バックナンバー:75 2005/3/1


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第12回ノイス・マイスターコース

日程 3月28日〜4月3日

場所 ノイス

講師 エマヌエル・アップビュール、ダビット・ワルター

料金 495ユーロ 宿泊+2食付

申し込み Uwe Henze GmbH

詳細 http://home.arcor.de/sw_de/nmk_12.htm

 

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マイスターコース

日程 3月28日〜4月3日

場所 ドイツ Zetel(ニーダーザクセン州)

講師 ファビアン・メンツェル

料金 300ユーロ 宿泊食事込み

締め切り 2月20日

詳細 http://home.t-online.de/home/kultur/oboe.htm

 

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読者の皆様、

 

お元気でお過ごしでしょうか?

 

2月に入ってからのヨーロッパは冬に突入。週末から更に冷え込み、昨日はド

イツの最低気温はマイナス25度、ベルリンはマイナス10度。テレビニュー

スで人々にインタビューしていましたが、皆口をそろえて「分厚いセーターに

羽毛のコート、マフラーをしっかり襟に巻いて、着膨れしています。」と、答

えていました。私の住んでいるブレーマーハーフェンは北海の暖流の関係で内

陸よりは暖かです。それでも池には氷が張り付き、葉っぱは、ちぢこまって垂

れ下がっています。

 

寒さの影響でしょうか、結構たくさんの方が風邪をひかれております。最近の

ブレーマーハーフェンのオーケストラの公演でも、一気に風邪で休む団員が増

え、その団員の為にエキストラの方々に飛び入りで来ていただき、演奏をして

いただいております。

 

私も、先週は2回も別のオーケストラに出張させていただきました。こういう

時に健康ですと、仕事が回ってくるチャンスも多くなります。ただし、知らな

い曲に当たると、練習無しのぶつけ本番ですから、冷や汗物です。

 

たくさん呑んで食べて寝て、皆様、楽しく元気にお過ごしください。

 

 

 

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■ ドイツテレコム、基本料金値上げ     

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ドイツテレコムは3月から基本料金の値上げと、市内通話料金の引き下げを発

表しています。市内料金を定額に組み込み、かけ放題というパターンを選択す

ることができます。

 

現在、ドイツでは電話会社が連立しており、料金の過当競争が続いています。

コールバイコールというシステムを利用し、通常の電話番号の前に、1回1回

目的地に応じて安い電話会社を選択し、電話代を抑えることが可能です。

http://www.billiger-telefonieren.de/

 

ドイツにお住まいの方はもうほとんどの方がこの方法をご存知かと思いますが、

電話会社の料金は刻々と変わっていきますので、月一くらいの間隔で、どこの

電話会社を使用するかチェックされると良いと思います。

 

また、インターネットテレフォンに関して、私個人的に興味があるのですが、

方式が新しいだけに安全性の問題が指摘されています。まだ、メールによるよ

うなビールスの感染の実態は出ていないようですが、電話機能がビールスによ

りダウンしてしまうと、コンピューターが使えなくなるより不便でしょうね。

どなたか詳しい方いらっしゃいますか?

 

 

 

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EU発着便の保障強化

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2月17日より、EU発着便に対する保障が強化されました。例えば、オーバーブッ

キングなどで搭乗できなかった場合、悪天候や飛行機の故障などで5時間以上

遅れた場合は保証金が支払われます。航空会社以外の原因により遅れても、保

証金を受け取ることができます。

 

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■ 楽譜紹介 C.Yvon 12 stusies for oboe                  

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C.Yvon 12 stusies for oboe (Karthause Nr.60)

 

エチュードですが、1817年からミラノスカラ座のオーボエ奏者として、そ

して1827年からミラノ・コンセルバトリウムのオーボエの先生として生徒

たちに書いた作品です。当時のベルディを思わせる作品が、練習していても楽

しいエチュードです。

 

レベル的には中級〜上級者用。音域はHーeまで。

 

きちんと演奏しようと思えば簡単ではありませんよ!

 

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■ ドイツのメディア株

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2月に日本では、ライブドア、日本テレビ、フジテレビと市場をにぎわしたよ

うですが、ドイツでも、近々行われるデジタル放送を手がけているプレミエレ

という会社のIPOの関係でメディア株EM−TVが急上昇。EM−TV社は

サッカーの放映権を握っているので、吸収合併されるという噂を呼んでいます。

 

 

 

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■ アルプスの不動産

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アルプスの不動産に現在人気が集まっているそうです。特にアメリカ人が南ド

イツ、オーストリア、スイスに不動産を持ち始めています。また、アメリカ式

で家を立てるアメリカ人が多くなっているということです。アメリカ式の家と

は1部屋が大きく、寝室にはお風呂場がついていて、台所は玄関に近く、そこ

からは直ぐにガレージへ通じており、その間に物置がある。居間の扉は大きく

開くようになっており、夏は網戸完備。

 

お値段はホワイトハウス・アメリカンホーム社のもので、45平米の別荘が2

万5千ユーロ。建坪440平米のデラックスハウスは75万ユーロ。

 

ボストンハウスという会社の家はスタンダードモデルで1平米のお値段が12

00ユーロ、デラックスモデルでは1555ユーロ。58平米の別荘は8万4

千5百ユーロ。建坪300平米の家が36万ユーロだそうです。

 

為替換算を簡単に行うには

http://quote.yahoo.co.jp/m5?a=90000&s=JPY&t=DEM

 

 

 

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■ ラジオ放送80周年

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1925年2月21日にミュンヘン・ナショナル歌劇場からライブ放送が始め

て流された。曲はワーグナーの「ローエングリン」。当時のバイエルン放送の

ラジオ聞ける人の数は7万人。その80周年を祝って、現在歌劇場では放送の

歴史を展示しているそうです。

 

マルチェルロ・ビオッティ、ベニスの歌劇場ラ・フェニーチェ常任指揮者、が

ミュンヘンでオーケストラと練習中倒れ、病院に運ばれましたが死亡。50歳。

 

指揮者、フィリップ・ジョルダン、グラーツ歌劇場常任指揮者、がザルツブル

ク音楽祭をキャンセル。ダニエル・バレンボイムのアシスタントを務める彼は

今シーズンの出し物である、モーツアルトの「コシ・ファン・トッテ」での演

出家カール・エルンストとウルゼル・ヘルマンとの意見が合わず、出演を辞退。

 

2001年よりベルリナー・シンフォニー・オーケストラの常任指揮者である

エリアフ・インバルが2006年8月まで契約を更新。

 

ライプチッヒ・ゲバントハウス・オーケストラがスヴェーデン人指揮者ヘルベ

ルト・ブロムシュテットとともに来日。おもな公演曲目はメンデルスゾーン「

イタリア」、ベートーヴェン「英雄」。この演奏旅行がブロムシュテットとオ

ーケストラとの最後の公演となるそうです。

 

ピアニスト、ラザール・ベルマン死去。

 

2月27日、イタリアのソプラノ歌手ミレルラ・フレーニは70歳。いまだに

健在でミュンヘンでプッチーニの「マノン・レスコー」に出演中。

 

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■ ホームページ訪問1 本橋家のホームページ

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今回から、少しづつオーボエ関係のホームページを訪問して皆様にご紹介して

まいります。

 

初回にご登場いただくのは、私のこのメールマガジン「オーボエフレンド」の

バックアップを整理し掲載を続けていただいている「本橋家のホームページ」

です。

http://homepage3.nifty.com/~motohasi/

 

まずはご本人からのメッセージです。

 

 

>「本橋家のホームページ」管理人の本橋です。

>オーボエ系のサイトとしては比較的老舗のようですが、この所更新が少なく、

>アクセスして頂いている皆様には申し訳ない状態が続いております。

>末政様のメールマガジンをお読み頂いてる皆様は既にご存じだと思いますが、

>バックナンバーを私のサイトで掲載させて頂いております。

>機会がありましたら、是非「本橋家のホームページ」にお立ち寄り下さい。

 

 

本橋さんがホームページを開始されたのはいつごろですか? その当時は今の

ようなPCではなく、大変なご苦労があったと思うのですが・・・・?

そのご苦労を克服されて、ホームページを開始された動機などをお聞かせいた

だけますか?

 

 

>インターネットであちらこちらのサイトを見始めた頃、 「こういうホームペ

>ージってどうやって作るんだろう?」という 疑問から、「少し勉強して自分

>でも作ってみよう」と思うように なったのが開設のきっかけです。

>当時(1997年頃)は、まだ一般的にはダイアル回線で28.8〜56kbps程度の速度

>だったので、(当時の水準としては)重いファイルは使わないように心がけた

>つもりです。そのための画像の圧縮など、結構手間が掛かった記憶があります。

 

 

ホームページを作成するのって、当時はきっと大変な作業であったと思います。

htmlの暗号のようなものを駆使されたことを想像し、私にはできないことだ

と感服いたします。本橋さんのホームページを拝見しておりますと、オーボエに

関する一般的な情報、楽器のメンテナンス、リードの作り方などを中心に構成さ

れており、ここをご覧になればアマチュアのオーボエの方々は一応問題点は解決

できるのでは、と思われます。「売ります、買います」のコーナーは他のホーム

ページでは無い試みで、皆様に是非ご利用していただきたいものです。

http://homepage3.nifty.com/~motohasi/

 

 

 

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■ オーボエ奏者として考えている事 2

 「アンサンブル」その3 メロディー(パートII) 「ドンキホーテ」      

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去年からオーボエ奏者としての重要な役割「チューニング」に引き続き、数回

にわたってオーケストラの中で演奏する上で、私の考え方を書いて参りました。

 

プロ奏者はこんな事を考えているのか、というご参考になれば、また、皆様が

オーボエを演奏する時にちょっと頭の片隅に入れておいて頂き、確かメールマ

ガジンでこんな事が書いてあった、とケース毎に思い起こして頂ければ幸いで

す。

 

 

 

 

アンサンブルでは、3つのギヤーを入れ替えながら、どこを基準に演奏するのか、

という事を常に考え、その基準のパートをよく聴く事がこつ、という事を以前

のメールマガジンで書きました。

 

これから、音楽の3要素、リズム、メロディー、ハーモニーの順番にオーケスト

ラでの実際の演奏での注意点を研究してみたいと思います。

 

 

 

今回は先回に続きテーマはメロディです。

 

普段、ソロの曲を勉強しているとほとんどがメロディーで、例えばオーボエ協

奏曲の中で、ソロのオーボエ・パートがリズム打ちに回ったり、ハーモニーに

回ることは少ないですね。オーケストラでも高音域を受け持つオーボエは、美

しいメロディーを奏でる役が多く、オーボエを演奏したいと思ってこの楽器を

始めた方々は、この音楽の主役的メロディーに誘われた方が多いのではないで

しょうか。元NHK交響楽団のオーボエ奏者似鳥先生は「オーボエはオーケス

トラのプリマドンナ」と述べていらっしゃいます。私もオーボエ奏者として是

非そうありたいと願っております。

 

 

 

 

 

 

音楽の持つ意味、時代の背景以外にも旋律を演奏するに当たって気をつける事

があります。

 

バックの伴奏。つまり自由に演奏してよいのか、ある程度の制約がメロディー

に加わるのか、を判断する必要があります。

 

先日、我オーケストラの定期演奏会でリヒャルト・シュトラウスの「ドンキホ

ーテ」を演奏いたしました。この時、バスクラリネットのソロで、サンチョパ

ンサのテーマが出てまいります。オケマンは例によってすばらしく演奏いたし

ます。ところが指揮者は、「デブのサンチョパンサのテーマ、少し間の抜けた

感じにしていただけませんか?」と来ました。

 

お分かりでしょうか?

 

先回から私が申し上げたいことは、音楽は美しいだけが良いとは限りません。

皆さんが演奏する時に、その曲の背景となるものを想像し、そのイメージに合

った演奏法を探し出して頂きたいと願っております。

 

この「ドンキホーテ」ですが、今年が生誕400年です。スペインの作家セル

バンテスが描いたこのイデアリスト、ドンキホーテは供、サンチョパンサを連

れて悪者退治に出かけます。周りの風習にとらわれず、果敢に悪に挑んでゆく

騎士の物語。それを面白おかしく描いた、スペイン版「とんま天狗」。(知ら

ない方、あいすいません)ブレーマーハーフェンのオーケストラはシュトラウ

スとテレマンを取り上げました。ヨーロッパのあちらこちらの美術館でこの物

語の生誕400年にちなんで特別に美術品を集めて公開されております。

 

 

 


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