バックナンバー:69 2004/11/27


読者の皆様、ご機嫌如何ですか?

 

ドイツは今週末からアドベントに入ります。このメールマガジンを1年以上我

慢強く続けてご購読していらっしゃる方々は、「ああ、そうか!」と首を立て

に振っていただけると思います。

アドベントに関してのバックナンバーは次のサイトをご覧下さい。

http://homepage3.nifty.com/~motohasi/oboe/magazine/backNr02/backnr27.htm

 

アドベントはクリスマス前の4回の日曜日のことを言います。この週末が第1

回目のアドベントということです。

 

アドベントには市の中心にマーケットができます。アドベンツ・クランツを飾

り蝋燭に火をともします。窓や庭の木に電気のネオンサインを飾ります。劇場

では毎年子供の為に劇を組みます。題材は有名な童話です。教会では普段の礼

拝とは別に音楽会を催します。バッハのクリスマスオラトリオの季節です。他

にもいろいろと日本には無いクリスマスの習慣があります。真っ暗で私の大嫌

いな冬ですが、娘たちにとってはその暗い冬がアドベントにより一気に明るく

なり、夢が広がる行事が組まれ、街もにぎやかにやるので胸踊る次期のようで

す。

 

さて、クリスマス次期に飲むグリューワインという熱燗のワインについて私の

ホームページに少しだけ書いてみました。日本でも購入できるそうですので合

わせてご紹介いたしました。

http://www.oboeinfo.de/

 

飾りのアドベンツ・クランツは主に松を組んだ輪の上に4本の蝋燭が固定され

ており、アドベント毎に1本づつ火を灯します。2回目のアドベントになると

2本の蝋燭に火が灯ります。また、ろうそくは無しでこの輪を玄関に飾る家も

多いです。日本のお正月の門松のようなものです。

 

子供たちには12月に入りアドベンツ・カレンダーと呼ばれる特別のカレンダ

ーが用意されます。12月1日から1つづつ窓を開きます。全部で窓は25個

あります。このアドベンツ・カレンダーに関してもホームページ第1ページに

更新いたしましたのでご覧下さい。

 

久しぶりのホームページの更新です。今回はまだスタートページだけですが、

また徐々に内容を新しくして行こうと考えております。

 

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■ ドイツの来年度の景気は?                   

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11月17日にドイツ経済顧問会が来年の景気の見通しを発表しました。

それによりますと、来年の経済成長率は1,4パーセント。今年よりも少なめ

です。これは、来年度のドイツの休日が多いためで、もし、休日が今年と同じ

であるとして計算すると、経済成長率は今年と同じらしいです。

 

少しでも経済を上向きにしたいドイツ政府ですが、バイゲル大蔵大臣が10月

にあるドイツ建国記念日を流動的にして、10月の第1日曜日にする提案を出

しました。ドイツは日本のように振り替え休日、というのがございません。建

国記念日は10月3日です。来年の10月3日は月曜日です。その1日の休日

を取りやめにしようという提案に対し、どうやら賛成意見は得られず、バイゲ

ル案はゴミ箱行きになりそうです。

 

面白いのが、当時、この建国記念日を決定するに当たり、当時与党のCDU党

首シュトイバーが、10月の第1日曜日に、という提案をしていたらしいので

す。彼は、現在野党でCDUの党首ですが、野党に回るとこの意見をくつがえ

してしまうところが、どこの国の政治も同じだなあ、と感じました。

 

昔、日本社会党の別名は「何でも反対党」でした。

 

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■ EU トルコ???                 

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EUは12月17日にトルコを加入させるかどうかについて決定を下すそうで

す。この問題は今まで始終論議されていました。

 

ドイツはこういう問題になると得意な討論番組が組まれます。政治家、EU専

門家、トルコ専門家、知識人などがそれぞれ意見を交わします。しかし、解決

を見ることはありません。

 

論点は40年間トルコに対して、EUに入れるからと言い続けてきた以上、い

まさらそれをダメ、というのは可笑しいではないか。

 

いや、トルコは地理的にも文化的にも宗教的にもヨーロッパではない。だから

ヨーロッパ人としてトルコ人を同じ仲間に受け入れがたい。

 

というのが一般的な争点です。しかし、政治家の考え方は別のところにあるよ

うです。トルコはイスラム経の国々で一番ヨーロッパと仲の良い国です。この

国をEUに加盟させることによって世界地図を塗り替えようではないか、とい

うものです。1989年に東ドイツが崩壊して以来、共産圏の国々が次々と民

主化に成功し、ポーランド、チェコなどの国々がEUに入りました。この時は、

昔NATOと対立していた国々を取り込んで、一気に平和機構を築きたい、と

いう意図がありました。同じように、現在非常に不安定なイスラム圏をEUに

取り入れて平和を拡大しようではありませんか、という事です。

 

ここで問題になるのは、それではその国境をどこで引くか、です。トルコを入

れた後、エジプト、モロッコ、ヨルダン等の国々はどうするのか、という大き

な問題が出てくるのです。

 

もし、トルコをEUに加盟させないことになると、トルコは必然的にロシアと

接近することになるそうです。そして、イスラム圏とロシアがEUを間に挟ん

でにらむ形になります。

 

最近、インド、パキスタン、セイロンあたりが(今までお互いに戦争していた

国々です)経済圏を作る、というニュースが出ています。これからは軍事圏で

はなく、経済圏での世界地図の作成が世界を変えていきそうです。

 

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■ ドイツ・サッカーナショナルチーム快勝              

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ドイツ・サッカーナショナルチームは11月14日、日本のWMで話題を呼ん

だカメルンチームと対戦し、3−0と快勝。カメルンチームは日本でポイント

ゲッターが試合中に急死するアクシデントがありました。ご記憶の方もいらっ

しゃると思います。今回の試合からドイツチームのユニフォームが赤に変わり

さいさきの良いスタートとなりました。一方、敗戦チームのドイツ人監督であ

るシェーファーは2006年のWMまでの契約がありましたが、今回の結果が

散々であったため解雇される可能性が強くなっています。

 

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■ 10万年のセックス                 

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このメールマガジンは色気が無いそうです。というわけで一気に10万年分の

色気情報を提供いたします。

http://www.helmsmuseum.de/

 

ハンブルク・ハーブルクというハンブルク南部地区の博物館での特別展覧会で

す。期間は2005年1月16日までで月曜日は休館。

 

8カ国、60箇所から260個の展示物を集め公開しています。紀元前500

年の壷、1820年に作られたスイスの時計(機械仕掛けで上下に動くそうで

す?)、2世紀のきゅーす、絹の紐がついた動物の内臓の革から使られたコン

ドーム(ラテン語の説明書付き)等等。

 

http://www.100000jahresex.de/

上記のサイトの右上にある「Abbildungen」をクリックすると写真

をご覧いただけます。

 

え!

全然色気が無い?

 

それは私のせいではなく、あなたの感受性と想像力の問題です!

 

でも、やっぱり色気は無いかな、このニュース?

 

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■ ドイツ国鉄の怪ーその2             

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私自身、あまり電車を利用することがありませんが、娘たちがドイツ国内で電

車を利用しだし、非常に不便な、そして理不尽な問題にしょっちゅうぶつかり

ます。

 

ドイツの国鉄、ドイッチェ・ブンデス・バーン、略してDBといいます。現在

まだ国の運営です。将来的に民営化させ企業としてスタートする事になってい

ます。今のところまだまだ経営赤字が大きく、なかなか上場させるまでの会社

になっていません。

 

DBが走らせている特急列車IC(インターシティー)ICE(インターシテ

ィーエクスプレス)という列車があります。この列車に乗車するのには特別特

急券が必要となります。但し、列車が30分(確か?)以上遅れた場合には、

この特急券は払い戻しになります。

 

この払い戻しがまたややっこしいのです。列車の車掌に証明書を発行してもら

い、駅で払い戻してもらう、というのが普通なのです。ところが娘の乗った列

車では車掌が回ってこなかったのです。駅では当然列車の遅れを知っていて、

すぐ払い戻しをしてくれれば問題は無いのです。ところが、ドイツ人の石頭は

規則に固執します。家に帰ってきた娘から事情を聞き、私がDBに苦情のメー

ルを書きました。これから株式上場を狙っているDBですからサービスは大事

と見え、一応、特急券の払い戻しを受けました。現金の払い戻しではなく、次

の乗車の時に使える金券です。

 

ドイツで生活をしている方へ!

もし、扱いが不可思議だと思われたら黙っていてはいけません。そんなところ

がドイツで生活する非常に疲れるところですが、ドイツ人の石頭と付き合うに

はある程度議論をしないと仕方がありません。頑張りましょう。

 

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■ チェリビダッケ・エディションVol.4(CD情報)              

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サインはしない、インタビューに応じない、レコードは作らない、の3拍子揃

った大指揮者の4つ目の録音集がEMIから発売されています。1979年に

ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者になったチェリビダッケ

の演奏を、ミュンヘンのバイエルン放送局がライフとして録音し続けた、彼の

黄金時代の録音(1983〜1995)を集めたものです。

 

お値段、ご購入情報は

http://www.oboeinfo.de/

 

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■ アルブレヒト・マイヤー/モーツァルト・アルバム(CD情報)

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ベルリンフィルハーモニー交響楽団主席オーボエ奏者アルブレヒト・マイヤー

の最新CDが9月に発売されました。「モーツアルトの軌跡」と題するCDで

す。先回のメールマガジンに私の感想を書かしていただきました。もしや、ま

だ日本で発売されていないのでは、と思い検索してみました。ありました!

日本での発売タイトルは「アルブレヒト・マイヤー/モーツァルト・アルバム」

だそうです。

 

お値段、ご購入情報は

http://www.oboeinfo.de/

 

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■ メルセデス・ベンツ社長車盗まれる           

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メルセデス・ベンツのシュレンプ社長の車(メルセデス600)が11月21日

盗まれたそうです。サテライトによる車位置確認装置は犯人によりすばやく取り

外されたらしく、プロの仕業。この車は防弾ガラス、床も爆弾でもタンクのガソ

リンに引火しないよう補強された特別車で、お値段は約1500万円。フランク

フルトでも最近市長のメルセデス600が盗まれたそうですが、こちらは翌日地

下駐車場で発見されたそうです。その回りにはメルセデスの盗難車が数台集めら

れていた模様。

http://www.n-tv.de/5452752.html

 

しかし、犯人が見つかってもこの車に立てこもれば結構安全かも・・・・。

 

 


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