バックナンバー:49 2003/12/15


皆様こんにちは、

 

ドイツは町の中心にはクリスマスの市が立っています。有名なクリスマス市

はニュルンベルクです。子供の学校では、クラス毎に、近くの大きな町のク

リスマス市を見に日帰りの遠足に出かけています。クリスマス市だけでなく、

美術館も見学してきたようです。現在ブレーメン、ハノーファー、ハンブル

クの美術館では、パウル・クレーの特別展示会が行われております。

 

さて、今回のメールマガジンが今年最後の配信となります。

本年も私のメールマガジン「オーボエフレンド」を応援していただきありが

とうございました。

 

どうぞ、皆様良いお年をお迎えください。

 

ドイツのクリスマス市の様子

http://images.google.de/images?svnum=10&hl=de&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=Weihnachtsmarkt+N%C3%

 

BCrnberg&spell=1

 

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■ ドイツの市内通話料金       

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ドイツ国内はコールバイコールというシステムが浸透し、今まで独占企業で

あったドイツテレコム以外にもいろいろな電話会社が乱立しています。この

会社は普通の電話番号の前に、使いたい電話会社の電話番号を付け加えれば

、その会社の電話料金で電話をかける事ができる、というものです。

 

しばらく前までは長距離通話だけだったのですが、今年に入ってから市内通

話も許可され、電話だけでなく、市内通話料金で接続するインターネットま

で、競争が激しくなっています。

 

現在のところ、01051が市内通話料金1分1,5セント、ドイツ・テレコム

は9時から18時まで1分6セントです。

 

ドイツにお住まいの方は既にご存知と思いますが、次のホームページでどの

会社が安いか知ることができます。このページはブックマークしておく価値

がございます。

 

http://www.billiger-telefonieren.de/

 

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■ ドイツ・ヨーロッパの最近の政治状況 

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ドイツ国会ははクリスマス前に来年度予算、税制の決定の審議に追われており

ます。今のところ大きく変わりそうなのが、健康保険制度です。これは自己負

担がかなり大きくなりそうです。全体の方針としては税金を軽くし景気を高揚

しようとしていますが、どこかを削るとどこかが増える、という具合で税金が

安くなったのか高くなったのか分かりずらい構図です。

 

ヨーロッパの政治はイラクに対するアメリカからの資金援助提案をドイツ、フ

ランスが跳ねのける形になりそうです。また、ヨーロッパ共同体の決議権に関

して、大国のドイツ、フランスが人口に応じて票を決定しようとしています。

それに対して、人口の少ないスペイン、ポーランドが反対していますが・・・。

 

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■ ドイツの社長次々に訴えられる

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先週はドイツ大企業のメルセデスベンツ、ドイツ銀行の社長が訴えらました。

 

メルセデスベンツはクライスラーと提携合併しましたが、アメリカの投資家が

提携ではなく吸収合併であったと主張し、こうむった損失賠償の裁判に持ち込

んだもの。現在のところ会社側が優勢です。

 

ドイツ銀行のブロイヤー社長がメディア大手であったキルヒ・グループの企業

秘密を公開し、そのためにキルヒ・グループを倒産に陥れたとし、訴訟に持ち

込んだもの。キルヒ・グループは多くのテレビ放送ライセンスを持っており、

そのライセンスを買い取るために莫大な金額の契約をしましたが、主流銀行で

あるドイツ銀行がキルヒ・グループはお金がなく、また銀行として資金を提供

しないことを公開してしまったために、資金繰りがうまくいかずに倒産してし

まった、という主張です。キルヒ・グループの買い取っていた放送ライセンス

は、F1レース、サッカーのチャンピオンリーグ、ドイツブンデスリーグなどの、

大人気番組であったため、当たれば利益を大きく確保でき、倒産する必要はな

かった、ということです。第一審判決はキルヒ・グループの勝訴。

 

このドイツ銀行ですが、今まで支店を持たないインターネットバンキングを割

安で提供していたのですが、来年からこの制度を廃止し、プライベート客に対

し、また昔の支店へ口座を戻す事になりました。その為に1ヶ月の口座維持費

が3,99ユーロかかる事を発表しています。来年からドイツ銀行で無料口座

を持てる人は学生だけです。私は今までこのインターネットバンキングを使用

しておりましたが、銀行を変えることを検討しようと思っております。ドイツ

で社会人として無料口座が持てる銀行はCitibank, Postbank, SEB あたり

です。

 

実際にこの銀行を使っていらっしゃる方、使い心地を教えていただけますか?

 

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■ 北ドイツの冬の献立「コール&ピンケル」

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寒くなってくるとついつい家にこもりがちになります。北国生まれのドイツ人

でもやはり外には出ないことが多くなるようです。そこで考えついたのが、皆

で騒ぎながら散歩し、最後にレストランで暖かい食事をする、というものです。

時期的には1月から2月。コーンを片手にちびちび回し飲みしながら、たくさ

ん歩きます。コーンとはドイツの40度の蒸留酒。概してドイツ人はこのお酒

が大好きです。ビールを飲み、間にこのコーンをぐい!(Korn と書きます)

このお酒のことをクルツ(Kurz)とも申します。クルツとは短い、という意味

です。名前のとおり、一気に飲んでしますのでクルツです。

 

この調子で、内側から体を温めながら運動し、行き着くところは大概町外れの

レストラン。歩き回るところは北ドイツ特有の平地のはらっぱ。運動しお腹も

空いた後に、この献立を食べるのがハイキングの目的です。

 

コールはドイツ語でキャベツ、ピンケルはソーセージの別名。この献立に使う

キャベツは特別なキャベツで冬の寒いときにも枯れず、ビタミンも高く、北ド

イツでよく取れます。元々しゃこしゃこなキャベツをよ〜く煮込んで、ぐしゃ

ぐしゃにします。そこへソーセージやカスラーなどの肉を入れ食べます。

 

冬場にビタミンを野菜から採る北ドイツの献立でした。ご興味のある方は下の

ホームページサイトをご覧ください。ドイツ語ですが、だいたい感じがお分か

りになると思います。

 

http://www.bremen.de/gastronomie/kohlundpinkel.html

http://www.hoerstensmeier.de/html/kohl_und_pinkel.html

http://www.tachauch.de/szene/pott_und_pann/kohlspecial/kohl_und_pinkel.html

 

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■ 音楽への道(その1)                       

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連載ではございませんが、私がプロの音楽家になっていった足取り、きっかけ

を時折取り上げてみたいと思います。

 

 

12月6日、ブレーマーハ−フェン近郊の町のカトリック教会でクリスマスの

ための演奏会が開かれました。前半がクリスマスオラトリオ、後半がポーラン

ドとドイツのクリスマスキャロルという内容でした。

 

この合唱団の歴史は15世紀にさかのぼるそうで、指揮者のシュトゥリゴシュ

氏は83歳。この合唱団はアメリカのケネディ大統領、スウェーデンの国王

カール・グスタフ・アードルフ、ローマ法王パウル6世、パウル・ヨハネス2

世などに招待を受けるなど、国際的にも活躍している合唱団で、日本にも何回

か演奏旅行に来ている優秀な合唱団です。

 

合唱団の構成は60名の少年合唱と30人からなる男性合唱団で、今回はこの

町のほか、デュッセルドルフ、オーバーハウゼン、コプレンツ、アスバッハ等

のドイツの各都市を回っています。

 

教会の合唱団は昔はソプラノは少年を使っていたことは皆さん既にご存知の事

と思います。汚れのない美しい声は、大人の女声合唱より教会音楽に適してい

たのでしょうが、なんせ子供のこと、音程をしっかり取れる人材を集めるのは

大変です。歴史のある少年聖歌隊は、ライプチッヒのトーマス教会聖歌隊。こ

の合唱団はバッハの時代からあり、寄宿制で奨学金がもらえ、ほとんどプロの

聖歌隊です。ウィーン少年合唱団も同じような存在です。ポーゼン聖歌隊は、

しかし、週2回の練習でこのレベルの演奏を保っているアマチュアの合唱団で

指導者の手腕が光っています。

 

このような形式で優秀な少年を選りすぐって結成されている合唱団の歌声は、

今回もその美しさを再確認させてくれました。

 

少年たちは日ごろから、個人的なレッスンのほかに合唱の訓練も積んでいるの

は当然です。合唱団では、1人1人の声が際立ってはアンサンブルになりませ

ん。何十年も指揮を受け持っているシュトゥリゴシュ氏は、この基本を徹底的

に合唱団に浸透させ、ノンビブラートでの透き通る歌声を完璧に実現させ、何

十人もの少年たちの声を一つの声部に見事にまとめ上げています。

 

音楽表現には、ビブラートを使ったエスプレシーボも効果的ですが、この逆の

透明なラインというのは、真に簡単で単純なメロディーを涙がでるほど美しく

仕上げることができます。また、ハーモニーは非常によく溶け合い、柔らかい

響きのなかに自分が溶け込んでしまうような心地よさを感じます。

 

この日の演奏会で競演して、その美しさに感動しながら、私が西洋音楽に入っ

ていったきっかけを思い出しました。人はそれぞれ音楽の出会いというものが

あると思いますが、私の場合は小学校の頃来日した「ウィーン少年合唱団」の

演奏会を生で聞いたことにあります。その後、オーマンディ指揮の「フィラデ

ルフィア管弦楽団」の演奏会が私を決定的にクラシックの虜にしたのでした。

 

「ウィーン少年合唱団」の演奏会に行き、素晴らしかったことは記憶にあるの

ですが、いつ頃どこで聞いたのかは定かではありません。たぶん小学校3年か

4年生の頃、福岡で聞いたのだと思います。「フィラデルフィア管弦楽団」は

小学校6年生の時、名古屋で聞いたことを覚えております。

 

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■ メールマガジン購読に関する重要なお知らせ

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を続けることにいたします。

 

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