バックナンバー:53 2004/02/15


皆様こんにちは、

 

風邪やインフルエンザがはやる季節ですが、お元気でお過ごしでしょうか?

オーボエ奏者にとって風邪は大敵です。頭が痛い時に力を入れて息を出すと、

頭の真にガ〜〜〜ンときます。頭痛止めの薬を飲んで頑張るわけですが、咳も

困ります。咳が出ないように無理に押さえて演奏するのもつらい物です。

 

あぶないな、と思ったら早く睡眠をたくさん摂って自分の体力を回復させる事

を考えます。後は栄養、特にビタミン。みかんやオレンジを絞って飲む。

 

この他に私と家族がこういう状態の時に飲む酵素があります。パイナップルの

酵素を中心に作られた錠剤ですが、体の抵抗力が効率よく回復するので、我々

はよくお世話になっております。成分はすべて自然の物ですので副作用の心配

はまったく要らない事、薬と併用してもかまわない事、量の制限が無く症状に

応じて適当に飲む分量を変えられる事、など薬とは違う気楽な錠剤ですので子

供にも安心して飲ませられます。

 

Wobenzym N」という名前です。販売会社は「MUCOS PHARMA GMBH & CO」です。

ご興味のある方はインターネットで検索してみてください。私が検索した限り

では日本語のサイトは存在しないようです。ただ、薬サイトをあっちこちサー

フィンすると、あとでスパムメールが来る可能性が高いので、一応警告を発し

ておきます。

 

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■ ミス・ジャーマニー 

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ミス・ジャーマニーの写真がご覧になれます。だいたいドイツ人の美人のタイ

プというのは、ブロンド、目と目の間が大きく離れている、口が大きい、とい

う感じで、日本人が美人と感じる人とは多少違うような気がします。(こう思

うのは私だけかな?)

 

http://onunterhaltung.t-online.de/c/15/48/71/1548716.html

 

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■ ドイツ国鉄

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列車が60分遅れた場合、料金の20パーセントを返却すると発表。ただし、天災

事故などの遅れはその対象外だそうです。国鉄をいつか民営化するためにサー

ビス向上に努め、イメージアップをはかり、低価格飛行機料金に対抗する姿勢

は消費者にとっては結構なことです。

 

低価格の飛行機料金で話題を呼んでいたライアンエアーは去年の決算で赤字を

出し、他の航空会社との価格競争が激化している事を裏ずけている。しかし、

この安いチケットは枚数が少なく、かなり早く予約をしなければいけない。

http://www.ryanair.com/

 

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■ メリー・ポピンズは違法?   

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ドイツで今問題になっているのは脱税です。特に建築業界に外国から出稼ぎに

来た人を安く使い、更に脱税をしている事が多く、国はそれを取り締まるのに

躍起になっています。

 

建築業界だけでなく、レストランの裏方、家庭の掃除婦、売春婦、とあらゆる

分野に渡り取締りを強化する意向でしたが、家庭の掃除婦の取り締まりはやら

ない事になりました。

 

ドイツでは結構、週に1回自宅の掃除を人にやらせるケースが多いのです。

もしこれが脱税で処罰を受ける事になれば、イギリスではありますがメリー・

ポピンズも違法ですね。

 

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■ ドイツ連銀保有の金600トンを売却 

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ドイツ連邦銀行は2009年までに600トンの金を放出する事を発表してい

る。ヨーロッパ共同体での任意の取り決めで各国の金備蓄の売却は年間、4百

トンまでと決まっている。その取り決めが今年の9月に無効になる為に、また

新しい取り決めを行う動きが出ている。それによると、今までより15パーセ

ント高く制限を広げる提案が出されている。ドイツの政党FDPは早くも金売

却の使い道を学術研究に回す提案をしている。

 

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■ ドイツ戦後最大の経済訴訟   

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2000年にボダフォンがドイツの通信会社マンネスマンを買収した際に、当時の

マンネスマン社長エッサーが、高額の謝礼金を受け取った事実に対し、ドイツ

の検察庁が社長エッサーに背任罪、当時の監査役であった現ドイツ銀行社長ア

ッカーマンと労働組合の代表ツヴィッカウが背任補佐で起訴され、1月21日より

デュッセルドルフ裁判所で裁判が始まっている。審議は5月くらいまでの予定。

 

このボダフォンの吸収合併により、ボダフォンの世界的な通信会社としての地

位が確定。当時のニュースでは、エッサー社長に支払われたお金は、社長とし

て契約していた任期が短くなった為の賠償金と報道されていた記憶があります。

 

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■ ヨーロッパ製薬会社乗っ取り合戦     

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フランスの製薬会社サノティ・シンセラボが、資本金2倍の規模を誇るドイツ・

フランス系製薬会社アヴェンティスを乗っ取ろうとしている。それにスイスの

製薬会社ノバティスも加わるかと見えたが、市場に出回っている薬が同じよう

な分布なのでメリット無しということで見送られた。現在、アヴェンティス社

はヨーロッパ裁判所に敵対的買収無効の訴訟を起こしている。これにより、裁

判が進んでいる限り乗っ取られない戦術を取っている。一方、世界1のアメリカ

の製薬会社ファイザーは社債を発行し大量に準備金を用意し、この乗っ取り合

戦に参戦するかもしれない、というのがもっぱらのうわさである。

 

ウォルトディズニー社もコム・コースト社に乗っ取られそうな気配であるし、

これから各部門でこのような買収合戦が繰り広げられそうな雰囲気が漂ってい

る。ドイツの銀行はアメリカ、スイス資本に狙われているらしく、最近浮動株

の多い銀行の株価は上下が非常に大きくなっている。

 

ドイツの食料品スーパーマーケットEdekaは同業のSparをこれまたのっ

とろうとしている。

 

イギリスのサッカーチーム、ユナイテッド・マンチェスターもアメリカのスポ

ーツ関係の会社が乗っ取りを狙っている。ユナイテッド・マンチェスターは赤

字の多いプロのサッカーチームには珍しく借金はゼロ。株式上場されているサ

ッカー関係の株としては投資妙味があるのかもしれない。

 

ビーレフェルトの食品会社ドクター・エトカーはビール会社の乗っ取りを発表。

この件に関しては次号で!

 

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■ イギリスで長生きしているオオム

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イギリスで長生きしているメスのオオムは現在104歳。元首相チャーチルが飼っ

ていたオオムで、現在でも「Fuck Hitle」「Fuck the Nazis」と悪口を叩くそ

うである。

 

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■ ブレーマーハ−フェン大危機

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1月14日の台風と言うか突風で、ハーパックロイド造船所のドックに入って

いる豪華客船「Pride of America」が倒れ浸水。(51号でご紹介)この事故の

ために船会社「Norwegian Cruise Line (NCL)」が契約上の一時金の支払いを

しなかった為にハーパックロイド社は大きな資金難になり、倒産申告を発表。

 

525名の会社員、1400名の契約人に影響が出ている。この船の改修工事の為に

家具や電気製品などを大量に受注していたが、それが全てキャンセルされ、下

請けの中小企業が大きなあおりを受けている。

 

いつだったか記憶に無いが、15年程前だったと思う。当時のドイツ最大の造船

会社ブレーマー・ブルカンという会社が、韓国などのダンピングについていけ

なくて倒産。この会社もブレーマーハ−フェンにありました。

 

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■ オーボエ奏者として考えている事 2 「アンサンブル」その1ー序              

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先回までのオーボエ奏者としての重要な役割「チューニング」に引き続き、今

回から数回にわたってオーケストラの中で演奏する上で、私の考え方を書いて

いきたいと思います。

 

プロ奏者はこんな事を考えているのか、というご参考になれば、また、皆様が

オーボエを演奏する時にちょっと頭の片隅に入れておいて頂き、確かメールマ

ガジンでこんな事が書いてあった、とケース毎に思い起こして頂ければ幸いで

す。

 

 

 

 

オーケストラのソロ・オーボエ奏者として仕事をしていて、オーケストラ全体

を引っ張っていかなければいけないケースは、そんなに多くありません。と申

し上げると、一般の方、或いは、オーボエ専門の学生の方は驚かれるかもしれ

ません。しかしこれは事実です。

 

オーケストラの曲で、オーボエのソロが落っこちた、(出損なって音が無くな

った)とお考えください。もちろん一時的にメロディーが無くなる事は事実で

す。しかし全体は流れに沿って続いていくものです。この様に申し上げれば、

なるほど、と思っていただける方がきっと読者の半分くらい?いらっしゃるか

もしれません。オーボエのソロが無くなった時に、音楽が停止してしまうほど

のソロはごく僅かです。

 

皆さんが小学校でオーボエという楽器を習う例として、チャイコフスキー作曲

バレエ音楽「白鳥の湖」がございます。このソロが落っこちると、さすがに音

楽が無くなって、「瀕死の白鳥」に変わってしまう、と友人が言っていた事を

思い出しました。ブラームス作曲のヴァイオリン協奏曲の2楽章、ロッシーニ

作曲、序曲「絹のはしご」(めったに聞くことがないけれど)、シューベルト

の未完成交響曲などは、ソロ・オーボエの出来不出来が音楽自体の決め手にな

るほど重要な部分です。そして、そういう部分は入団試験にも絶対に出ます。

この部分が下手な人はプロに絶対になれない程重要です。もちろん、そのよう

な重要な素敵なソロはあるのですが、そのソロを演奏している時間は長くても

普通は1分以内。全体の曲からすると、このようなソロでも演奏時間から分析

すると二桁のパーセント数に達する事はほとんどありません。

 

つまり、ソロをしっかり演奏さえしていれば、残りは、全体のどこかに引っか

かっていればよいのです。木管楽器のユニゾンであれば、オーボエの音色が混

ざっていれば美しい。他の楽器との掛け合いであれば、バランスが取れてさえ

いれば皆さんご満足。ファーストヴァイオリンと一緒に動いているところは、

弦楽器の補強をしているだけ、と考えれば、オーケストラでの演奏は割りと楽

で、楽しくできるものです。そういう時こそ、演奏するというより、周りの音

の渦の中心に座って音楽を楽しんでいれば大変幸せな気分になれます。オーボ

エ奏者の席はだいたいにおいてオーケストラの真ん中の特等席です。(金管楽

器が耳がつんざけるような大きな音を出してくれなければ、の話ですが・・・)

 

この場所で音楽を聴くということは聴衆の方とは違った感動があります。

 

しかし演奏という事になると、そうそう音の渦の中に体を沈めているだけでは

いけません。どのように音楽を聴けばよいのか? と言うと聴衆が聞いている

場所で自分の音がどのように聞こえているか、と言う事を想像しながら演奏し

ています。

 

要するに自分の所で鳴っているオーボエの音が、どのようにホールにこだまし

ているのか、が重要なわけです。こうなりますと本当は自分の耳が顔に引っ付

いていないで観客席にあれば、と思う事がしばしばです。

 

と言うわけで、自分の音を聞くことも非常に大切なのですが、オーケストラの

中のオーボエの音を全体の響きから判断する事を常に考えていなければいけま

せん。そんな時、半部以上の意識は全体の音楽に向かい、自分の音は、楽譜に

対する注意力は30パーセントくらいで進む事ができれば理想的です。

 

自分は演奏しているのだけれど、耳は音楽全体を捉えている。こういう時のバ

ランス、アンサンブルはほぼ理想的です。

 

(次号に続く)

 

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■ 次号の予告         

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オーボエ奏者として考えている事「アンサンブル」その2−3つの演奏法

偽札データ

ビール会社の乗っ取り合戦

 


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