バックナンバー:17 2002/07/05


           カペラブレメンシス演奏会のお知らせ

7月22日 王子ホールにてオーボエ三重奏の楽しい演奏会を企画

しております。詳細はホームページをご覧頂きます様お願い申し上

げます。

 

最近、東京ではオーボエの演奏会が結構ありますね!一昔前とは比

べ物になりません。でも三重奏はめったに聞けません。お聞き逃し

の無いように!!!!!!

 

普通はアンコールはその時にしか聴衆には分からないのですが、本

日は特別に発表いたします。3曲とも世界初演です。

 

門田展弥作曲「Adagietta

近藤浩平作曲「島」「むべの実る場所」

 

 

近藤浩平氏のホームページは

http://members.aol.com/R5656m/

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今日のテーマ

■ 近況

スキー旅行記−その4  カービングスキー

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皆様、お元気でお過ごしですか?日本は音楽家泣かせの梅雨だそう

ですね。でもご心配なく。晴れ男の私がもうすぐ日本に参ります。

妹は「兄貴が帰る年は猛暑になる。」と言っていつも警戒しており

ます。

 

このところ、私は女房・子供に見捨てられ?1人で生活しておりま

す。正確には2匹のウサギがおりますが。長女は友達の家族とキャ

ンピングカーでフランスのあの、ワインで有名なボルドー地方のラ・

カヌーという所に行っております。全日程3週間半の大旅行なので

すが、昨日電話で、「この家庭、お昼ご飯を作らないのよ。だから

お腹がすいて仕方が無いの。でもお菓子とかを食べるから太っちゃ

った。明日お土産のワインを見に行くからね!」と言っておりまし

た。彼女の小遣いでいったいどんなワインが買えるのでしょう?

 

女房と下2人の娘たちはオーストリアのラムサウと云うところに避

暑に行っております。こちらはホテルでの朝晩2食付で、食べすぎ

でお腹が苦しい。と嘆いておりました。

 

私は、どちらかというと美食なのですが、食事を作って食べるの

は苦手です。朝飯はパン。冷たいミルク1杯。チーズ。サラダ。ヨ

ーグルト。最後に紅茶。パンに関してはドイツにはいろんな種類の

パンがあります。日本のようなふわふわのトーストは、見つかりま

せんが、木の実や穀物の入ったパン。黒パンの種類も豊富です。私

の常食のパンは3つの穀物の入った茶色のパンです。チーズもドイ

ツに限らずヨーロッパは豊富です。私の好きなチーズは3種類あり

ます。イタリアのパルメザン。スイスのアッペンツェラー。フラン

スのブリー。このチーズについてはいつかまた別の機会に登場させ

る事にいたします。ヨーグルトにも味付けでいろんな種類がありま

す。特にこれが良いというお勧めはありませんが、皆様がスイスと

かオーストリアで地元のヨーグルトを発見したら、試す価値は充分

です。最近の朝飯の話ですが、庭にドイツ名でヨハネスベアという

実がなっております。日本名はスグリです。赤と黒が代表的なので

す。我が家の黒は、いつも実が少ししかつきません。本当は黒の方

が美味いのですが、収穫できないのでは仕方がありません。そして、

この赤い実をそれだけでは退屈な味のヨーグルトの中にばら撒いて

食べるとおいしく頂けます。紅茶はもっぱらアーリーグレイで決ま

りです。

 

これが近況報告です。なんだか男やもめの料理教室になってしまい

ました。すみません。

 

「あっ! ウサギのニンジン、買に行かなくちゃ!」

 

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爽快なスキー、雄大な山脈を想像して梅雨をふっ飛ばしてください。

 

ヨーロッパの休暇の過ごし方での一般的な時間の単位は1週間です。

土曜日到着、土曜日出発というのが普通です。1週間同じ場所に陣

取りじっくり休暇を過ごす。場合によっては2週間、3週間という

パターンも出てくるわけです。貸し別荘は家族で使用するにはスペ

ースが広く、台所も使えるのでホテルよりは安上がりです。但し旅

行日程が1週間をきる場合には貸し別荘で前後何日かを捨てるか、

ホテルで自分の日程に合わせるか、という選択になります。

 

スキー旅行3日目。先生に勧められて新しいスキーを借りることにな

りました。私の今まで使用していた板はロシニョールというフランス

の長さが185センチという物です。私はまあ、もう少し短くてもいい

かな、くらいには考えておりましたが、私がスキーを始めたときは2

メートル以上の板でした。それを考えればこの今持っているアルペン

スタイルのスキーの長さはは適当?です。この板はデトモルトの音楽

大学に通っていたときに購入したものですから、もうかれこれ25年位

使っていることになります。というわけで愛着もあるのですが、今回、

先生から新しいスキーのテクニックを直々にご教授いただける事にな

り、挑戦してみる事になりました。板の長さは一気に私の身長を下回

145センチ。先端とテールの幅が広いカービング、というパターンの

スキーです。

 

カービングは名前のとおりカーブするスキーです。実際に滑らなくて

もこのスキーの形を見ればエッジがかかりやすく、いかにも曲がって

くれそうです。私はこの板を履けば楽に曲がれる、板も短いし操作が

簡単になる。と考えていたのです。それは確かにそうなのですが、テ

クニックが違うのです。先生にコーチを受け両足を平行に開いての滑

り方から講義が始まりました。平行に閉じて揃えるのが私の古い滑り

方です。それを「開け!」とおしゃられるのであります。体勢も今ま

でのアルペンとまったく違います。今までのアルペンスキーでは上半

身は常に谷に向いています。肩の線は斜面に対して直角です。板のテ

ールを左右に飛ばしながらエッジを掛けてスピードを制御し、コース

も選択していきます。上半身は一定でテールをひねり出すことによっ

て下半身がよじれます。その反動を利用して、そしてエッジを瞬間的

にかけることによるショックがばねになり板が飛んで逆方向に向かう

ことになります。板の回転が大きければエッジのかけ具合も急になり、

したがってスピードが落ちることになります。

 

さて、カービングでは、上半身の状態を変化させます。この体勢を頭

に入れるだけでも大変です。身体の方向は常に進行方向へ向けます。

左に行きたい時は身体ごと左に向きます。重心はほぼ谷足の上、これ

はアルペンと同じ。板は左右ほぼ同じ状態に保ち、山スキーが谷スキ

ーよりも常に先行しているアルペンスキーとは操作が違います。

 

オーボエのメールマガジンでスキーの事を詳しく書いても仕方がない

のですが、書き始めたのでもう少しお付き合いください。

 

この日の雪の状態は粉雪、深雪20センチくらいで実を言うと私は昔の

アルペンスキーで雪を蹴散らして滑りたかったのですが・・・・。

というのは、カービングスキーはエッジングをほとんどしないのです。

車でいうなら直線でシフトダウンしておいて、カーブと同時にアクセ

ルを吹かす。カーブの度に加速する。それの繰り返しです。どうです、

すごいスピードスキーでしょう。ではどうやったらブレーキをかけら

れのでしょうか?スピードの制御は?

 

これには方法があります。一番簡単なのはぶっ倒れる。私がスキーを

始めたときはこのぶっ倒れから習ったものです。直滑降ーぶっ倒れ。

これが私のスキーの初日でした。次の方法は、曲がりつづければいい

のです。曲がりつづければスキーは山を登り始めます。板が山に向っ

ている限り失速し続けます。実際はもちろんエッジをかけたり横滑り

を加えながら制御をしながらコースを選択していくのですが。

 

細かいことは省略いたしますが、その結果我々は10歳の娘も従え、猛

スピードでゲレンデを滑る事ができるようになりました。後で気が付

くと我々を追い抜いていく人は誰もいないのです。他人が後から来て

先に行くのは我々が立っているときだけ、という今までには考えられ

ない事態と相成ったのです。

 

カービングスキーはプロの選手ももちろん大会に使う、言うなればスキ

ーのスポーツカーというわけです。前日にはお願いしてスピードを落と

していただきましたが、だんだんとこのスポーツカーを操り先生のスピ

ードに無理なく合わせられ始めた?のがこの日の成果でした。

 

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次号の予告

スキー旅行記−その5(最終回)  氷河ツアー

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