういう緊張感と臨場感が伴います。そしてま

ったく同じ演奏に接する事はできないのです。

 

皆様もどんどんライブの演奏会に足をお運び下さい。

 

ドイツにお住みの方、オスナブリュック、デュッセルドルフ、ケルンで2月の

始めに演奏会が行われます。

http://www.albrechtmayer.com/1024/Termine.htm

 

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■ 日本は良い国か、悪い国か? 「自らの身は顧みず」田母神 俊雄 ()

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世界中で政治家は金に買われている場合が多いです。日本の政治家はどうなん

でしょうか? 日本の政治家の皆様は日本の為に、日本の国民の利益を守る為

の政治発言をしていらっしゃるのでしょうか?

 

著者の元空幕長田母神俊雄氏が戦時中の日本軍の正義を主張してくれています。

あなたに是非彼の意見を読んで頂き、中国側の歴史観と比較して頂きたいと思

います。年末にご推薦申し上げましたWiLL (マンスリーウィル) 2009 01月号

[雑誌]に特集された「田母神論文、どこが悪い」に続き、心からご推薦申し上

げます。

 

●自らの身は顧みず (単行本) 田母神 俊雄 ()  ワック株式会社

http://www.amazon.co.jp/%E8%87%AA%E3%82%89%E3%81%AE%E8%BA%AB%E3%81%AF%E9%A1%A7%E3%81%BF%E3%81%9A-

 

%E7%94%B0%E6%AF%8D%E7%A5%9E-%E4%BF%8A%E9%9B%84/dp/4898311288

(長くてアドレスが切れている場合はペーストコピーで修復して頂くか、或い

はゴーグルなどの検索機能を用いて本の題名を入れてご検索下さい。

 

産経ニュースの評

http://sankei.jp.msn.com/culture/books/081214/bks0812140905005-n1.htm

 

自衛官が書くメールマガジンには、当然評が出ております。この「軍事情報」

というメールマガジンは日本の自衛隊がどこの国でどのような活動をしている

のか、また日本の国防、防衛省の公式の文書なども掲載されています。

http://okigunnji.com/2008/12/post-10.html

 

また日本の戦史を正しく理解するための本としてご推薦申し上げたい本が更に

2冊ございます。中学生なら充分理解できる内容ですから将来の日本を背負っ

ていくお子様へのプレゼントとして心よりお勧めいたします。

●おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状 (単行本)

中条高徳() 致知出版

http://www.nakajo-t.co.jp/cgi-bin/book.cgi?mode=view_detail&id=1

●おじいちゃん日本のことを教えて―孫娘からの質問状 (単行本)

中条高徳() 致知出版

http://www.nakajo-t.co.jp/cgi-bin/book.cgi?mode=view_detail&id=2

 

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■ アメリカ経済大ピンチ(その10)

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アメリカ経済大ピンチのタイトルで去年の夏休み依頼ず〜と続けて世界経済ニ

ュースを追い続けてきました。1月20日にはアメリカ初の黒人大統領オバマ

が就任。CNNテレビの世論調査によれば、新大統領の支持率は82パーセン

ト。またオバマ大統領の就任式には、全米から100万人に達する人々が祝福

のため駆け付けたといいます。しかしマーケットはといえばダウ平均4パーセ

ント下落。ナスダックはほぼ6パーセントの下落という洗礼を受けました。た

だ、翌日21日にはダウ3,5パーセント、ナスダック4,6パーセント戻して

いますが。

 

新大統領が最初にヨーロッパに来るのは多分4月2日にロンドン(金融サミッ

ト)4月3日にドイツ・フランス(NATO60周年記念式典)とされていま

す。新大統領就任に際してのドイツのメルケル首相のコメントは、前大統領よ

り皆の話を耳を傾けてくれると期待している、との事でした。一国支配の時代

は終了し、多国化した中での共存を望む、ということです。

 

今年ののユーロ圏成長率はマイナス1,9パーセントと欧州委が大幅下方修正

いたしました。ドイツの失業率もまた拡大の方向を向いています。

 

去年後半6ヶ月で日本の円はイギリスのポンドに対して60パーセント上昇。

ユーロに戴しては40パーセント、米ドルに対しては20パーセントそれぞれ

上昇を見せました。今世界は不況の真っ只中。これから失業の嵐が吹くかもし

れないと囁かれている今日この頃。株式市場、債権市場から資金は国債へと振

り向けられています。その心理はリスク回避という意味でよく分かるのですが、

分からないのはその国債のお値段です。例えば日本の国債は130パーセント

を超えています。例えば利子がほとんど無い国債を130円で購入し、満期に

なるとすずめの涙の利子と100パーセントの元金、つまり100円が手元に

帰ってきます。EUのユーロ建ての国債も120パーセント。あの潰れそうな

借金だらけの大国の国債も100パーセントを越しています。確かに銀行に預

けたお金が預けた銀行が倒産したら預金がパーになる、という心理からすると

国債なら安全なのでしょうか? 

 

●ドイツの経済救済対策として国の資金で金融機関を救済するために作られた

資金プール・ソフィンの代表が1月31日を持って職を辞することになった。

理由は政治的な要因らしいですが、この機構の成果が危ぶまれています。アメ

リカでは銀行に大量のお金がつぎ込まれほぼ国有化している中で、財政困難に

なったドイツの銀行への資金流入が少なく国際競争で太刀打ちできない、とい

う非難を浴びています。また、次から次へと赤字が増え、いくらつぎ込んでも

一向にめどが立たない現在、どこまで金融機関に援助するかという基準を決定

するソフィンの立場は複雑。また、BMWなどの企業も社債で資金調達が難し

く、政府が救済すると決定してくれれば企業としての信頼を回復するので、国

への救済申請を検討している模様。(1月21日)

http://www.spiegel.de/wirtschaft/0,1518,602714,00.html

バンク・オブ・アメリカへの追加救済

http://www.spiegel.de/wirtschaft/0,1518,601581,00.html

アメリカ政府、金融救済額を増やす

http://www.spiegel.de/wirtschaft/0,1518,601866,00.html

 

●危機はいつまで続くのか ―戦後の金融危機から学ぶ―

アメリカは「失われた十年」にはならない 

大和総研、チーフエコノミスト原田泰のフォーカスポイント

http://www.dir.co.jp/souken/research/report/harada/09012301harada.pdf

アメリカ発金融危機は、世界金融危機となって日本経済を襲っている。今回の

危機は、どれほどの規模で、どのくらい続くのだろうか。もちろん、危機自体

は、アメリカやヨーロッパの大胆な政策によって、小康状態を保っている。こ

こで考察したいのは、危機の影響、特に、実体経済への影響がどれほど続くの

かである。このことを考えるために、戦後、これまでに起こった金融危機と、

今回の危機を比較してみよう。個々の国々の特徴をできるかぎり残したまま、

かつ、簡潔に、何が起きたのかを整理してみたい。過去の経験から、今後どう

なるかが学べるだろうからである。

 

●1月28日からスイスのダボスで世界経済フォーラムがスタートしました。

今回は世界不景気の中、去年の倍の国41カ国の代表と経済関係者が集まり講

演、討論が行われます。経済サミットとは違いは共同声明や議決による採択と

いうのはありません。世界の政治家、経済専門家、大手企業の代表が集まり、

スキー場やホテルのどこかで行われている話し合いはニュースにはなりません

が、きっと有益に動いていると思います。

 

●日本の国際的な商社のワシントン事務所長の皆さんがオバマ政権と世界の経

済、政治を展望しています。

座談会:商社ワシントン事務所長が展望する2009年世界経済

http://www.jftc.or.jp/shoshaeye/contribute/contrib2009_1.pdf

http://www.jftc.or.jp/shoshaeye/contribute/contrib2009_1a.pdf

 

<上記のレポートへの私の感想>

日本が世界に日本の立場、政策などを発信していかなければいけないのに、日

本の政権の短命さは長期的な政策が取れないので国益につながらない。そして

公の場で英語で日本をはっきりアピールできる人材に掛けている。そういう面

ではアジアの後進国の方がコミュニケーションに力をいれているのではないか、

等のご意見が伺えます。海外に日本の状況を、意見を英語で説明できる人間、

それは政治家の仕事です。はっきりと文章で書いてしまうとご本人達の立場上

たぶん具合が悪かったのだろうと思います。政治家がしっかりした理念の下に

日本を動かしているのか、そして、それを外国に発信している能力がある政治

家が存在しているのだろうか? という事が将来の日本を動かしていく鍵にな

っているのではないかと私は思っております。日本の為に、日本人の為に世界

にしっかり意見を述べられる政治家の必要性は上記でご紹介しました田母神氏

の本にも銘記されております。

 

この件に関しての首相官邸の「経済財政の中長期方針と10年展望」というのが

あります。

http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2009/090119keizaizaisei.pdf

大変結構な建て前がご丁寧に書かれております。内容は官民一体(政治主体、

あるいは官邸主導ではありません)で流動的に(どうにでもなる?)なるシナ

リオを作成する事、だそうです。あ〜、何だか読んだ時間を返して頂きたい気

分です。

 

首相が簡単に変わってしまう政治の不安定さの交際政治への影響について

「福田首相の突然の辞意表明。国内外の反応と今後の注目点」(木下晃伸)

http://money.mag2.com/invest/soubanote/2008/09/post_98.html

 

こんな不況の中ですが、2008年海外パッケージツアー実績と20091月〜3月予

約状況というレポートがあります。興味があったので覗いてみました。韓国が

好調。なるほどネ。もうすぐ冬季スポーツのWMがありますから。でも報告書

ではウォン安の韓国に人気集中、とあります。確かにそうかも!!

http://www.jata-net.or.jp/jata_n/release/090121_tour.htm

 

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最近、不況の関係か、テーマが政治経済に集中してきました。ここで心機一転

して次号よりなるべくオーボエのテーマを書きたいと思います。特に初心者の

方にお役に立てるテーマを扱うつもりです。(毎回とはいかないかもしれませ

んが・・・・)

 


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