バックナンバー:31 2003/02/14


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皆様、日本ではインフルエンザが猛威を振るっているそうですが、ご機嫌如何

ですか? 私も先日より少々熱を出し、解熱剤を飲みながら仕事を続けており

ます。気管のほうに来てしまうと演奏に差し支えるのですが、何とか次の定期

演奏会をこのままクリアーしたいものです。

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メールマガジン読者の方からお便りをいただきました。お役に立てたようで幸

いです。これからもメールマガジンの応援をお願いいたします。

 

先日のメールマガジンで「エアスプレーを利用したオクターブホールの掃除方

法」を拝見し、実践させていただきました。

 

以前使っていたソノーラ(FA)のオクターブキーを外したとき調整が狂ってし

まい二度とあそこは触るまい、と思っていたのですが、現在使用しているリグ

ータ(FA)は調整を狂わせることなく外すことが出来ることに気付きました。

冬場はオクターブキーの「くっつき」に悩まされることが多かったのですが、

この方法で安心して先日のアマオケの本番を済ませることが出来ました。

マーラー5番ほど長丁場の曲のトップを吹いたのは初めての経験で、いろいろ

心配することも多かったのですが、オクターブキーの心配はせずにすみまして、

これも末政さまのおかげと深く感謝しております。ありがとうございました。

 

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■イラク戦争へのドイツの姿勢

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このところ国営放送では、イラク戦争についての放送ばかりです。特にドイツ

政府はアメリカの強引なやり方に反対の姿勢を表明している少数派に属してい

るので、本日からの国連での安全保障理事会の成り行きに大きな関心を示して

います。与党内でも外交に孤立してしまうのはまずいのでは、という声もあり、

非常にシュローダー首相も舵取りが難しいところです。シュローダー首相率い

るSPD党は去年の選挙の時に公約として、ドイツは他の国を武器で占領する

戦争は行わない、と掲げました。

 

昨日(2月13日)の国会でのイラク戦争に関する審議で、シュローダー首相

はこう述べております。

 

イラクは核を保持していない。

イラクは長距離ミサイルを保持していない。

細菌兵器についても保持している確率は少ない。

つまり、前回のようにイラク軍がクウェイトに進軍する可能性は無いし、他国

を武力で脅かす可能性が高まったわけでもない。もし、そのような武器を監視

団が発見すれば、その都度その武器を排除すればそれで良い。

 

外相のフィッシャーは次のように答弁しています。

 

イラクの戦力がここ数年高まった分けでは決して無い。それなのに今、何故、

戦争を起こす必要があるのですか?それを説明してくださる方はいらっしゃい

ますか?

50年間帝国主義を否定し続けてきたのに、今まで何を学んできたのか?

 

さて、ドイツの世論、ニュース、社説を覗いてみてもそのシュローダー政権を

批判するものはきわめて少ない。各国の世論調査でも戦争反対派は圧倒的に多

いのです。イギリスでも86パーセントが戦争反対を表明している中でブレア

ー首相はアメリカとの強調の姿勢を強引に貫いています。

 

今回の戦争に反対の立場を取っているのがドイツ、フランス、ベルギー、ソ連、

中国です。NATOの国ではドイツとフランスとベルギーですが、NATOで

は連合国が戦略の危機にさらされた場合、その国を助ける、という条項があり

ます。現在、イラク戦争が始まった場合トルコがその危機にさらされる危険が

大きいイのですが、戦争反対派のドイツは、現在は戦争を回避する事に全力を

上げているので戦争を始める条件としてのトルコへの派兵はできない。と表明。

 

そして、他の反対派のソ連、中国との連合という事になると、NATO存続の

危機に陥る事になります。それは大変外交上不都合では、というのが与党の言

い分です。

 

昨日のブッシュ大統領のフロリダでの演説では国連の安全保障理事会の決議を

無視する意向を表明しています。彼は本日からの会議を「役立たずの会議」と

述べていました。

 

ヨーロッパの世論では現在の危険人物は?という質問にたいして、ビン・ラー

デンでもフセインでも無くブッシュという答えが定評です。

 

さて、本日からの安全保障理事会での会議の行方がドイツ外交の焦点になりま

す。政治評論家の意見では舞台裏で戦争の時期について協議される事になるだ

ろう。ドイツとアメリカの外交問題は時間が解決するというのが大方の見方の

ようです。戦争回避は難しいというのが大方の意見ですが、その時のドイツの

対応はどうなるか? 難しいところです。ただ、トルコへの軍事協力は非公式

に対処しています。ドイツの武器はオランダ経由でトルコに輸送されており、

(昨日の国防相の答弁)トルコへの派兵の準備も進んでいます。(ニュースより)

 

シュローダー首相の狙いは、アメリカ一国主義への反発であり、それに対抗す

るヨーロッパを作り上げる事にあるようです。イラク戦争反対は彼の公約でも

ありましたが、フランスがイラク戦争反対を表明した時にヨーロッパの国とし

てフランスを孤立させてはいけない、と彼は述べております。


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