バックナンバー:439 2022/12/01


 

オーボエファンの皆様、音楽ファンの皆様、ドイツファンの皆様、

お元気でお過ごしでしょうか?

 

皆様が、サッカーのワールドカップでの日本チームにフィーバーしていらっしゃ

る頃、私はベットでインフルエンザと戦っておりました。勿論、日本戦での最初

の2試合は、ドイツでの放映されていたので応援しておりました。3試合目の対

スペインの試合は、時同じくして行われたドイツ戦が放映されており、日本戦の

行方を、この試合のスコアボードを見ながらライブ観戦。3試合目では、ころこ

ろ4チームの順位が入れ替わり、手に汗握る展開でしたね。

 

日本のナショナルチームには、欧州リーグで活躍されている選手も多数おり、そ

の事は、日本サッカーレベル全体が上昇している事を既に証明しております。し

かし、世界のトップレベルかと言うと「まだまだ」という感じで、世界のサッカ

ーレベルの高さを思い知らされました。

 

日本チームに関して、私はたくさん「もの申したい」のですが、監督の作戦だっ

たのかもしれませんが、前半は無難にやり過ごし、後半に勝負を掛ける試合展開

には「甘さ」を禁じ得ません。オリンピックとは違い、WМはプロ選手選抜チー

ムの戦いです。選手がここで目立った活躍をすれば、スカウトがかかります。音

楽の世界でいえば「コンクール」です。ミスは許されない、しかし安全運転では

絶対に勝利できない、リスクと自分の能力の限界に挑む世界です。

 

プロ音楽家のリサイタルで、前半は適当に時間を消化して、後半に全力を投入す

る、などは考えられません。そんな演奏家のリサイタルでは、次は無いのです。

 

元々、世界のトップレベルと比較すると体力的、技術的に劣る日本選手が、世界

の強豪に立ち向かおうとする時、後半で勝負を掛けるなんて余裕は考えられない

のです。

 

初戦で日本に敗退したドイツチームは、残り2試合で何とかその失態を取り戻そ

うとしましたが、及ばず予選落ち! 前回に続く2回目のWМ予選落ちが決定し

た時、ARD(日本のNHK)のスポーツアナウンサーが、試合後のインタビュ

ーで毒舌を発し、チーム監督とサッカー協会スポーツ監督に対し、敗因究明と責

任問題を追求しました。翌日の新聞の見出しに「ARDのスポーツアナウンサー、

ドイツサッカー首脳陣を火破り!」という見出しの記事が出るくらい激しい口調

でした。ドイツ人サッカーファンの「失念、落胆」は大きかったと言えます。

ビアホーフ火破り、Esther Sedlaczekアナウンサーに軍配

(12月6日、ヴェルト、ドイツ語)

https://www.welt.de/sport/fussball/wm/article242447679/TV-Kritik-Bierhoff-gegrillt-Ein-Hoch-auf-Esther-Sedlaczek.html?fbclid=IwAR1Lpqb_KLIfpYaHjMfsztyqGZqEn7uqIjA3LBcIdGc0sYr-GNFaIB3WjCs&wtrid=socialmedia.socialflow....socialflow_facebook

ドイツのサッカー選手は、国内のリーグ戦の時から、「作戦」「チームプレイ」

が大好き。要するに「頭で行うサッカー」なのです。そのエリートたちがナショ

ナルチームの選手たち。勿論個人の技術は素晴らしいのです。そして頭もよく働

きます。しかし、こういう国際試合の一発勝負の大会では、闘志向き出しのプレ

イが不可欠です。味方ボールになった瞬間に、チーム全体の姿勢が相手方ゴール

に向かう、というのが好ましいのです。兎に角1点、そしてまた1点。気を抜け

ばやられてしまいます。ドイツ戦における日本チームの後半戦は、この姿勢が見

えました。一方でドイツチームは、相変わらず頭のサッカーでした。本来であれ

ば、日本チームを上回る速攻攻撃もできるチームですが、サッカーエリートは、

ボール保持に走ります。要するに個人でゴールに向かう姿勢が「悪」。私はドイ

ツの国際試合を見ていて、いつも、このスポーツとしての「ガッツの無さ」に物

足りなさを感じております。ドイツサッカー協会では、2年後のEМ(ヨーロッ

パカップ)に向けてのディスカッションが待ち受けています。人事を含め、改革

が行われることは避けて通れないと思います。

そしてオリバー・ビアホーフは、ドイツサッカー協会スポーツ監督を辞任

(12月6日、スポーツシャウ、ドイツ語)

https://www.sportschau.de/fussball/fifa-wm-2022/sammer-wm-2022-dfb-100.html

 

日本チームに関しては、私は世界強豪と戦う為には、チーム一丸となって、強力

な突破力と破壊力、そしてガッツを望みます。最後のクロアチア戦で見たように、

攻めは浅野選手に速攻のパスを出してお仕舞い、では駄目なのです。2人目、3

人目もダッシュして、浅野選手がシュートできなくても、別の選手へパスを出せ

る選択種が必要です。クロアチアのモドリッチ選手はリアル・マドリッド所属の

名セッターです。日本チームのディフェンスは、彼にボールを易々とゴール前に

上げさせてはいけなかったのです。クロアチアのディフェンスが、浅野選手を2

人以上でマークしていたように、ディフェンスではあと1メートルモドリッチ選

手との間合いを詰め、選手の動きを止めておかなくてはいけなかった。ゴールキ

ーパーも、欧州リーグで活躍できるレベルの選手が欲しいですね。結果オーライ

でしたが、予選リーグでの3試合での日本の失点は、私はゴールキーパーの責任

だと思っております。ドイツ戦では既にボールが離れている選手に対する無用な

アタックでペナルティーゴールを喫してしまいました。彼の必死度は分かるので

すが、ボールの行方を見失っています。2試合目のコスタリカ戦では、勿論ディ

フェンスのミスでボールを奪われてしまった事が最大の原因ではありますが、キ

ーパーのポジションがゴールよりかなり前に出過ぎていました。その為に、或い

はネットを超えたかもしれないボールに手を出してオウンゴール。第3戦の対ス

ペイン戦では、ゴール前でヘディングシュートをするモラタ選手との間には僅か

でした。この場合は、モラタ選手のヘディングする前に瞬間的に前に飛び出して

ゲンコツのパンチでボールをはじき出していれば良かった。ドイツ戦でも、決勝

リーグクロアチアとのPK戦でも、キーパーは、手の内を明かすのが早すぎます。

自分だけで一か八かの賭けをしているようでした。もっとフットワークを使って、

球に対応しても良かったと思いました。

 

今後の日本チームの成長を楽しみにしております。

 

国際的にトップレベルの選手がワールドカップを目指して戦うクライマックスが、

まだまだ繰り広げられます。ブラジル、フランス、オランダ、イングランド、ポ

ルトガル??? 目が離せません。また例えばモロッコのゴールキーパーのボー

ノ選手(FCセヴィリア)の大活躍にあるように、このWМを境に輝く選手が見

られるのも楽しみですね。

 

11月20日から開催されているサッカーのワールドカップが「人権問題」で揺

れています。

https://globe.asahi.com/article/14770365

ウェールズの選手ゲイルや、ドイツのキャプテン、ノイアーが「「One Love」と

書かれたレインボー色で象徴される腕章を腕に巻いて出場する事も、主催者であ

るFIFAが禁止した為、ドイツサッカー協会は、次のFIFA会長選挙で、現

在の会長に票を投じないというニュースが出ています。最近、富に思うのですが、

世界にはいろいろな文化・風習が存在します。勿論「迫害」はあってはならない

と思いますが、性的志向や女性の地位の問題などで、西側諸国は自分の価値観を

押し付けすぎると感じています。こういう文化、風習、宗教的な問題は、自国で

解決されるべき事で、外から押し付けるものでは無いと私は思います。そして早

速スーパーマーケットチェーン店REWEが、スポンサーを降りると発表。

https://www.spiegel.de/sport/wm-2022-in-katar-rewe-beendet-zusammenarbeit-mit-dfb-wegen-one-love-entscheidung-a-eba03c84-99c3-4aee-9cbf-d28386c78a93

 

11月半ばまで暖かい日が続いていたドイツですが、20日あたりから急に冷え

込んでいます。山間部だけでなく、ドイツ各地で雪の便りが・・・・。

https://www.facebook.com/photo/?fbid=502328705264850&set=pcb.502328735264847

そしてクリスマスマーケットも普通に開かれ始めました。今年はエネルギー代の

高騰で、開催時間が短縮されています。例えばミュンヘンでは16時から23時

まで。

https://www.sueddeutsche.de/muenchen/muenchen-christkindlmarkt-marienplatz-1.5700155?fbclid=IwAR3HiThtOEd8Nlw_IgKDAm4-eO6DCj-ZtqiflwUHw6Kk6U42SwD0rjkWORk

シャンゼリゼ通りのライトアップ始まる、消費電力は去年の約半分

https://jp.reuters.com/video/watch/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%83%AA%E3%82%BC%E9%80%9A%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%82%8B-%E6%B6%88%E8%B2%BB%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E3%81%AF%E5%8E%BB%E5%B9%B4%E3%81%AE%E7%B4%84%E5%8D%8A%E5%88%86%E5%AD%97%E5%B9%95%E3%83%BB21%E6%97%A5-id754993839?chan=8ne30pqz

 

今年、ドイツで「Opernhaus des Jahres 2022」(年間最優秀オペラ座)に選ばれ

たのは、Oper Frankfurt(フランクフルト歌劇場)で、なんと今回で6度目の受

賞です。大胆なプログラム構成や、巧みな演出、そして洗練された音楽解釈が印

象的だったことが受賞理由だそうです。

フランクフルトオペラ座は、近代的なガラスのファサードが特徴的な建物です

(写真2枚目)。1944年に当時のオペラ座は爆撃で破壊され、廃墟となりました。

その後、同様に爆撃で崩壊した近くの劇場の跡地に1951年に再建されたのが、こ

ちらの現在のオペラ座(Oper Frankfurt)です。

フォトジェニックな1枚目の写真の建物は、以前のオペラ座の跡地に建てられた

Alte Oper(旧オペラ座)で、現在はオペラ座としてではなく、コンサートホール

や会議場として使われています。(ドイツ連邦共和国大使館・総領事館)

https://www.facebook.com/photo/?fbid=503762735121447&set=pcb.503762761788111

 

若手の登竜門「ロン・ティボー」ピアノ部門で亀井聖矢さん1位、重森光太郎さ

んも4位

https://www.yomiuri.co.jp/culture/music/20221114-OYT1T50006/

二人の優勝者が誕生したロン=ティボー国際音楽コンクールを振り返って

https://ebravo.jp/archives/131221?fbclid=IwAR12bSAFVGE9rPb2VU8Va8H3txsgQb8bc_Y2FesnRVPbxLxZqfqIBIQkoZg

 

オランダのユトレヒトで開催されたコンクール『LISZT UTRECHT 2022(フランツ

・リスト国際ピアノ・コンクール)』にて昭和音楽大学大学院音楽研究科修士課

程2年生の黒木雪音さんが第1位に輝きました。

https://liszt.nl/yukine-kuroki-wins-liszt-utrecht-2022?fbclid=IwAR37wrs5P_-D_04QkNuMNPBpqqKw0Oh9fNOHRDxmOuLmWjjAK1VSC0s6eEw

 

【武漢肺炎、ヨーロッパ】

今ヨーロッパで流行しているのは、コロナではなくインフルエンザと子供のRS

Vだそうです。私も今回インフルエンザで咳が止まらず往生しています。

https://www.tagesschau.de/wissen/gesundheit/experten-warnen-vor-grippe-rsv-101.html

 

7日間の10万に当たりの1日平均の新規感染者数(12月6日現在)

https://interaktiv.morgenpost.de/corona-virus-karte-infektionen-deutschland-weltweit/

チェコ   3643

モナコ    660

フランス   603

スロヴァニア 442

ギリシャ   424

イタリア   376

オーストリア 371

スイス    221

ドイツ    204

 

ブルネイ  1032

香港     875

パラグアイ  832

韓国     736

ニュージーランド 717

日本     595

台湾     424

 

【ドイツ】

ドイツの中世のお城「エルツ」。ドイツ語でお城は普通シュロスです。こちらは

ノイシュバンシュタイン城のような、住まい用に建てられたお城の事。もう一つ

の表現として「ブルク」は、元々城塞として作られた防御力を重視したお城の事。

そして「エルツ城」はブルクです。白の回りは深い、切り立った森に囲まれてい

て、非常に神秘的です。今まで破壊されていない中世のお城で、今まで修復が重

ねられています。ですから、昔そのままの姿が今も崖の上にそびえ立っています。

モーゼル川から、エルツ城にかけてのドライブは、秋には大変美しくお勧めの観

光スポットです。

https://www.facebook.com/dw.reise/videos/598189334149392/?t=7

https://www.facebook.com/Germanlife099/videos/262450138790739/

https://burg-eltz.de/de/startseite

 

【フランス】

フランス大統領「停戦協議を」 日本と「原子力で協力」

(11月18日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS17DUZ0X11C22A1000000/?fbclid=IwAR3CQfcdgDymilp9So3TPeygYpHQXtu0avPAheUM7mo-_hWzB12s2vQRoZI

この極寒で、インフラが半分やられているウクライナで生活するのは、どんなに

辛く大変化はよく理解できます。しかしウクライナが今停戦に応じるとしたら、

かなり領地をロシアに奪われることを意味します。当事者でない別の国の大統領

のウクライナ国民への温情はありがたくても、ウクライナ人にとっては土地割譲

という到底受け入れられない結果が待ち受けているのは必至です。ウクライナに

とって、例えば停戦後に重要な地域といえば、工業地帯のマリウポル。それから

世界的な輸出量を誇っている穀物を輸出できる港、そして黒海の航行権を握る事

です。その重要な地理的要所は何と言ってもクリミア半島です。ロシアにとって

もクリミア半島を2014年に占領した意味は、黒海への自由な航路獲得にあっ

たはずで、戦争の大きな焦点はウクライナ東部のドメツクより南部の南部の沿岸

部とクリミア半島だと私は思っております。私は戦争評論家ではありませんが、

私だったら、へルソンから撤退して温存したと言われているロシア軍の精鋭部隊

を叩き潰してロシアの戦意を削いでしまいたいです。

 

フランスの原子力発電所問題から起こり得る電力規制

(12月2日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/wirtschaft/weltwirtschaft/stromnetz-frankreich-notfallplan-101.html

フランスの電力は原子力発電所が主流です。以前にもご紹介してますが、不具合

で稼働してない原子力発電所が多数あり、電力制限を行う可能性が出ています。

フランスでは既に警報アプリを出し、3段階に分けた信号を国民に知らせる措置

を採っています。段階はグリーン、オレンジ、赤で示され、前日の15時と17

時に赤が出ると、翌日の8時から13時の間、18時から23時の間に何時間か

停電する場所が発生します。但し電力制限は2時間以内で、場所により時間が異

なるそうです。そして病院、介護施設、警察、消防や、インフラに関係する所は

規制から除外されます。携帯なども不通になりますが、112などの緊急ライン

は平常通り作動します。

 

【ポーランド】

ポーランド着弾、発射巡り見解割れる ウクライナと米欧

(11月17日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB174R70X11C22A1000000/?n_cid=NMAIL007_20221118_A

11月15日にポーランド領ウクライナ国境付近に爆弾が落ち、2人死亡し、全

世界が緊張しました。もし、ロシアが撃ったミサイルが、故意に撃ち込まれたと

したら、ポーランドはロシアに攻撃を受けた事になります。この場合は同盟条約

を結んでいるNATOも参戦する事になります。もし狙いはポーランドで無かっ

たとしても、ロシアが撃ちこんだとなれば、これもかなり危ない状態です。もし、

ウクライナの迎撃失敗した事による事故の場合は、犠牲者には申し訳ないのです

が、ポーランド側の戦力強化だけで終わると思います。もしウクライナがポーラ

ンドに、偽旗作戦としてロシアに扮装してミサイルをポーランドに打ち込めば、

西側諸国のウクライナ援助は終了すると思います。

 

【EU】

ロシア産の原油の値段の上限を60ドルに設定

(12月2日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/eu-preisdeckel-russisches-oel-101.html

一時100ドル以上していた原油価格も、最近は少し低下してきました。EUは、

更なるロシアへの制裁として、輸入価格を60ドルに設定。ウクライナ政府は、

高すぎるので30ドルにしろ、と言っています。

 

【スイス】

ヨーデル大会1位

https://www.facebook.com/watch/?v=881960632971494

スイスのルツェルンの湖の対岸にあるニトヴァルデンで行われたヨーデル新人大

会の優勝者。

 

【ウクライナ】

リージャ原発周辺「強力な爆発」の揺れ−IAEA

(11月21日、ブルームバーク、日本語)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-18/RLIZULT1UM0W01

ロシア軍のミサイルによるインフラ攻撃が続いています。電源を時々失う原子力

発電所が大事に至らない事を祈ります。

 

ウクライナの絵画多数、ロシアのミサイル攻撃直前に密かに国外移送

(12月1日、CNN、日本語)

https://www.cnn.co.jp/amp/article/35196833.html?fbclid=IwAR2j2K9fri7Ph-ix8zjUEi832qCSmA-19Vg0WfgzBMG4hYz4gTYiDu7r3Ns

第2次世界大戦で行われたドイツの美術品を救出される作戦を彷彿とさせます。

 

【ロシア】

国民の多数がプーチンの戦争反対

(12月3日、Tオンライン、ドイツ語)

https://www.t-online.de/nachrichten/ukraine/id_100091526/bericht-putins-krieg-findet-keine-mehrheit-bei-russen.html?fbclid=IwAR2kyovRnG05cr_2bgegY0z02vKeiB7xX4UTThWNOiOYcBm9SaRMzNB1MZY

ロシア当局が行った調査結果で、25%が戦争賛成、過半数以上が停戦交渉を望

んでいる事が分かりました。ロシア野党寄りの放送局「Meduza」が、公表した結

果です。プーチン大統領による徴兵が、世論の流れを変えたようです。当局は次

回からの調査は公表しないと決定しています。

 

【エジプト】

COP27閉幕、「損失と被害」基金で合意 排出削減は進展なく

(11月21日、ロイター、日本語)

https://jp.reuters.com/article/climate-un-idJPKBN2SA02S?feedType=mktg&feedName=&WT.mc_id=Newsletter-JP&utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=Weekday%20Newsletter%20%282022%29%202022-11-21&utm_term=NEW:%20JP%20Daily%20Mail

産油国が到底承認するはずの無い「全ての化石燃料使用の段階的削減」。国際政

治は、CО2を目の敵にしているけれど本当なのだろうか? それよりオゾン層

の修復する技術が見いだされたら凄いと思うのだけれど・・・・。

 

【イラン】

イラン政府、風紀警察を解体

(12月4日、ズゥートドイッチェ新聞、ドイツ語)

https://www.sueddeutsche.de/politik/iran-sittenpolizei-massenproteste-mahsa-amini-1.5709049?utm_source=facebook&utm_medium=bot_content&utm_campaign=1.5709049&fbclid=IwAR0NSDl6dxwX9XL_ADJTLg2fOThgibDGDds3LvOyavCaeB90ay-zkxE3S4w

風紀警察に逮捕され、その後死亡した女性マーサ・アミー二事件からイラン各地で

勃発したデモ活動での死者は240人以上。デモで逮捕され裁判所に訴えられたの

は何百人件以上。テヘランだけでも315件が訴えに及んでします。そんな中、イ

ラン政府の緊急会議が招集され、風紀警察の解体が発表されました。

 

【アメリカ】

アメリカ政府はロシアのワーグナーグループを規制の対象に加えました。

(12月2日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/wagner-gruppe-101.html

 

【インドネシア】

インドネシア ジャワ島地震 271人死亡確認 37%が子ども

(11月23日、NHK)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221123/k10013901301000.html

地震国インドネシアのジャワ島西部の地震、目を覆いたくなるような光景ですね。

同じ地震国である日本では、同等の揺れでも、ここまで被害は出ないと願いたい

です。ところで地震、人災によるコレラに政情不安が加わり大変な事になってい

るのがハイチです。如何に政治が大切なのかが分かります。

https://www.afpbb.com/articles/-/3098043

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB090Q50Z01C22A1000000/

 

【中国】

中国でのゼロコロナ政策中、ウィグルの隔離所で火災が発生し、少なくとも16

人の犠牲者を出しました。

ウルムチ火災の死者「少なくとも16人」 世界ウイグル会議総裁訴え

(12月5日、朝日新聞)

https://www.asahi.com/articles/ASQD56G1HQD5UHBI02G.html

この流れを受けて、ゼロコロナ政策反対ばかりか、北京の習近平、共産党への退

陣を求める中国民衆の抗議運動「白紙革命」が、全土で勃発しています。中国政

府は、コロナによる隔離政策を緩和しましたが、ゼロコロナ政策はまだ続いてい

ます。

(12月2日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/asien/corona-china-kontrollen-lockerungen-101.html

中国、コロナ規制を緩和 地下鉄など陰性証明不要に

(12月5日、産経新聞)

https://www.sankei.com/article/20221205-QPLZPX37NZN4JHQIJB2SRCTCKI/?utm_source=newsletter&utm_medium=20221205&utm_campaign=20221205&utm_content=news

この件の背景や、抗議活動と政府の動きなどを、廃止されてしまった「虎

ノ門ニュース」の解説者、有本香、百田直樹の新しい番組「あさ8」で、中国ニ

ュースの専門家である石平氏がゲストとして加わり語られております。

122日「あさ8」〜「中国の元国家主席・江沢民は、習近平にとって最高のタイ

ミングだった。その理由はまさに衝撃的なものだった!」など

https://www.youtube.com/watch?v=EQjCkrIfsl0

石平の中国週刊ニュース解説

https://www.youtube.com/@user-uy4cr9se8j

 

【台湾】

台湾の与党、地方選敗北へ 24年総統選の前哨戦

(11月26日、産経新聞)

https://www.sankei.com/article/20221126-DRJAVYZUHFN3XLNR5HPWFYI5U4/

蔡氏の求心力低下も…地方選敗北 米欧の信頼影響懸念

(11月26日、産経新聞)

https://www.sankei.com/article/20221126-FB3N2AJPRJPFTCD7FQKOA6NGJ4/

ちょっとショッキングなニュースでした。台湾の人々は、断固本土からの香港の

様な介入に反対かと思っていました。地方選挙では、国政よりもその地域の利害

が優先される傾向が強いので、仕方がない事かもしれませんが、民進党が敗北し

たのは残念です。2年後には現職の蔡英文総統が立候補できない為、彼女に代わ

る後継者を立てる事になります。この地方選挙敗退で蔡英文総統は、民進党の党

首を辞任していますから、次の国政選挙での後継者を睨みながら、中国本土から

の障害も制しながら、厳しい戦いになるかもしれません。

 

【日本】

日中首脳が会談、「安定的関係」構築めざす 核使用に反対

(11月18日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA16D1D0W2A111C2000000/?n_cid=NMAIL007_20221118_A

あまり中身の無い会合に感じます。お互いに対面して、外務省の考えた作文を読

んでお仕舞い! 元々イデオロギーと歴史観の違う、そして国境に関しても、勝

手に変更する国の代表と、会談して解決できるはずがありません。これは、ロシ

アのウクライナ侵攻を見ても明らかな事。そして、ロシア、中国にだけに限らず、

ミサイルを打ち続ける北朝鮮と竹島を占領し続ける韓国、また独裁国家の同盟国

イランに関しても同じ事だと思います。

 

萩生田政調会長「5年で防衛費43兆円を全力確保」

(12月2日、産経新聞)

https://www.sankei.com/article/20221202-4GJDJAUYCVOX5GIR3P65AS5UBE/?utm_source=newsletter&utm_medium=20221202&utm_campaign=20221202&utm_content=news

財務省の妨害を受け、水増しどころか、底上げ防衛費を企んだ財務省に、元安倍

派の萩生田政調会長が、真水の防衛費計上を確保。本当は「予算ありき」ではな

く「防衛可能な防衛力の為の予算」であるべきなのですが・・・・。

 

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■ デュッセルドルフの黒ビール

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ドイツにはいろいろな種類のビールや製造会社が存在し、土地土地の地ビールが

あります。それを全部ご紹介するのは不可能です。

 

私は、京都の学生時代は、そんなにアルコール飲料が好きではありませんでした。

日本酒、ビール、ワイン、ウィスキー、ブランデー等、色々なアルコール飲料が

この世に存在しますが、特に美味しいと思ったことはありませんでした。

 

はじめて自覚して美味しいと思ったのは、留学してからチェコをはじめて旅行し

た時でした。首都であるプラハに向かう途中、偶然昼食に立ち寄ったピルセンと

いう町でピルスナーというビールを飲んだ時。この時は、このピルセンという町

が、世界で冠たるピルスナービールの発祥の地であったという事は、まったく知

りませんでした。そしてプラハの僧院で飲んだ黒ビール。両方とも一口飲んだだ

けで「うまい!」と口をついて出てくるぐらい美味しかったのが、私がビールを

飲み始めたきっかけでした。今でも家で常飲しているのは、このピルスナー・ウ

アクヴェレです。

 

デュッセルドルフを代表する黒ビール。その黒ビールを2分しているのが、「シ

ューマッハー」と「ウーリゲ」というビヤホール。

https://www.uerige.de/

 

シューマッハーは、リトル東京と呼ばれる地域の中心インマーマン・シュトラー

セ(インマーマン通り)に近いオスト・シュトラーセにある事から、インマーマ

ン・シュトラーセにある日本食のお店で食材を買ったついでに立ち寄るには好都

合の場所です。

 

今回ご紹介する「ウーリゲ」は、リトル東京から徒歩でライン川方面に向かい、

ベルリーナー・アレーやケーニッヒ・アレーの、東京で言うと銀座通りか青山通

りに当たる高級店が集まっている地域を通り過ぎたアルテシュタット(旧市街)

の中にあります。

https://www.facebook.com/photo?fbid=2462370673902587&set=a.110598215746523

 

いつもホームページにあるように、真昼間から外にまで客であふれており、入る

のを躊躇しておりました。11月18日に、丁度始まったクリスマスマーケット

を覗きにアルテシュタットに散歩に出かけたら、ウーリゲの前に出ました。びっ

くりするほど空いていたので「しめしめ」と、入店。念願だった店内に入りまし

た。中世風の木の内装で、古い照明。趣のある店内で悠々と座りながら、ゆった

りした気分でビールを2杯頂きました。

https://www.facebook.com/photo/?fbid=2462372117235776&set=a.110598215746523

 

ビアホールとしてのウーリゲの創業は1862年。建物自体は1600年代に建

てられており、当初はポストの軽食、宿泊所として使われていたようです。当時

の交通手段は馬車です。ドイツの郵便配達や旅客達は、馬車で動き回ります。モ

ーツアルトも馬車でヨーロッパ中を動き回りました。その停泊所となるのが「ポ

スト」で、ドイツのあちらこちらの街の中心地に、ホテル・ポストという名前で

中世から操業しているホテルが見受けられます。

 

ウーリゲにしてもシューマッハーにしても、味は苦みが利いていて、さっぱりと

しており、大人の飲み物という感じが致します。

 

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■ 2022年 春の日本旅行記(その9)奈良・法隆寺

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関西滞在中、出かける場所には事欠きません。

 

この日は、ちょっと趣向を変え、平安よりももっと古い時代のお寺「法隆寺」へ

行ってみる事にしました。

http://www.horyuji.or.jp/

 

日本人で法隆寺を知らない人はおりません。京都・奈良の修学旅行で、この法隆

寺を外して観光する学校はまずありません。私は小学校、中学、高校の修学旅行

で計3回法隆寺を訪れていますが、53年前の事。個人的にもう一度訪れてみる

事に致しました。

 

聖徳太子が斑鳩の里に建立した世界最古の木造建築群。聖徳太子の超簡単な説明

は、NHKの尚学6年生向けのページで見て取れますので、まずここをご覧くだ

さい。

https://www2.nhk.or.jp/school/movie/outline.cgi?das_id=D0005120231_00000

もう少し詳しくお知りになりたい方は百科事典をご覧ください。

https://kotobank.jp/word/%E8%81%96%E5%BE%B3%E5%A4%AA%E5%AD%90-18334

 

聖徳太子は第31代用明天皇のご子息で、幼少期より大変聡明であったと言われ

ております。二十歳で天皇の政治を助ける関白になり、「冠位十二階」の制定と

「十七条の憲法」の制定を行いました。そして隋(ずい)の国に使者をたびたび

送り隋と日本国として対等に付き合う関係を築き上げました。

 

法隆寺は、聖徳太子と台33代推古天皇が建立したと言われております。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E9%9A%86%E5%AF%BA

 

2021年に法隆寺1400周年の回忌法要が行われています。

https://www.asahi.com/articles/ASP3T4J0JP3JPOMB010.html

https://www.youtube.com/watch?v=NKf58qxBPI4

滅多に接する事がない雅楽。(たぶん)飛鳥時代の装束を、動画から垣間見るこ

とができます。

 

コロナ感染対策のお陰で外国人観光客はほぼゼロ。個人旅行客はまばらでしたが、

修学旅行の団体は、途切れることなく訪れていました。

 

建物は世界遺産。1400年以上前に、こんなに立派な木造建築を建立できた事

に目を見はります。ヨーロッパの宮殿などを見学するのに、敷地と建物が大きく、

たくさん歩かされますが、ここ法隆寺の敷地も相当なものです。途中カフェも無

いし、バス停から南門をくぐり、中門から五重塔、金堂、薬師三尊像のある大講

堂を見学した時点で休みたくなります。めげずに宝物殿を拝観し終わった頃は、

もうへとへと。

https://www.youtube.com/watch?v=V2IVMePuVyU

https://www.youtube.com/watch?v=xac3bKu5mOo

 

どういう訳か、法隆寺の宝物の画像、動画がなかなか見つかりませんが、

https://www2.nhk.or.jp/archives/michi/cgi/detail.cgi?dasID=D0004500231_00000

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20221008/7000051359.html

https://www.museum.or.jp/report/103257

 

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■ 日本とドイツの違い (その66)男性用下着「ブリーフ」

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日本製の男性用下着、昭和生まれの私は「パンツ」と呼んでおります。そして、

パンツの上に履くのが「ズボン」です。

 

最近の若者は、パンツがブリーフで、ズボンがパンツです。

 

日本製の、私の言う「パンツ」には、前にチンコを出せるように布が切れており、

切れているだけではチンコが飛び出してしまうのを防止する為に、しっかり上下

に重ね合わせて作られております。

 

ところが西洋のパンツには、この重大な構造が存在しません。これは立ち小便の

時は大変不便です。それでは西洋人は立ち小便はしないかというと、そんな事は

ありません。ちゃんと男性トイレには、壁に立ち小便用の便器が取り付けられて

おります。

 

それではどうするか? 

 

女性と同じように、パンツとズボンを全部下げる。或いは、パンツの前だけ下げ

る事になります。

 

今は時々ドイツ製にも見かけますが、ベビー用の洋服や下着も日本製の構造は優

れております。股の部分にホックが付いているのが日本製。付いていないのがド

イツ製でした。おむつ交換の時に、股のホックを外せば直ぐにできる日本製は、

洋服を脱がせなければおむつに手が出せないドイツ製品とは、便利さに格段の差

があります。

 

不器用だから道具を発明する天才のドイツ人なのですが、股に切れ目がある下着

は、冬の寒さが厳しいせいなのか、手が付けられていないのが不思議です。

 

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■ インターネットから 

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メリークリスマス!

https://www.facebook.com/watch?v=830105351441560

 

R・シュトラウス、「ツァラトゥストラはかく語り」トランペットソロ

https://www.facebook.com/watch/?v=939512147016107

 

グスタフ・マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

セミョーン・ビチコフ、WDR交響楽団

https://www.youtube.com/watch?v=JGAnvTlyGIQ

 

アントニン・ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調

アウグスティン・ハデリッチ

クリスティアン・マセラル、ドイツ放送協会交響楽団

https://www.youtube.com/watch?v=gvaVlo3u5mU

適当にオーボエのソロがあって、演奏するのが好きだったヴァイオリン協奏曲の

1曲。

 

「クリック・クラック」11月28日

https://www.br-klassik.de/programm/sendungen-a-z/klickklack/sol-gabetta-wien-301122-100.html?fbclid=IwAR0Ei0eYdKMV8iT-SoJPvG2S8N_3l_urTVwEYrMVLQRDdToiI3Hk8hNC_cM

 

メンデルスゾーン 交響曲第2番

バンベルク交響楽団

https://www.br.de/mediathek/video/br-klassik-bamberger-symphoniker-spielen-mendelssohn-lobgesang-symphonie-nr-2-op-52-av:5d932808e364e9001320ed59

オーボエはヴィンシャーマンクラスの高弟オットー・ヴィンター、ファゴットは

デトモルト留学時代の学友ゲオルク・クルッチ(彼は後にケルン音楽大学の教授

になり、現在は定年退職しております)。そしてホルンはデトモルト音楽大が出

身でヘルツェル教授の高弟、水野信行先生です。

メンデルスゾーンはハンブルク生まれ。そして今から175年前の11月4日に

38歳の若さでライプツィヒで亡くなりました。モーツアルトより3年長生きし

た事になります。メンデルスゾーンはユダヤ人ですが、キリスト教に大変共感し

、それまで「無名だった」ヨハン・セバスティアン・バッハの「マタイ受難曲」

を1829に再演し、バッハとヘンデルの宗教曲の価値を世の中に定着させまし

た。カンタータなどの宗教曲への造詣をを深め、メンデルスゾーンはオラトリオ

「パウロス」と「エリアス」を作曲。没後175周年という事もあり、今年はメ

ンデルスゾーンの遺産をプログラムに加える音楽団体は多かったと思います。特

に今月はじめはドイツ各地で、この交響曲『讃歌』が取り上げられていました。

この動画にの演奏会場は、ニュルンベルクのサンクト・ローレンツ教会です。私

がドイツ給費留学生として1976年にドイツに来た場所は、南ドイツのミュン

ヘンとオーストリアのザルツブルクのちょうど真ん中にあるプリーンというキー

ムゼーという湖のほとりにある小さな村でした。今はもうありませんが、ここに

は当時ドイツ語研修の為のゲーテインスティテュートがあり、多くの外国人がド

イツ語の勉強の為に集まっていた場所です。村のあちらこちらに講習生が事務所

によって振り分けられます。この時に私が宿泊所として4か月間振り分けられた

お宅は、コールブルクのルェッフェルベルク家の末裔で、この時でもグレーフィ

ンという伯爵夫人のタイトルがついているお宅でした。到着が6月はじめで、ド

イツでは花盛りの季節。お庭に面した1部屋でドイツの一人暮らしが始まりまし

た。どうして、このご婦人の話に飛んだかと申しますと、実はニュルンベルクの

このサンクト・ローレンツ教会の一部にルェッフェルベルク家のカペレ(礼拝所)

が存在します。

https://de.wikipedia.org/wiki/L%C3%B6ffelholz_von_Kolberg

大家さんであった伯爵夫人。たぶん90歳くらいのお年だったと思います。4か

月の語学講習を終え、大学のあるデトモルトに行く途中にニュルンベルクに立ち

寄ると私が告げたので、このカペレの事を教えて頂きました。動画の様な素晴ら

しい教会の一角にあるルェッフェルベルク家の紋章の入ったカペレを確かに確認

できました。ニュルンベルクに立ち寄ったのは、実は別の理由があります。オー

ボエのリードを作る為の葦材を扱う有名なお店「ハウク」を訪れたかったからで

す。ハウクというご老人が沢山のオーボエとファゴットのリード材を扱っており、

」息子はケルンのギュルツニッヒのオーケストラで演奏している。だからこの店

を継いでくれないんだ。」と後継者問題を抱えていらっしゃいました。このお店

で材料を選んで、デトモルトに郵送して頂く手筈を整え、この日はニュルンベル

クのユースホステルに宿泊しました。ニュルンベルクのユースホステルは、お城

の一角を使用しており、今でも続いております。

https://www.jugendherberge.de/jugendherbergen/nuernberg-253/portraet/

 

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■ オーボエ演奏のコツ モーツアルト オーボエ協奏曲(その5)

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今回はモーツアルトのオーボエ協奏曲の2楽章を取り上げます。

 

普通のオーボエ奏者にとって、モーツアルトのオーボエ協奏曲を全曲演奏できる

機会はそうそうありません。しかし、コンクールとオーディションには付き物の

この曲。

 

1楽章の半分くらいとカデンツァ。そして2楽章の半分くらいまではオーディシ

ョンでよく課題として出題されます。ですから、プロになりたい人にとっては避

けて通る事のできない必須の曲です。

 

2楽章のオーボエソロの最初のフレーズは、普通に演奏すれば2小節単位で切っ

てしまうかもしれません。切れてしまうかもしれない2小節づつをうまくつない

で8小節の大きなフレーズを作りたい、というのが、今回のテーマです。

 

その為には、各2小節目の最後の音が鍵を握ります。

 

この単純に考えた場合のフレーズの最後の音を終わらせない工夫が必要になりま

す。2小節目の最後の音を演奏している時に、次の小節の最初のフレーズが頭に

イメージできている事。つまり、フレーズを終わらせて次のフレーズを開始する

のではなく、テンポを緩めず、次のフレーズに休符を挟んで滑り込んでいきます。

 

もう一つ、音大生がこの曲を取り組み始めて、問題が生じるのは真ん中の「C」

の音色だと思います。最近の楽器の性能はかなり良くなっていますが、リードに

よってCが、跳びぬけて明るい音になってしまう場合があります。

 

真ん中のCには、幸いいろいろな指使いが可能です。セミオートの楽器をお使い

の方は、右手のFisさえ押していれば、他の右の指をいかようにも組み合わせ

て、音程や音色を変化させられます。フルオートの楽器をお使いの方は、セミオ

ートの楽器よりも指使いは更に選択種が増えます。Fisを必ずしも押さえなく

てもEでもDでも、場合によってはCでも大丈夫です。

 

私は出だしのFの指使いの右手をそのまま残して、次のCに移っております。

 

次に問題になる音は、Aの音。この音は非常に繊細で、少しの唇や息の変化が音

に現れやすく、大変注意が必要です。この場合はAの出だしは頑張らない、「ふ

わ〜」とした響きを狙うのが良いと思います。その為には、Aの前のCの音がし

っかり安定して響いている事が、条件になります。

 

「ふあ〜」と入ったAから、次の音であるレゾナンスのFisは、この2小節間

の根幹となる音です。「ふあ〜」と入って、Fisに移る寸前は、Fisに向け

て音楽的に準備します。そして大事な事はFisのタンギングです。はっきりと

したFisをしっかり輪郭をつけて強調します。

 

演奏者にとって、音楽は無限のファンタジーです。楽譜に忠実にテンポ通りに、

強弱記号通りに演奏していては、大変幼稚な音楽しか生まれません。皆様のファ

ンタジーが問われています。

 

今回は大変高度な音楽的な手法をご紹介いたしました。プロが普段、何を考え、

どういう目標でトレーニングしているか、というご参考にして頂ければ、何より

です。

 

音の表現を、文章で表すには限界があり、理解しづらいかもしれません。そんな

時は、どうぞオンラインのレッスンをお申し込みください。初心者の方から、音

大を目指す学生さん、プロを目指す音大生、留学生の皆様まで、受講者のレベル

に合わせた指導とアドヴァイスを致します。お申し込みをお待ちしております。

 

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応援・激励・ご希望・ご感想・ご意見、ご質問メールは

contact[アットマーク]oboeinfo.de

 

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<オーボエ オンラインレッスン>

 

お宅からインターネット回線を使用しオンラインレッスンを受ける事が可能です。

 

マイクロソフト社の無料チャットソフトウェア「Teams」(推奨)、或いはスカイ

プを使いレッスンを行います。

 

ドイツとの時差の関係で、レッスン時間は日本時間の午後6時から9時までの間

でご相談に応じます。お申し込み、お問い合わせはメールでお願い申し上げます。

 

お住いの地域にプロのオーボエ奏者がいない場合でも、オンラインならレッスン

を受ける事が可能ですので、どうぞご利用ください。

 

オンラインレッスンでは、お使いの楽器、リードの状態や、響き具合を即座に診

断することは難しく、私が帰国中での通常レッスンとの組み合わせをお勧め致し

ます。

https://suemasaoboe.wixsite.com/oboeinfo

 

<日本で楽譜が手に入らない時>

 

オーボエの楽譜の出版はほとんどが輸入版です。そしてピアノやヴァイオリン、

声楽などに比べると売れる版数が少ないので、そもそもオーボエの楽譜を取り

扱ってくれる楽譜屋は非常に少ないのが現状です。ドイツやオーストリアに来

られた時にオーボエ関係の楽譜を沢山買えた、というご経験がある方がいらっ

しゃると思います。ベルリン、ミュンヘン、ケルン、ヴィーンなどの大きな都

市の楽器店には日本の楽譜屋よりはるかに多い楽譜が揃っています。そして何

と私の住んでいるブレーマーハーフェンにはダブルリードの楽譜の専門店があ

るのです。普通の楽器屋にある楽譜コーナーとは違い、ダブルリードのソロか

らアンサンブルまで出版されている楽譜の事ならほぼ全て分かります。日本で

楽譜が手に入らずにお困りの方、ご相談に応じます。

 

 

<全国のブラスバンドの指導者の方々へ>

 

オーボエという楽器は難しい楽器ではありません。初心者にいろいろな楽器を

同時に与えると、金管楽器は「プスー」と音にならず、フルートは「ヒュー」

と空を切る音ばかりで目眩がする。そんな中、オーボエは早くも音を出す事が

でき、すぐに音階も演奏できる楽器です。とっつきやすいのですがきちんとし

た指導者がいない場合は上達が難しいのは事実です。1日3時間、休日は6時

間以上練習する生徒さん方に悪い練習方法でトレーニングを強いると、悪い奏

法を身につけるために練習している事になります。

 

毎年、夏に東京、高松、浜松でのオーボエクリニックに講師として招かれ、初

心者を中心に指導を重ねております。コンクール前で集中しなければいけない

時期、生徒さん達が基本にしっかり戻る為の機会を設ける事は大変重要です。

またプロの演奏家でも一つの演奏会が終了し、次の段階にステップする場合で

も、常に基本に戻る事は忘れません。

 

きちんとした指導者がいない地方で、オーボエの生徒さん方とご一緒に奮闘さ

れている指導者の方でオーボエクリニック開催をご希望の際はどうぞ私にご相

談ください。ご一緒に方法を考えてみたいと思います。

 

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発行しています。

配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000120874.htm

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発行者:末政圭志

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