バックナンバー:145 2008/7/1


読者の皆様、如何おすごしでしょうか?

 

ドイツはサッカーのヨーロッパマイスター決勝戦でスペインに破れ、世間はや

っと目が覚め、自分を取り戻した状況です。いったいあの熱狂は何だったのだ

ろう??

 

北ドイツでは気温は20度前後、天気は晴れ、というすがすがしい天気が続い

ております。ヨーロッパ旅行をされたい方は、5月、6月が気候的にお勧めで

す。

 

昨日、フレンスブルクというデンマークとの国境の町に行ってまいりました。

ドイツ最北端の町で、今尚デンマーク語の幼稚園から学校が存在する、小さな

港町です。実は私のドイツ人の一番の親友のオーボエ奏者が奏者を今シーズン

限りで辞め、エジプトに引っ越すことになりました。その彼のお別れパーティ

ーでした。9歳よりオーボエを始め、デトモルトで半年私のドイツ人の始めて

の弟子となり、直ぐ大学に後輩として入学。ほぼ25年間フレンスブルクの歌

劇場でオーボエ奏者をしておりました。趣味としてアクアラングをしていたの

ですが、そのうちに先生の資格を取り、フレンスブルクでは数年間オーボエ奏

者とアクアラングの先生と、2つの稼業をしていたのです。その彼がオーボエ

を辞め、アクアラング一筋で生活をする事を決心。本人は好きな事を2つも仕

事にできる、とご満悦でした。今後アクアラングの先生として楽しい人生を送

ってもらいたいものです。エジプトの紅海はアクアラングのメッカだそうです

。アクアラングでエジプトに行かれる方、この先生をご紹介いたします。

 

前々からお知らせしております私の演奏会の連絡先電話番号が間違っておりま

した。謹んでお詫びを申しあげます。

 

たくさんの方々のご来聴をお待ち申し上げております。尚、ホールの座席数が

少ないために、早めのご予約をお願い申し上げます。また、当日直接いらっし

ゃりたい方はあらかじめ空席があるかどうかご確認頂くことをお勧め申し上げ

ます。

 

さて、今年も今号を持ちまして夏休みに入ります。次号は9月15日に発行す

る予定でおります。読者の皆様、どうぞ楽しい夏をお過ごしください。

 

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■ オーボエとトークとワインの夕べ2008

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今年の夏は原宿です。ゲストに若い女性ピアニスト大野真由子さんをお迎えし

てサロンコンサートを行ないます。

 

尚、演奏会後打ち上げパーティーを同じ会場で行ないます。聴衆の皆様方とワ

インを飲みながらご歓談いたしたいと思います。

 

たくさんの方々のご来場をお待ち申し上げております。

 

「オーボエとトークとワインの夕べ2008」

場所  原宿「アコスタディオ」東京都渋谷区神宮前1-23-27 赤星ビル

日時  7月19日(土)

開演  18時30分

出演  末政圭志 (オーボエとトーク) ゲスト 大野真由子(ピアノ)

入場料 3500円  パーティー券 3500円

お申し込み お問い合わせ 

    Moments Musicaux 

    板橋 03−3306−0031

 

 

<プログラム>

ベゾッチ オーボエソナタ 二長調

バッハ  復活祭オラトリオからアダージォ

ドニゼッティ オーボエとピアノの為の「アンダンテ」

シューマン ピアノソロ「アラベスク」

ロッシーニ オーボエとピアノの為のアンダンテと変奏曲

リスト  ピアノソロ「愛の夢」

シューマン オーボエとピアノの為の「3つのロマンス」

 

詳細は私のホームページをご覧下さい。

http://www.oboeinfo.de

 

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■ オーボエ講習会のお知らせ

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主催:日本オーボエ協会  協賛:日本ダブルリード株式会社

 

日程 7月12日(土) 13日(日)

場所 新宿JDRホール

 

講師 末政圭志

 

対象 中高生、大学生、アマチュア一般、音大生

  (オーボエ協会会員の方は特別料金の特典がございます)

 

《講習会並びにオーボエ協会入会に関するお申し込み、お問い合わせ》

日本オーボエ協会事務局  田口

300-0843 土浦市中村南3-11-30

TEL:0298-41-1704 FAX:0298-42-7588

taguchi@pps-taguchi.com

 

詳細は私のホームページをご覧下さい。

http://www.oboeinfo.de

 

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■ ♪第3回浜松オーボエクリニックのご案内♪

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夏休み中に浜松で行なわれるオーボエクリニックのご案内申し上げます。

中高生のグループレッスンからどなたでもご参加いただける個人レッスン、昨

年ご好評を頂きました伏見さんのリード講習会も行なわれます。

 

日 時:平成20年8月16日(土)、17日(日)

場 所:アクトシティ浜松研修交流センター、31・32音楽セミナー室

 

講師 : 末政圭志、伏見聡子 

 

詳細 オーボエネットワーク浜松のホームページをご覧下さい。

http://www.hamq.jp/stdB.cfm?i=NB26772&pn=11&s=3922

 

予約&お問い合わせ:宮地まで(Tel.080−6964−8442)

 

 

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■ トリオ・ダンシュ・デ・コロン演奏会と講習会のお知らせ

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Torio d'Anches de Cologne

トリオ・ダンシュ・デ・コロン(ケルン木管トリオ)

 

ドイツ・ケルン放送管弦楽団首席奏者として活躍する吉田智晴(オーボエ)、

アンディ・マイルス(クラリネット)、水間博明(ファゴット)の3人をメン

バーとし、オーケストラの枠を超える斬新でユニークな木管アンサンブルの世

界を展開している。各々の技術と個性を最大限に発揮しつつ、確かなコンビネ

ーションと軽やかなパフォーマンスでドイツ国内のみならず、欧州各地に活動

の場を広げている。そのレパートリーはルネッサンス、バロック古典派から現

代に至るクラシック音楽、そしてジャズの世界にまで及び、冴えわたる感性で

聴衆を魅了している。特に、新進作曲家たちの作品も精力的に紹介しており、

木管アンサンブルの新たな地平を切り拓くパイオニア的存在である。

http://www.triodecologne.de/TDC_Konzerte_Jap.html

 

2008年7月26日から8月8日まで、トリオの日本ツアー予定

 

7/26(土) 群馬・水上温泉

http://members3.jcom.home.ne.jp/concert-higakihotel/E9.htm

7/29(火) 宮古市民文化会館大ホール (岩手・宮古)

http://miyako-hall.co.jp/index.htm

7/30(水) 伝国の杜置賜文化ホール  (山形・米沢)

http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/pdf/hall_saiji/hall0807.pdf

8/1(金) スタジオ・エルミタージュ (東京・杉並区)

http://www.st-hermitage.com/consche/consche.cgi?mode=main

8/2(土) 神奈川県民ホール

http://www.kanagawa-kenminhall.com/

8/3(日) 長岡京記念文化会館(賛助出演)

http://sumaiprint.com/data/kijyu/A4_omote_0509.pdf

8/4(月) 元京都市立待賢(たいけん)小学校

       京都市上京区丸太町通堀川西入る1筋目南西角

http://www.kcjcc.jp/whats-new/index.html

8/5(火) DAAD東京  ドイツ文化会館(関係者のみ)

http://tokyo.daad.de/japanese/jp_index.htm

8/7(木) 盛岡市(岩手)盛岡市都南文化会館キャラホール

http://www.mfca.jp/institution/kyarahall/index.html

8/8(金) 盛岡市(岩手)講習会、ならびに個人レッスン

 

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■ ドイツから郵便局が消える

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http://www.welt.de/wirtschaft/article2101424/.html#reqNL

ドイツ・ポストはドイツ全国の郵便局を閉めることに決めました。今後、小さ

な郵便局からどんどん閉鎖されていくようです。町の本局は残るようですが、

今までの郵便局の代わりに日本のコンビニのような、たとえばキオスクとかス

ーパーマーケットでの取り扱いに変わるようです。

 

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■ ミュンヘン850年祭

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今年はミュンヘンで850年祭が行われております。今年、これからドイツへ

いらっしゃる方、おもしろい催しに偶然ぶつかるかもしれません。

http://www.welt.de/muenchen/article2107256/700.000_Menschen_feierten_froehlich

 

_mit.html

 

ミュンヘンの王宮の中にあるクヴィレス劇場が改築オープンしました。モーツ

アルトオペラ「イドメネオ」で杮落としが行われました。

http://www.welt.de/kultur/article2108984/.html#reqNL

http://www.welt.de/kultur/article2108958/.html#reqNL

この劇場、昔ローター・コッホが室内楽を行った時に聞きに行ったことがあり

ます。ドイツに着たばかりのこの劇場に入り、中の美しさに見とれながら、こ

こでの演奏会はさぞかし素敵だろう、と期待しながらコンサートの開始を待っ

たのを思い出します。肝心のコンサートですが、内容はとても良かったのです

が、響きが非常に悪く、残念な思いで帰宅(プリーんという町で、丁度ミュン

ヘンとザルツブルクの真ん中にあり、ゲーテインステュチュートで語学研修を

していました。)しました。以後、ドイツでは何度もローター・コッホと会う

機会ができ、ドイツ語で会話もできた事はラッキーだったと思います。

 

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■ CDのご紹介「ベラ・ナポリ」

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ベルリンフィルハーモニー管弦楽団のオーボエ奏者クリストフ・ハルトマンの

2番目のCDです。5月16日発売。

http://blog.livedoor.jp/goodies2/archives/51345594.html

 

ハルトマンのホームページ

http://www.christophhartmann.com/de/home.html

 

EMI GERMAN

CDC-5142322 \1980

麗しのナポリ(オーボエ協奏曲集)

D.スカルラッティ-レンツ編:協奏曲ニ短調(鍵盤ソナタK5,9&208より)

ハッセ:協奏曲ト長調

チマローザ-レンツ編:協奏曲変ロ長調(ピアノ・ソナタC79,&90より)

ベッリーニ:協奏曲変ホ長調

ドニゼッティ-レンツ編:アンダンテ(オーボエと弦楽合奏のための)

パスクッリ-レンツ編:「ナポリの思い出」(オーボエと弦楽合奏のための)

クリストフ・ハルトマン(オーボエ)

アンサンブル・ベルリン

ナポリにゆかりのある、そしてナポリの美しさに魅せられた作曲家たちの作品

をハルトマンが発掘、レンツとともにオーボエとオーケストラ用に編曲して世

界初録音しました(除くオリジナルであるベッリーニ作品)

 

ドイツの国営テレビZDFの番組から

http://www.zdf.de/ZDFmediathek/content/Berliner_Philharmoniker_in_kleinem_Krei

 

s/510288?inPopup=true

 

発売元EMI

http://www.emiclassics.at/3252900/news/514

 

アマゾン(ドイツ)

http://www.amazon.de/Bella-Napoli-Oboenkonzerte-Christoph-

 

Hartmann/dp/B0013F3XG4

 

オーボエ奏者ハルトマンの奏でる完璧なパーマネント呼吸奏法の世界を聞くこ

とができます。普通オーボエ奏者はフレーズとフレーズの短い間に無理をして

呼吸をします。パッセージが長いと息の消費が激しく、息だけではなく全ての

コントロールが困難になってきます。このような酸素の補給に苦労する事が無

くなれば冷静な演奏が可能になるのかな、と考えてしまします。オーボエを始

めた頃からパスクリ(ヴァイオリンでいうとパガニーニにあたるオーボエの為

の超絶技巧が必要な作品を残した作曲家)の作品を演奏する事を目指して練習

を積んでいた人ですからテクニックもすばらしです。このような奏者が2番に

座っているオーケストラはやはりとんでもないオーケストラなのだな、と痛感

させられます。

 

 

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■ 北ドイツ旅行記5ーハンブルク・聖ミヒャエル教会(その3)      

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前からの続きです。

 

 

「言葉、最初にありき」とはルター派の教会が祭壇よりも言葉を重視した姿勢

です。教会の席からは祭壇が柱に隠れて見えない部分がありますが、説教台は

どの席からも見える位置に作られており、前部の説教台と後部のオルガンが教

会では重要視されているそうです。今でもクリスマス前のアドヴェントの最初

の日曜日に、ハンブルクの浮浪者、アルコール・麻薬患者達の為のミサを行う

そうです。回りの人の忠告にも耳をかさず、なかなかまっとうな生活をおくれ

ない人々が出来るだけ清潔な姿で教会に現れ、説経とオルガンを聞いて涙を流

しているそうです。

http://www.st-michaelis.de/uploads/pics/foto_kanzel.jpg

 

教会に入るとすぐ左側の柱の下に銅版の板があります。この教会にかかわった

世界的に有名な3人の音楽家の名前が刻まれています。ブラームスはハンブル

ク出身で、この教会で洗礼を受けました。ブラームスはこの教会のオルガン奏

者に応募していましたが、教会がなかなか彼を採用しませんでした。ブラーム

スがハンブルクを後にしてから、教会は彼の大きな存在に気がつき、ブラーム

スにオルガン奏者としてハンブルクに戻るように促しました。しかし、時既に

遅く、その1年半後にはブラームスはその生涯を閉じました。

http://www.st-michaelis.de/uploads/pics/foto_taufstein.jpg

(ブラームスも洗礼を受けた聖水盤)

 

あと2人の音楽家はテレマン、とカール・フィリップ・エマヌエル・バッハで

す。テレマンは大バッハがハンブルクの音楽監督にならなかったので、この町

の5つの大きな教会の音楽と、そこに付随する学校を教えています。テレマン

の後任となったのが大バッハの息子で、驚きのバッハと異名をとるカール・フ

ィリップ・エマヌエル・バッハでした。

 

この教会の地下にはカール・フィリップ・エマヌエル・バッハが眠っています。

 

最後にハンブルク観光にまた話を戻します。この教会に入ると内側のドアとの

間に有料ですが(確か1人3ユーロ)役130メートルの塔に登ることができ

ます。エレベーターで上がれます。この塔からハンブルクの町並を一望するこ

とができます。人口湖である2つのアルツター湖の周りに広がる町並みと港の

様子がご覧になれます。ところでこの湖の名前を取った飲み物「アルツターヴ

ァッサー」というのがあります。ビールとレモナーデを割ったもので、南ドイ

ツではラードラーと呼ばれています。アルコールの入った飲料水でご婦人方に

は人気の飲み物です。また夏にはこの飲み物いいですね〜〜!

 

 


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