バックナンバー:7 2002/03/14


----------------------------------------------------------

 

ドイツの冬の楽しみ

 

----------------------------------------------------------

 

今年のドイツは例年になく温暖な冬でした。

 

 

 

厳しい年であるとマイナス20度が続き、ブレーマーハーフェン

 

から北海に流れ込むウェーザー川、ハンブルクからやはり北海に

 

流れ込むエルベ川も凍りつき、ハンブルクの大きなアルツタ−湖

 

は歩いて渡れるという年もありました。こういう寒さはもちろん

 

例外に入りますが、こんなに大きな川や湖が凍らなくてもその辺

 

の池が凍ってスケートができるようになる冬は珍しくありません。

 

こういう空気が凍りつくような寒さで、しかも天気がスカッと良

 

い日に天然のリンクでスケートするのはものすごく気持ちが良い

 

ものです。

 

 

 

こういう体験は私は日本でした事がなかったのですが、天然のリ

 

ンクに立つと不思議な音がするのです。言葉で言い表すのは非常

 

に難しいのですが、「ヒューン」という音が2秒くらい鳴り、2秒

 

間まったく音の無い静寂の状態。それが繰り返されます。音の大

 

きさは耳を澄ますと聞こえ、滑り出すとほとんど聞こえないくら

 

いです。そして、氷が動く音が「メシメシ」と間に入ります。こ

 

れは、実際に割れているのか氷が増えていく状態の時にも発する

 

音なのかは分かりませんが、30センチ以上張っているはずの氷

 

の上に立っていると不気味な気がしてきます。ビデオで撮影して

 

も風の音の方がやかましく録音できないくらいの音量です。

 

 

 

子供が学校から帰ってきてから急いで昼食を済ませ、2時頃出発

 

し、3時を過ぎると日が傾き、4時半ころには暗くなってしまう

 

ので1時間くらい滑ってから家に戻って暖炉に火をつけ、暖かい

 

コーヒー、子供達はココアを飲む。これができる冬のひと時は最

 

高です。

 

 

 

今年は残念ながらこの野外での体を動かす楽しみを味わえなかっ

 

たのが残念です。

 


次のバックナンバーを読む


[バックナンバー目次]
[末政さんのメールマガジン] [本橋家トップページ]