バックナンバー:33 2003/03/14


皆さん、こんにちは。

ドイツでは、厳しい冬から春に向かっております。気温が上り空も青く広く、気

持ちも爽やかになりますが、目が突然痒くなったりする時期でもあります。

 

世界は相変わらずイラク問題での駆け引きが続いています。つまり、アメリカと

イラクとの駆け引きではなく、アメリカとヨーロッパを中心とした石油の利害と

これからの世界の力関係の駆け引きです。国連で協議し決定してもアメリカがそ

れを無視すれば国連は機能しなくなります。もしそうなればこれからの国際間の

協定に大きく尾を引くことになります。

 

最近読んだ本ですが、ブッシュ政権の戦略をアメリカにいるジャーナリストが書

いています。確実にこのように動くかどうかは別としても、今アメリカが何を考

えているかを的確に捕らえていると思います。皆さんもご興味がおありになれば

是非お読み下さい。

 

     「アメリカの世界戦略を知らない日本人」

      日高義樹 著

      PHP研究所

     1300円(税別)

 

--------------------------------------------------------------

 ■ 楽譜

--------------------------------------------------------------

W.A.Mozart  Adagio K.V.580 (オーボエ4重奏版) 

定価1300円

消費税5%、65円

送料 200円 (離島、沖縄の方は、お問い合わせください)

合計 1565円

 

オリジナルであるイングリッシュホルンと弦楽四重奏のための「アダージョ」

のオーボエ四重奏用編曲版。オーボエ四重奏のプログラムを組んだ時にアンコ

ールに私がよく使用しております。

--------------------------------------------------------------

 ■ コンクール

--------------------------------------------------------------

2.International Telemann-Wettbewerb

ドイツのマクテブルクで行われる古楽器のコンクール。

今年3月9日から16日まで。

http://telemann.magteburg.de

 

Fernand Gillet-Hugo Fox Wettbewerb

Greensboro,North Carolona/USA

2003年6月17日から21日

International Double Reed Society 主催

--------------------------------------------------------------

 ■ 私の体験したドイツでの金婚式とパーティー

--------------------------------------------------------------

西欧では日付を日、月、年の順番で書きます。3月3日をそれに習い書きますと、

03.03.03となります。この日にドイツでの結婚式の数が普段より倍になったとか

というニュースを聞きました。問題はこの夫婦がいつまで一緒にいられるか?で

す。ドイツでの離婚率は年々増え続けております。

 

そんな中で私の知り合いのご両親が3月1日に金婚式を挙げました。場所は私が

ドイツで音楽を勉強した町デトモルトの近く、ヘアフォードという町です。ここ

にはノルト・ドイッチェ・フィルハーモニーというオーケストラがあります。今

NHK交響楽団でご活躍しておられる北島さんが私の留学中このオーケストラでソロ

奏者として在団していらっしゃいました。時々、その演奏を聞かしていただき、

勉強させて頂いた事を思い出します。

 

また、金婚式の会場の教会は学生時代に度々演奏した事のある思い出の教会でし

た。

 

さて、金婚式、つまり結婚して50年、1953年、第2次世界大戦からようや

く経済が回復してきた頃です。当時は同棲まかりならぬ時代で、男女が結婚前に

宿泊しようものなら、罪に問われる時代だったそうです。現在は結婚しなくても

子供がいる家族?がある時代ですから当時の男女の交際は日本と同じように制約

がきつかったという事です。

 

式は午後5時から始まりました。家族、親族、友人、知人は既に席について待っ

ております。教会での行事があるときはいつもおきまりの鐘がなり、鐘が鳴り終

わるとおもむろにオルガンが鳴り出します。牧師が旧郎旧婦(何とお呼びする

のでしょう?)を連れて入り口から祭壇に向かいます。賛美歌、トランペットと

オルガン、ソプラノ独唱を間に挟みながら牧師が式を進めていきました。結婚式

ですと、新郎新婦の指輪の交換、そしてキス、という事になるのでしょうが、そ

れは残念ながら無く、教会発行の金婚式証書を頂き、オルガン音楽で退場。30

分位の儀式でした。

 

招待者60名がこの教会からホテルに移動。6時からお祝いのパーティーが始ま

りました。フルコースの食事を頂き、息子であるトランペット奏者(実は我々の

オーケストラの仲間)で彼の奥さんがソプラノ歌手。教会で演奏したのもこのお

2人だったわけですが、パーティーでもこの2人を中心に私のオーボエ、家内の

ピアノ、私の娘のヴァイオリンと彼の娘のピアノのデュオなどの音楽でパーティ

ーを盛り上げました。ここまでは普通の日本でも有り得るパターンだと思います。

日本でしたら、その後2次会、3次会という事になるのでしょうか?

 

違うのは、食事が終わってから、ダンスが始まることです。ダンスの為に生のバ

ンドが入ったりすることが良くあります。今回は1人の専門のエレクトーン奏者

でした。食事は10時半ごろ終わりましたから、かなり長い間、話したり食べた

り音楽を聴いていた事になります。そしてダンスです。このエレクトーン奏者と

話したところ、パーティーによって違うけれどおひらきになるまで演奏し続ける

そうです。朝の5時ぐらいまで踊り続ける事もあるそうです。我々日本人はこの

手のダンスパーティーは残念ながら苦手です。ただ、踊れる場所が狭いので動き

回る事は無いので適当でも良いわけですが???私の長女は16くらいの時にダ

ンスの学校に入って社交ダンスを習っています。

 

0時を回った頃、ホテルの給仕があわただしく動き始めました。片付け始めた

分けではありません。新しく食事をホールに運び込んでいます。ケーキにコーヒ

ー、スープにビュッフェ(パンとハムとチーズ)で、自由に好みに応じてセルフ

サービス形式で取ってかまいません。フルコースでお腹が一杯だったのでこれに

は驚きました。

 

我々は2時ごろ失礼いたしましたが、パーティーはやはり明け方5時ごろまで続

いていたそうです。

 

このパーティー中、お客がテーブルのグラスをフォークやナイフでちんちん叩き

出します。これは主催者の夫婦にキスを催促する合図で、教会では無かったキス

をこのパーティーで、ご本人たちがうんざりするほどさせられていました。

 

このご夫婦には1人のお母様がまだ健在でした。息子の金婚式に出席できる親は

きっと数少ない事と思います。もし私の父が我々の金婚式に立ち会えるとしたら

110才になってしまいます。

 

この日はこのホテルに宿泊し、翌日ゆっくり朝食を済ませ、帰路につきました。


次のバックナンバーを読む


[バックナンバー目次]
[末政さんのメールマガジン] [本橋家トップページ]