バックナンバー:78 2005/4/26


読者の皆様、

 

お元気でお過ごしでしょうか?

 

今回のメールマガジンですが、本当は、4月15日に発行予定しておりました。

ところが、予期せぬコンピューターの障害に見舞われ、日本語のウィンドウズ

がスタートしない、データの一部は損失。その中には最新のメールアドレス等

も含まれております。ここ半年間以内でメールをいただいた方々、恐れ入りま

すがメールを私の方へ入れていただけると助かります。

 

 
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■ ドイツ・ルフトハンザ航空がスイス航空を吸収合併     

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ANAと同じグループであるドイツの航空会社ルフトハンザは、去年一度は潰

れかけ、スイス政府と銀行の援助を受け仕事が続けられていたスイス航空を吸

収合併しました。現在ヨーロッパではラインエアーなどの格安航空会社の参入

で飛行機の利用客が増しています。SASやオーストリアン・エアーラインを

吸収しているヨーロッパの大手ルフトハンザは今回の合併で、スイスへの指導

権を握ることになりました。

 

もし、ヨーロッパにお住まいの方、或いはフリーの旅行でヨーロッパを訪れる

方がいらっしゃいましたら、移動はまず格安航空券を探されることをお勧めい

たします。鉄道よりも早く楽に移動でき、おまけに安いことが多いです。ただ、

格安の航空会社の欠点は朝、すごく早い便だったり夜遅かったり、また大都市

から離れた飛行場につく場合には、そこ飛行場からの交通の便が悪かったりし

ますので、その辺は注意が必要です。

 

4月10日のドイツの新聞「ヴェルト・アム・ゾンターク」(Weltは世界、

Sonntagは日曜日、ヴェルトはドイツの有力新聞で、これは日曜版です)

に、ルフトハンザ社長マイルーバーへのインタビューが載っていました。

 

その記事によりますと、ルフトハンザは格安飛行機会社に対しての対抗策を考

えているようです。例えばライン・エアーは大都市近郊の小さな飛行場を基地

にして、飛行場使用料を抑えています。どんな対策が出てくるのか楽しみです

が、競争が激化して飛行運賃が安くなってくれることは消費者にとってはあり

がたい事です。

 

マイルーバー社長が就任した時に現在の利益が0になるにはどういうケースか

試算させたそうです。その試算の結果にご本人は大変驚いたそうです。結果は

1飛行機の乗客が3人づつ減り、チケット価格が5ユーロ安くなり、必要経費

が2パーセント上昇すれば利益がゼロになってしまうと云うことです。いかに

簡単に利益がなくなってしまうかが分かり、更に利益を確保する努力を怠らな

い覚悟だそうで、旅行代理店からの航空チケット販売を最近カットしてしまっ

たそうです。

 

エアバスA380(72号参照)を導入しようとすると整備員だけでも千人の

新しい雇用が必要になるそうです。現在導入を検討中の航路は東京、ボンベイ

などの長距離で運行時間変更の権限が無いコース。アメリカには現在2時間半

毎に飛ばしていますが、その時間を更に短縮するのではなく、A380の導入

を考えているそうです。

 

アメリカやアジアがヨーロッパのように飛行機を利用しだすのは時間の問題で

例えば、中国人が現在のヨーロッパ人のように積極的に飛行機を使い出せば、

ルフトハンザ航空の20倍の航空会社が必要になるそうです。

 

 

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■ 世界で一番小さな国の世紀の葬儀     

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4月8日、ローマでは世界中からの国賓、ならびにカトリック信者、のみなら

ずプロテスタント、ユダヤ教などの代表者も参列し亡きローマ法王の葬儀が行

われました。NATO軍のパーシングも配備され、ローマ上空は一般飛行機、

ヘリコプターの飛行禁止例が引かれ、厳しい交通規制やテロの爆発物の検査の

中で、無事に葬儀は終了いたしました。この1週間、まさに「世界の道はロー

マへ続く」状態で宿泊施設は満杯。特に亡きローマ法王の出身国のポーランド

からは多くの参拝者が最後のお別れに現れたそうです。

http://www.ftd.de/pw/eu/2439.html

http://www.n-tv.de/356998.html

http://www.n-tv.de/355850.html

 

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■ プリンス・チャールズ&カミラ       

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昔むかし、あるところに王子様が住んでおりました。その王子様、好きな女性

に出会ったのですが、周りの反対を押し切ってまでその女性と結婚することが

できませんでした。女性はあきらめて他の男性と結婚。王子様も別の女性とめ

ぐり合い、その女性を妻にめとりました。しかし王子の思いはまだその初恋の

女性につながっています。どういうわけかその女性は離婚し、王子も妻と死に

別れてしまいました。56歳の王子様、とうとう初心を貫き、その女性に結婚

を申し込み、2人はめでたく結ばれましたとさ。

 

4月9日。イギリスのウィンザーで皇室の結婚式がとり行われました。日本で

もきっと話題に登ったことと思います。ローマ法王の葬儀参列の為にご本人、

チャールズが当初予定していた8日の結婚式に出られないために9日に繰り上

げられ、めでたくご成婚。式はアルビノー二のオーボエ協奏曲B−Durで始

まり、ヘンデルの水上のための音楽で幕。2度目の結婚式であることもあり、

お二人のご年齢もあり、保守的な地味な結婚式でありました。とはいえ、参列

者にはイギリス内外からの王室、政治家、芸術家などが招待され、けばけばし

さはありませんでしたが女性は思い思いにおしゃれをし、特に髪の結い方、帽

子に工夫を凝らしていたのが目を引きました。プリンス・チャールズはこの結

婚式で始めて自分の意思を押し通した、と言われています。今まで王座を継承

するチャールズは自分の思うように事を進められなかったのですね。

http://www.n-tv.de/356343.html

http://www.n-tv.de/357576.html

http://images.google.de/images?hl=de&lr=lang_de&q=Charles+Camilla&btnG=Suche

 

この日はベルリンの俳優、ハラルド・ジュンクの葬儀が行われました。

http://www.n-tv.de/357553.html


 

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■ 世界で2番目に小さな国の国王の葬儀

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バチカンの次に小さな国モナコの国王レニエ3世の葬儀が4月15日に行われ

ました。この王様はハリウッドの女優グレース・ケリーを王妃に向かえ、一躍

有名になりました。46年間の王様のオフショア政策により金持ちがこの国に

集まりました。その住民にはオナシス、シューマッハーなどの有名人、億万長

者が名を連ねています。コートダジュールにあるカジノで有名な国。またF1レ

ースでスポーツカーが町を走り回るので有名な国でもあります。

 

http://www.n-tv.de/345887.html

http://www.ndrtv.de/tv/royalty/koenigs/monaco/20050329_rainier_klinik.html

 

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■ ドイツ人のローマ法王誕生

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ミュンヘンを首都とするバイエルン州にすんでいる人間はドイツ人というより

バイエルン人という意識があります。ニュースのショートコメントで、「バイ

エルン人は未だにドイツ首相を送り込んでいないのに、いきなり法王を輩出!」

 

ドイツ人の法王は460年以来ということです。現在78歳で故ヨハネ・パウ

ロ2世の側近。そしてその故ヨハネ・パウロ2世の葬儀を取り仕切っていたの

もこのドイツ人のラッツィンガー枢機卿。法王になりベネディクト16世と改

名。

 

24日の日曜日の礼拝は法王として第1回目の礼拝。ドイツから、というより

バイエルンから飛行機で、バスで車で、列車でと続々ドイツ人がバチカンに集

合。黒、赤、黄のドイツの国旗、白と水色のひし形が組まれたバイエルンの旗

がサンピエトロ大聖堂の広場に大集合。

http://www.n-tv.de/523076.html

 

この人選に対するイタリア人の反応ですが20年以上も住んでいるラッツィン

ガー枢機卿はローマっ子だそうで、抵抗感は無いそうです。

 

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■ 13位から2位に浮上

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イタリアのサンマリーノ共和国イモラ・レース場で行われた24日のF1レース

は13位でスタートしたフェラーリ・チームのシューマッハーが最後に2位ま

で追い上げ、首位のルノー・チームの今シーズン快調に飛ばし続けているアロ

ンゾに迫るデットヒートを繰り広げました。コンピューターにかかりっきりに

なっていた私は、実況を見損ないましたが、スポーツ・ニュースで15秒くら

いの映像を見ることができました。S 字カーブであっという間に2台の車を追

い抜いた走りは見事でした。最後の最後まで追いまくったシューマッハーの走

りっぷりは見甲斐があったらしいです。

 

 

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■ ユングホルツ                               

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4月1日からドイツの銀行口座の機密がドイツ政府に対しなくなりました。今

までは口座の動きを勝手に見ることは法律で禁じられていましたが、テロ対策

と脱税対策のため、一般市民の銀行口座の秘密保持の保障がなくなり、お金の

動きを政府は調べることができます。これを嫌った市民は口座を機密性の高い

スイスやオーストリアへ移しています。

 

オーストリアの領土ではありますが、ドイツの経済圏に入り、税金は無料とい

う特別経済地域が実は存在します。ユングホルツという7平方キロメートルで

人口は300人強、標高1054メートルのアルゴイにある村です。この村へ

入るには実はドイツ側からしか入れません。そういう特殊事情が国はオースト

リアですがドイツの経済圏で無税、という微妙な地域を作り出しています。郵

便番号はD−87491かA−6691。数字の前のアルファベットの「D」

は、ドイツをあらわします。「A」はオーストリアです。人口の半分は外国人

(そのうちのほとんどはドイツ人)

 

産業は観光と銀行。この近辺にはオフショアの村(国)がまだあります。クラ

イネ・バリザー・タール(オーストリア)とリヒテンシュタイン。

 

昔から税金対策でドイツの国税を逃れることを考えている人、(なんとドイツ

の)政党、会社は口座をスイスやルクセンブルクに持っています。それからオ

ナシスやF1レーサー、ミヒャエル・シューマッハーのようにモナコに資産を

移している人もおります。最近のこのドイツ政府の動きに、オフショア地域に

銀行口座を開きお金を移す人は少なくないそうです。

 

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■ ディーゼルの排気管                 

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最近の原油の値上がりでガソリンより割安なディーゼル車がドイツでは人気が

あります。昔からドイツのメルセデス・ベンツのディーゼルエンジンは安くて

丈夫との定評があり、タクシーにはメルセデス・ベンツのディーゼル車が普通

です。

 

現在、ドイツの環境問題で車のディーゼルから排出される微塵が問題になって

います。このデューゼルから出る細かいごみは特殊なフィルターを使うとかな

りの量を阻止することができます。現在このディーセル車の排気管に特殊フィ

ルターを付けられるのはフランス車(例えばブジョー)だけで、日本車、ドイ

ツ車もこの特殊フィルター付排気管を装備していません。ドイツ政府と各州の

環境大臣達は車業界への対応への協力を求め、またこのフィルター付の排気管

を装備していない車に対して、週末の走行禁止などの措置を検討しています。

 

今年に入ってから実施されている、トラックへのドイツアウトバーン課金措置

で、その料金を逃れるためにかなりのトラックがアウトバーンを使用せず国道

へと流れています。その影響で空気と騒音、そして安全性への都市や村の環境

を著しく阻害している、との報告も平行して出ております。

 

 

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■ ベルリナー・シンフォニカー ラストコンサート       

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4月10日、ベルリン・フィルハーモニーのホールでベルリナー・シンフォニ

カーの最後の演奏会が行われました。去年ベルリン市からの補助金を削られ、

それ以来、プライベートのスポンサーを探していましたが、次のシーズンを乗

り切るための8万ユーロを確保できず倒産。

http://www.ard.de/kultur/musik/-/id=8372/nid=8372/did=290258/fza4iq/

 

オーケストラのオフィシャルホームページは

http://www.berliner-symphoniker.de/flash.htm

 

ベルリン国立オペラの音楽監督、ダニエル・バレンボイムは平行してシカゴ交

響楽団の常任指揮者も務めていました。アメリカでは常任指揮者は通常スポン

サーとの付き合いも仕事としてこなさなければいけないのですが、それが嫌で

シカゴを来シーズンから去ることになったそうです。スポンサー探しの嫌な音

楽監督の率いるベルリン国立オペラが残り、スポンサーを探しているベルリナ

ー・シンフォニカーが潰れました。

 

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■ ホームページ訪問4 「オーボエ試聴室」

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訪問第4号は「オーボエ試聴室」のホームページです。

http://homepage3.nifty.com/yoboe/

 

まずは管理人の「yasu」さんからのメッセージです。

 

 このサイトを立ち上げてから5年がたちましたが,ここ何年かはほとんど更

新もないままになっています。すみません。

 このサイトでは,私自身が持っているオーボエに関する曲が収録されている

CDを紹介しています。個人的な好みと手に入りやすさで,少し偏りがあるか

もしれませんが,これまでに紹介しているCDは250枚を超えました。その

中には廃盤のために手に入れることが難しいCDもあります。

 最近は,楽器を吹くこと,CDを聴く機会も減っているのですが,時間がで

きたらいろいろと聴き比べてみたいと思っています。

 

>ご自身はオーボエを演奏なさいますか? 

 

オーボエは高校の吹奏楽部ではじめました。大学の時からアマチュアオーケス

トラで吹いています。かれこれ20年近くになってしまいました。昨年から転

勤によって楽器から離れてしまいましたが・・・

 

>録音の収集はご本人のお好みに偏ってくるのは当然だと思います。yasuさん

>のお好みをお聞かせいただけますか?

 

ドイツ系のしっかりした音が好きで聴いていましたが,ホリガーやピエルロな

どの演奏も好きですね。学生の頃は宮本さんの演奏をよく聴いたものです。

 

 

>私はこのサイトを訪れた時に大変驚きました。もっとはっきり申しますとあき

>れて、物が言えなくなるほどでした。私も職業柄、色々な方々のオーボエを聴

>きます。特に勉強課程の時代にはFM放送はくまなくチェックし、これを聴き

>たい、と思ったときにはエアーチェック。(学生時代にはレコードは高価でし

>たから)それにしてもこのホームページを拝見していると、本当にたくさんの

>レコード、CDが出ているものだと感心致します。読者の皆様、あるオーボエ

>奏者の録音をお探しの場合、或いはオーボエの曲をお探しの場合は、このホー

>ムページをご覧下さい。きっと何かが見つかりますよ。

http://homepage3.nifty.com/yoboe/

 

 


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