バックナンバー:47 2003/11/15


皆様こんにちは、お元気でお過ごしでしょうか?

 

ドイツは、現在一時期の寒さはどこへ行ってしまったのか、大変穏やかな晩秋

です。枯葉はほとんど散ってしまい、冬はそこまで来ています。街ではクリス

マスの飾り付けが始まりました。

 

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■ メールマガジン購読に関する重要なお知らせ           

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今までこのメールマガジンをお楽しみ頂いていた『Pubzine(パブジーン)』社

が、この度2004年2月9日もち閉鎖される事となりました。

 

従いまして、当メールマガジンはメールマガジン『まぐまぐ』 に移行して発行

を続けることにいたします。

 

今までの『Pubzine』読者の皆様には、恐れ入りますが、自動的にこちらで配信

変更できませんので、『まぐまぐ』への切り替え変更を御自分で行なっていただ

くようお願い申し上げます。

 

2004年2月9日までは『Pubzine』と『まぐまぐ』の両方から配信いたします。

 

Pubzine(パブジーン)』のご購読解除は

http://www.pubzine.com/detail.asp?id=16464

 

『まぐまぐ』の購読お申し込みは

http://www.mag2.com/m/0000120874.htm

 

これからも引き続きご愛読していただきますようお願い申し上げます。

 

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■ バイオ・ガソリン           

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ドイツの財政赤字が拡大し、色々な補助がカットされる事が国会で検討されて

おります。その中で、車のディーゼルガソリンに混ぜる事のできるバイオ・ガ

ソリンは、来年から無税となることが決定。現在ディーゼルガソリンの値段が

1リットルにつき70セント、それが約16セント安く給油できる事になりま

した。ただ、このバイオ・ガソリンはどこでも手に入るわけではありません。

また、普通のディーゼル・ガソリンの10パーセントまで混ぜる事ができるそ

うですので、使用する方は給油時にしっかり計算しなければモーターを壊す可

能性が出てくるかも・・・・・。

 

ドイツのフォルクス・ワーゲン社はこのバイオ・ガソリンに対し、車の故障が

起こる可能性があるので、使用許可を出しておりません。

 

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■ 11月11日11時11分   

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11月11日11時11分が何を意味しているのかご存知の方は、かなりのド

イツ通です。ライン地方を中心に、この時間からカーニバルの幕開けとなりま

す。

 

11月11日はまた、別の日でもあります。

この日は「サンクト・マルティン・ターク」と申します。

 

彼はハンガリー人でローマ軍人の息子として生まれた。彼も軍人となったが、

15歳の時フランスのアミアン配属中に城の門前で乞食に遭遇。所持している

ものが軍のマントと剣だけであった。そこで彼はマントを脱ぎ、剣でマントを

2つに切り裂き、乞食に半分を与えた。その晩彼は、キリストが彼の半分のマ

ントを持っている夢を見た。信仰を持ちながら洗礼していなかった彼は僧侶に

なる決心をその時にした、と云われている。彼自身は軍のマントを壊した罪で

3日間刑務所入り。後にトゥールの司教となり、病人や貧民を助けた。西暦3

97年11月8日に司教マルティン死亡。11月11日に葬儀が行われた。

 

この葬儀の行列にちなみ1910年頃、ドイツのBochltという所で子供たちが

提灯に灯をともして歌を歌いながら、あちらこちらの家々を回り、お菓子をも

らう習慣ができたそうです。

 

この日を境にドイツでは夏と秋に別れを告げ、クリスマスへ向けてのアドベン

トへと展開していきます。

 

農家では今年の仕事を終え、給金をもらい、この日に皆でお祝いをしたそうで

す。その時に、食を賑わすのがアヒルです。この時期はそういう訳でマーケッ

トにはアヒルがよく売られています。話は農家に限らず、ワイン造りにも及び

収穫祭とすることもあるようです。

 

聖人マルティンのドイツ語のホームページは

http://www.martin-von-tours.de/index.html

ドイツ語ですが、Lieder(歌)があったり、子供の為の提灯の作り方などまで

出ています。写真は残念ながらありませんが、りんご料理、アヒルのドイツ語

の献立表もあります。

 

日本語でこの件について調べたい方は「聖マルティヌス」を検索するとたくさ

んヒットします。

 

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■ ドイツ製品(その1−ガレージのドア)

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最近、家が古くなってきたせいか多少壊れるものが出てきました。

 

まず車庫のスライド式のドアのモーターが動かなくなりました。遠隔操作で車

からガレージのシャッターを上げたり下げたりできる「すぐれもの」ですが、

このモーターが壊れると、手動で開閉をするより性質が悪いです。この家を建

てた人の代からあるのでしょうから、多分24年間持ったであろうモーターで、

寿命が来ても当然です。兎に角、手動でシャッターを開けて、そのドアがすべ

り落ちないようにひもで固定する作業が必要です。車を出したら、ひもを解い

てドアを閉める。何度もこんな作業はしたくないので、新しい装置を付けるま

では車はガレージの前に停める事にしました。

 

ドイツにはバウマルクトと呼ばれる、家を建てたり修理したりするのに必要な

道具から材料まで、兎に角何でも売っているスーパーがあります。我が家の塀

を超えるとこのスーパーがあり、釘などは自分の道具箱を探すより、お隣さん

のこのスーパーに出かけていき買ってきた方が時間的に短いくらいです。とい

う訳で大変なお得意さんとなっているわけですが、ここに、ガレージドア用の

遠隔操作セットが売っていましたので、早速購入し、自分で取り付け始めまし

た。値段的には元々あった会社の機械を購入する事を考えると半分以下で済み

ます。

 

セットですから、モーターとレール、遠隔操作用スイッチが揃っています。こ

れを何とか自分で取り付けさえすれば、めでたくまたガレージに車を入れるこ

とができます。

 

古いレールとモーターをまず取り外します。24年間働き続けるだけあって、

かなりしっかりとした重い部品を使っています。これをはずしながら、新しく

購入した部品は何となく華奢な感じがします。悪い予感はしたのですが、既に

買ってしまったからには取り付けなくては、と勇気を奮い立たせレールを取り

付けます。難しいのが以前の部品と寸法が違う事で、いかに前の寸法に合わす

かです。ガレージの壁に新しくネジの為の穴を開けなければいけません。穴を

開けるのには電気ドリル使います。日本ではこんな大掛かりな道具など使った

事は無かったのですが、ドイツの家はレンガ作りですので、釘を打つよりこの

ドリルで穴を開け、ねじ釘で物を固定する事が多いのです。この穴の直径が今

までのものと違うので、またまたスーパーに出かけドリルの先を購入。説明書

どおりレールとモーターを固定しましたが、今度はレールについている取っ手

とガレージを接続するのが大変。細かい事をここで書いても仕方がありません

ので、結果だけ申し上げます。

 

歌劇場とは便利なもので、道具係りがおります。そこには、鉄などに穴を開け

たり溶接したりする人がおります。その人に頼み込んで、新しい取っ手を作っ

てもらい問題解決。

 

さて、スイッチを入れると動くではありませんか! 大成功です!

 

と思っていられたのは3週間くらいでした。始めから何となく部品がちゃっち

い感じがして、いやな予感がしていたのですが、その予感が的中です。

 

部品が壊れ、また動かなくなりました。

 

これでは補償があっても3週間ごとに機械の取替えをしなければいけません。

それは困ります。幸い事情を察してくれ、スーパーは全額返金してくれました。

 

結局、前からこのガレージのドアの開閉を24年間受け持った会社の製品を専

門家を呼んで取り付けさせることにし、くたびれ儲けでした。

 

この機械Hoermannと呼ばれる会社の製品で、半年以上になりますが、今の所問

題なく動いております。これで向こう24年間取り替えなくて済めば助かるの

ですが・・・・・。

 

http://www.hoermann.com/index.htm

 

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■ 11月5日 定期演奏会     

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11月3日、4日、5日と今シーズン2回目のオーケストラ定期演奏会が行な

われました。ごく普通の演奏会であるはずだったので特記することが無いはず

だったのですが、5日の演奏会は何と開演時刻が50分遅れ。

 

ブレーマーハーフェンのアウトバーン近くの工事現場で25キロ爆弾が発見さ

れました。その為、付近の住人は緊急避難。付近の道路は閉鎖。アウトバーン

もその近くは閉鎖。その影響で市内はいっきに交通渋滞に陥りました。7時半

開演予定でしたが、楽団員も数人定刻に到着しておらず、始めは30分遅れて

開演する事に決め、聴衆に通知。8時に指揮者、ソリストがまだ到着しておら

ず、更に開演を遅らす事になりました。

 

指揮者がやっと到着した時点では、楽員のほぼ全員が揃っており、8時20分

にチャイコフスキー作曲、序曲「ロメオとジュリエット」で開演。

 

その前の指揮者のあいさつは「皆様、開演が遅れましたことを深くお詫び申し

上げます。また、お待ちいただきありがとうございました。本日のは爆発的な

演奏会になるでしょう。」

拍手喝采を浴びて演奏が開始されました。

 

この爆弾は、第二次世界大戦の時にアメリカ軍が投下したものです。時々この

ように不発弾が発見される事があります。この日の爆弾を取り除く作業は夕方

暗くなったので中止。翌日に持ち越され、爆発させ事件解決を図りました。

 

ブレーマーハーフェン歌劇場のホームページは、

http://www.stadttheaterbremerhaven.de/index.html

 


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