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■ ドイツの冬の楽しみ
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今年のドイツは例年になく温暖な冬でした。
厳しい年であるとマイナス20度が続き、ブレーマーハーフェン
から北海に流れ込むウェーザー川、ハンブルクからやはり北海に
流れ込むエルベ川も凍りつき、ハンブルクの大きなアルツタ−湖
は歩いて渡れるという年もありました。こういう寒さはもちろん
例外に入りますが、こんなに大きな川や湖が凍らなくてもその辺
の池が凍ってスケートができるようになる冬は珍しくありません。
こういう空気が凍りつくような寒さで、しかも天気がスカッと良
い日に天然のリンクでスケートするのはものすごく気持ちが良い
ものです。
こういう体験は私は日本でした事がなかったのですが、天然のリ
ンクに立つと不思議な音がするのです。言葉で言い表すのは非常
に難しいのですが、「ヒューン」という音が2秒くらい鳴り、2秒
間まったく音の無い静寂の状態。それが繰り返されます。音の大
きさは耳を澄ますと聞こえ、滑り出すとほとんど聞こえないくら
いです。そして、氷が動く音が「メシメシ」と間に入ります。こ
れは、実際に割れているのか氷が増えていく状態の時にも発する
音なのかは分かりませんが、30センチ以上張っているはずの氷
の上に立っていると不気味な気がしてきます。ビデオで撮影して
も風の音の方がやかましく録音できないくらいの音量です。
子供が学校から帰ってきてから急いで昼食を済ませ、2時頃出発
し、3時を過ぎると日が傾き、4時半ころには暗くなってしまう
ので1時間くらい滑ってから家に戻って暖炉に火をつけ、暖かい
コーヒー、子供達はココアを飲む。これができる冬のひと時は最
高です。
今年は残念ながらこの野外での体を動かす楽しみを味わえなかっ
たのが残念です。
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