バックナンバー:54 2004/03/01


皆様こんにちは!

お元気でお過ごしでしょうか?

 

今回予定しておりましたテーマ、オーボエ奏者として考えている事「アンサン

ブル」その2−3つの演奏法、を次の機会に回し、年始からのテーマであった

「チューニング」への読者の声をご本人の了解を得て掲載いたします。

 

今回お便りを頂いた方はクラリネットの方です。別の楽器の方がこの「オーボ

エ・フレンド」をお読み頂いている事に大変驚きました。クラリネットは演奏

中にA管とB管を持ち替える事が日常茶飯事です。持ち替えたら楽器の温度が

違い、ピッチを合わせるのが難しい楽器です。オーボエだけでなく、ご一緒に

管楽器共通の問題点を他の楽器の方と考えて行く事も演奏上大変重要な事です。

 

折に触れ、他の楽器とのアンサンブルの特徴なども書いてみたいと思います。

これからも応援をお願い致します。

 

また、重要なテーマである「チューニング」に対し、皆様の賛成、反対のご意

見をお寄せ頂ければ幸いです。

 

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■ 私が購入した最近のオーボエの楽譜 ボクサ   

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私が最近入手した楽譜をここでご紹介いたします。新譜のご紹介と書きたいと

ころなのですが、何時出版されたのか分からないもので新譜と言えるかどうか?

 

前置きはともかく、今回ご紹介する楽譜は次の4部です。

 

Charles Bochsa

 

Nocturne Op.50 No.1 for oboe and harp

or piano

(Phylloscopus Publications PP143) 

 

Nocturne Op.50 No.2 for oboe and harp

or piano

(Phylloscopus Publications PP136)

 

Nocturne Op.50 No.3 for oboe and harp

or piano

(Phylloscopus Publications PP121)

 

Romance favorite Francaise fuer Oboe,

Violine, Viola und Violoncello

(befoco verlag)

 

ボクサは1787年か1789年生まれ。1856年にニュー・サウス・ウェールズで死亡。

フランスで指揮者、作曲家として活動していたが、1806年にナポレオンとルイ13

世のハープ奏者となり、パリのコンセルバトリウムで教鞭をとる。後にロンドン

のロイヤル・アカデミーに移った。現代のハープ奏法を確立した人として知られ

ており、難しいハープの為のエチュードも書いているそうです。

 

ノクターンのNo.2はホリガーご夫妻が録音しております。私は学生の頃レコ

ードを買い、美しい曲に感激いたしました。

 

オーボエとハープのための作品集

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000091L37/qid=1074814275/sr=1-106/ref=sr_1_0_106/249-9633412-7275542

 

シュトゥットゥガルト放送交響楽団ソロオーボエ奏者レンチェシュもオーボエと

ハープの為のCDを出しています。その中に、ボクサ作曲ノクターンOp.50

No.3が入っています。

http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/B000024PVN/musicoldmix/028-1753755-5183735

http://yamachiku.co.jp/down/audite.txt

 

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■ 2003年後半の偽札データ

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ヨーロッパでの通過ユーロの去年後半の偽札のデータが出ました。

 

半年間での偽札発見数は311925件、総額千六百万ユーロで、2003年前半の59パ

ーセント増加に対して、30パーセントの増加と偽札の増加率がゆっくりとなっ

たそうです。そのうち10パーセントはドイツで発見されたそうです。ドイツで

の偽札発見件数をマルクの時代(2001年)と比べると20パーセントの増加。一

番多い偽札が50ユーロ、次に20ユーロ、500ユーロはあまり無く2003年での発見

件数は1000件以下。おかしいのが300ユーロ札。300ユーロ札というのは実は無

いのです。

 

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■ ビール会社の乗っ取り合戦   

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先回のメールマガジンでヨーロッパ製薬会社乗っ取り合戦の事に触れた途端に

日本でも山之内と藤沢の合併発表がありました。この新会社は世界の製薬会社

の規模でランク付けすると17位だそうです。10位に入るには2倍の資本金

が必要とか・・・・。

 

ブレーメンにはベックスというビール会社があります。数年前にベルギーのビ

ール会社インターブロイに吸収合併されました。味は変わらず名前もベックス

なのですが・・・。

 

1ヶ月前には、デンマークのカールスベルクという有名なビール会社がドイツ・

ハンブルクのホルシュタイン社を吸収するという発表がありました。

 

今度は食品会社大手のドクター・エトカー社がブラウ・ウント・ブルンネン社

を吸収すると発表。このブラウ・ウント・ブルンネン社には、イエバー、ベル

リナー・ピルスナー、ブリンクホーフの商標が入っており、現在エトカー社が

所有しているラーデベルガー・ピルスナー、クラウスターラー、シェファーホ

ーファーを入れドイツ一のビール会社になります。

 

消費者にとっては資本がどうあろうとビールはビール。払ったお金がどこへ行

こうとビールが自分の腹に入れば問題なし、という事らしいです????

 

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■ ヨーロッパ・サッカー「チャンピオン・リーグ」

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ヨーロッパでのプロのチームが競う選手権「チャンピオン・リーグ」がいよいよ

緊迫してきました。現在のところ残り16チーム。結果は下のサイトをご覧く

ださい。24日ミュンヘン・オリンピアスタジアムで行われたバイエルン・ミュ

ンヘン対レアル・マドリッドの試合は1対1の引き分け。バイエルンの名キーパ

ーであるカーンのミスで同点に持ち込まれ時間切れ。

http://onsport.t-online.de/c/16/59/94/1659946.html

現在のチャンピオン・リーグの成績表をご覧になりたい方は次のサイトへ!

http://www2.onsport.t-online.de/dyn/c/07/06/89/706898,ei=http://t-online.sport-dienst.de/championsleague/2004/endrunde/.html

(サイトがリンクされていない時はコピー、ペーストして下さい)

 

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■ 読者のご意見 52号の「チューニング」を読んで             

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拝啓、末政圭志様、

 

僕はオーボエ・フレンド読ませていただいている者です。

 

52号のチューニングの話を読んであまりにも感激してしまいました。そんな

僕はクラリネットの留学生です。僕自身、オケ(いろいろ)や室内楽(ちょっ

と)、オペラ(初体験でした!良いですね!数ヵ月後にまた違うオペラをやり

ます。)などの経験を通して、どうしてもチューニングのことに悩まされてき

ました。

 

僕が通っている学校は440です。ちなみにこの町のプロのオーケストラは4

42です。

 

今日お話したいのは、何年か前、学校のオケでの話です。それまでは440で

演奏してきたのに、あるオケのコンサートはこの町のプロのオーケストラの人

がソリストで来るから442でやって、次のコンサートは440でやって、そ

んなことがありました。僕は正直理不尽だと思いました。絶対どっちかに決め

るべきだと思いました。そのたびに440のセッティングと442のセッティ

ング用意して(いろいろためしたなぁ、、)演奏に望む。管を抜いたり反対に

入れてみたり、唇で調整したり。しかし限度があります。本番までの期間だっ

て限られています。疲れました。で、そのあとは本当に自分自身のコンディショ

ンが崩れてしまい、今でも回復しているのかどうかさえ分かりません。僕が学

校に直接言っても聞いてはくれないので(学生というレッテルは最初から相手

にしていないらしい)クラリネットの先生にきびしく抗議してもらいました。

幸い今は440で演奏するということになったみたいですが。僕の話に耳を傾

けてくれるクラリネットの先生に感謝です。

 

今でも、いろんな人がいろんな意見を言います。この町のプロのオーケストラ

が442でやっているんだから、な感じで442でやりたい人、ヨーロッパか

ら来て440でやりたくない人、リードが間に合っていないようでひたすら音

痴の人。クラリネットのいい音が出したいんだ、みたいな感じで高く吹く人

(困った同僚です)、もうさまざまです。もちろん耳を鍛えろといわれればそ

うですが、演奏している間くらい周りに耳を傾けてみればいいのでは、と思う

今日この頃です。もうちょっといたわり合おうよ、と思う。

 

オケマンは耳が悪い、そうですね、僕がそうなんで。トランペットとか、歌手

の人とか、すごいですね。今、リサイタルの直前でシューベルトの岩の上の羊

飼いという曲をやっています、そう、ピアノとソプラノとクラリネットです。

たまたま依頼した歌手の人がすごい声量のある人で、ちょっと耳が遠くなりそ

うです。どう考えてもスタイル的にそんな声量でやる曲ではないと思います。

本人は、プッチーニが好きらしく、いつもその話ばっかりなんですが、、、

ちょっと参ります。リサイタルのプログラムでほかの曲は問題なさそうなんで

すが、これだけは、耐えられないかもしれません。

 

これからも頑張ってメールマガジンかいてください。

 

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貴重な体験談、ご意見ありがとうございました。ピッチがある程度上がる事を

計算に入れて、例えば普段440のピッチで部分的には442位まで上がる事

は何とかできます。それを442からまた多少上がる事を考慮して444まで

上げるとしたら、440にフィックスしていた方がいきなり444まで上がる

であろう可能性に対応する事になるわけです。となると、すぐにできる物では

ありません。ご指摘いただいた問題点は良く分かります。

 

これからも頑張って勉強を続けて、すばらしい奏者になっていただきたいと思

います。


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