バックナンバー:423(1) 2022/03/12


 

オーボエファンの皆様、音楽ファンの皆様、ドイツファンの皆様、

お元気でお過ごしでしょうか?

 

ヨーロッパで今、起こっている事は、歴史的な悪夢です。プーチンは、ウクライ

ナを万が一占領したとしても、世界の経済制裁の下で孤立し、例えロシアが核爆

弾を世界中にばら撒いても、彼に勝ち目は絶対にありません。

 

現状ではNATOは、加盟国以外の国ウクライナへの出兵を、控えております。

戦争拡大を最小限に抑える事は、大変重要です。日本でも、核をシェアするとか、

軍備を補強するとかの世論の高まりがあるのは当然だと、私は思います。

 

NATOは、ロシアの核を恐れて何の対応もしないではないか。だから核を持っ

ても意味が無い、また軍備を増強しても人がたくさん死ぬだけだ、とおっしゃる

方に私は申し上げます。

 

現在の状況は、ロシアが戦争を仕掛けているのはウクライナです。ロシアは、N

ATOと戦っているわけではありません。ここで、軍事的に動いていないNAT

Oを引き合いに出して議論するのではなく、ウクライナのように、戦争当事国と

して、戦争を仕掛けられた場合に、どうするか? というのが焦点になります。

 

武器で抵抗しなかった香港やチベット、ウィグルが、簡単に中国に占領され、男

は強制労働、女は強制的に妊娠中絶手術、或いは中国人との結婚。健康な人々の

臓器が取られています。そして、その国の言語は禁止され、それが永久に続きま

す。この状態を良しとしないウクライナは、武器で抵抗しているのが今、起こっ

ている事です。

 

ロシアは、ウクライナ戦争の後、北から日本へ侵攻してくる可能性だって否定で

きません。

 

西側諸国は、軍隊を持っていますが、このような侵略戦争は、ヨーロッパでは起

こり得ないと考え、防衛にかける予算を削り、徴兵制も廃止していたのです。そ

の間、着々と防衛費を増やして準備していたのが、中国、ロシア、北朝鮮、それ

からアメリカです。

 

ヨーロッパで「絶対にあり得ない」と思っていた戦争が起こり、今までの政策が

「希望的観測」であったと、真っ先に目を覚ましたのがドイツでした。ウクライ

ナでの戦争開始4日目にして、防衛政策を180度転換いたしました。

 

世界的にも、安全保障問題はリセットされました。フィンランドとスウェーデン

は、NATOへの加盟を検討しはじめました。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030700645&g=int

ウクライナに続き、モルドバとジョージアがNATOに加盟申請しました。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO58945610Z00C22A3FF8000/

そして、国連での常任理事国が、戦争当事国で拒否権を発揮できるシステムは、

将来的に改善される必要があります。

 

問題は、わが祖国「日本」の現状です。日本は「戦争放棄」をしているのが現状

です。日本が、もし戦争を仕掛けられ、当事者になった場合、

1.日本国民は、本当に香港やチベット、ウィグルを手本として、占領国のなす

儘にされる道を選ぶのか? 

2.それとも武器を手に取りウクライナの様に断固戦うのか? 

という選択を、「独立国・日本」として早急に行う必要があります。与党も与党

も、メディアも国民も、今はこのテーマから目を逸らしてはいけないのです。

 

私は他国からの傍若無人な軍事的な占領に対しては、充分に準備しておくべきだ

と思います。もし、日本が「2」を選択するのであれば、戦後77年間の防衛の

ギャップを埋めなければなりません。憲法の改正が必要ですし、核保有或いはシ

ェア問題も議論が必要です。思考を停止していても良い場合ではもはやないので

す。次の参議院議員選挙では、改憲を前面に打ち出さない党は、敗北すると私は

思います。

 

 

 

ロシア軍のウクライナの攻撃は続いています。西側諸国も強力な経済制裁を課し、

民間である世界の大企業までもが、ロシアとの取引を停止し始めました。民家企

業のロシア撤退になると、ロシアでは世界的優良企業に勤めていた人間が、一気

に失業する事を意味します。金融の引き締めで、既に外貨の持ち出しや交換に規

制がかかり、ATМから引き出せるお金の上限も引き下げられ、ロシア国内では

既に危機的状況に陥っているようです。外国の報道機関は閉鎖され、国内の自由

な報道も禁止。そしてその流れは、スポーツと芸術の世界まで波及しています。

 

オリンピックとパラリンピック委員会はロシアとベラルーシを締め出しました。

プロサッカーのワールドカップも、ロシアチームは参加できません。

 

芸術分野では、個人的に「軍事侵攻に反対」とか「プーチンは独裁者」とかいう

宣言を出せ、とロシア人の音楽家にナイフを突き付けています。

 

今年行われるヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでのロシア人の参加を

認める声明を特別に発するなど、国境を超える芸術分野でも異例続きの事が起こ

っております。

https://cliburn.org/official-cliburn-statement-regarding-russian-pianists-participating-in-screening-auditions-march-6-12/?fbclid=IwAR3u40267795tp1PNCYyqf6q8Rh7sHC9hljx-ZZZSskuZSu-OEZgbNLkO2Q

 

残念ながら、ダブリンのピアノコンクールではロシア人の参加者を排除したそう

です。このような事が無いようにと、訴えかけているのが、ラジオフランスのホ

ームページに掲載されています。

https://www.radiofrance.fr/francemusique/la-federation-des-concours-de-musique-alerte-contre-l-exclusion-des-jeunes-candidats-russes-7026574?fbclid=IwAR0tu5-E8YdUPFOPzQAmpubIXy4Fld-pZf1wiVf5OXz6Sz81OfaCIKGudSw

 

モスクワ発 ボリショイ劇場の総支配人らモスクワの芸術家がプーチン大統領

に「ウクライナでの特殊作戦」停止を求める請願書を提出

(3月3日、月刊音楽祭)

https://m-festival.biz/28864?fbclid=IwAR2TqJZ2dkWXUDxD6yzuXdPqON_BEnqPHgjVVXyKZkFtkf5rAth5jbYeM4k

 

アンナ・ネトレプコ、4月のバーデンバーデンでのコンサートをキャンセル

https://www.festspielhaus.de/magazin/konzert-ohne-anna-netrebko

 

モスクワ発 ドミンゴもボリショイ劇場での今後の出演見合わせ

(3月4日、月刊音楽祭)

https://m-festival.biz/28903

テアトロ・レアルが5月のボリショイ・バレエ団の公演をキャンセル

https://m-festival.biz/28936

ロイヤル・オペラ・ハウスがロシアの指揮者パベル・ソロキンとの契約を破棄

https://m-festival.biz/28933

その他、たくさんの芸術家や団体関係者が、この戦争に巻き込まれています。

https://m-festival.biz/blog

 

トゥガン・ソヒエフがトゥールーズとボリショイの両方を即時辞任

(3月7日、MCS Young Artists 日本語)

https://mcsya.org/sokhiev-resigns-toulouse-and-bolshoi/?fbclid=IwAR3Dzv8_5nRr0uWike1PRDLE0TnXv7vlytf3exp5iJdWEW-KI981A4XKfQc

ロシア政府を非難しなければトゥールーズの職を失い政府寄りだと断罪される可

能性があり、反対に非難すればボリショイの職を失うのみならずロシア国内の家

族や友人たちに危険が及ぶ可能性がある。いずれの選択肢にも、おそらくきびし

い結果が待ちうけていました。

 

ミシュランガイド、ロシアのレストラン推薦停止 ウクライナ侵攻で

(3月7日、ロイター)

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-michelin-guide-idJPKBN2L405G?feedType=mktg&feedName=&WT.mc_id=Newsletter-JP&utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=Weekday%20Newsletter%20%282022%29%202022-03-11&utm_term=NEW:%20JP%20Daily%20Mail

 

その逆に、世界中でウクライナへの連帯を象徴する活動が増えています。

 

The Ukrainian National Anthem Shche ne vmerla Ukraina (Excerpt)

New York Philharmonic でもコンサートの開始にウクライナ国歌を演奏

https://www.youtube.com/watch?v=6r1oVa3_Nt4

 

NDR Elbphilharmonie Orchester

https://www.facebook.com/watch/?v=5171539562940712

 

The Ukrainian folk song Reve ta stohne Dnipr shyrokyy

and a Bach Sarabande

Jean-Guihen Queyras

https://www.facebook.com/watch?v=667697680941597

 

戦争の影響で、ドイツのフェーザー連邦内務大臣はロシアにルーツを持つ人々に

対する敵対心に警告を発している。ロート文化担当大臣は、ロシア文化のボイコ

ットは間違った反応であると警告している。

https://www.tagesschau.de/inland/russen-anfeindungen-ukraine-krieg-101.html

 

ドレスデンの聖母教会でのコンサート

https://www.facebook.com/watch/?v=531289664992262

 

Europe stands with Ukraine. The Ukrainian Anthem was played all over

Europe this week: Het Concertgebouw

Het Concertgebouw Amsterdam Concertgebouworkest NOSPR Philharmonie

de Paris Ceskafilharmonie Musikverein WienKonserthuset Stockholm B:Music

Sage Gateshead Royal Northern Sinfonia Royal Liverpool Philharmonic

Elbphilharmonie Hamburg NDR Elbphilharmonie Orchester

L'Auditori Barcelona ...

https://www.facebook.com/watch/?v=466423285161010

 

国立シュトゥットガルト交響楽団、平和コンサート

(3月8日、FB

https://www.facebook.com/watch/?v=718632909516120

 

ミュンヘンの3つのオーケストラとアンネ・ゾフィー・ムッター(ヴァイオリン)

のウクライナへのチャリティーコンサート

(3月8日、BRクラシック)

ラジオ放送はライブ、テレビ放送は3月12日20時15分から3SAT。

https://www.br-klassik.de/benefizkonzert-ukraine-anne-sophie-mutter-lahav-shani-muenchen-philharmoniker-brso-100.html?fbclid=IwAR33YoOtfGTcJaRGbbU5e6zkZRFzeCTtlLxDmiIcsUR8xpN_AXkij1M88iY

 

ベルリン・コンサートホール交響楽団による「連帯コンサート」は3月17日に

開かれます

https://www.konzerthaus.de/de/programm/solidaritatskonzert/7476?fbclid=IwAR2TPKJtGoFGogKWOjBeXcMtl_U-eVbOIpicAgMLkh0rM6Ao4U7GbzRNVmw

 

ウィーン楽友協会でウクライナのための慈善コンサートを3月22日に開催

https://ebravo.jp/archives/112805?fbclid=IwAR0yRmFXAxG9kV12GHyzoK8BAJY8fY57UHoYouGdixz1mk-RmBhWEORvHu8

 

チェリストのヨーヨー・マ、ロシアのウクライナ侵攻に抗議 大使館前で演奏

(3月9日、ELLE、日本語)

https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a39386675/yoyo-ma-protest-in-fromt-of-embassy-220310/?utm_source=facebook&utm_medium=social&utm_campaign=post_fb_el_20220310&utm_content=link&fbclid=IwAR2CpjNp3W8a6eo3_tqzt-X2WwO1Zsc-XQn1hVLcyp8KlUT_Fd5eE9dyEyQ

 

Concertmaster Vesko Eschkenazy played John Lennons Imagine with

principal double bass player Dominic Seldis.

https://www.facebook.com/watch/?v=372153914469538

 

 

 

ロシアの経済封鎖に対しするリアクションで、サイバーアタックが危惧されてお

ります。

(3月3日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/investigativ/russland-cyberattacken-105.html

現在のところ、ドイツでハッカー攻撃を受けでも、被害は出ていません。衛星を

使ったインターネットを提供する米国のプロバイダーは、ヨーロッパで障害が発

生し、ドイツをはじめ、数千基の風力発電機が影響を受けていると発表。ただイ

ンターネットがなくてもタービンは機能し続け、発電を続けています。インフラ

への攻撃で、断水したり、停電が起こる可能性があるとして、ドイツ連邦政府市

民保護・災害支援局(BKK)は10日間の水と食料の備蓄を推奨しています。

日本では、とっくに災害グッズがありますが、内容は良く似ております。

https://www.bbk.bund.de/SharedDocs/Downloads/DE/Mediathek/Publikationen/Buergerinformationen/Ratgeber/ratgeber-notfallvosorge-checkliste.pdf?__blob=publicationFile&v=7&fbclid=IwAR0SZHPNHLrqCYUMHDfqHTgPxsQ5bw5cUJuUoVtBAF3i8wsNlbKokt0HDt0

10日目には、緊急配給体制が整う、というのがドイツでの目安だそうです。も

っと短期にして頂きたいですが・・・。

https://www.tagesschau.de/wirtschaft/technologie/blackout-deutschland-101.html?fbclid=IwAR1xZD5GJgGjcpc-tUQyM7WFJkwoZoR0dX55ROeuUbK2-UZA1bLajx8c4M4

 

反ロシア、サイバー「義勇兵」相次ぎ参戦 国境なき攻防

(3月7日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2824A0Y2A220C2000000/?n_cid=NMAIL007_20220307_Y

既に日本でもトヨタ自動車がロシアからのサイバー攻撃を受けています。ロシア

と反ロシアのサイバー戦が、私たちにの目の見えないところで行われております。

怖いのは、インフラが攻撃される事。水や電気の供給が止まると、ハイテクが進

んでいる便利な生活が止まってしまいます。

 

アノニマスがロシアにハッキング、国営放送でウクライナ侵攻の映像流す。

NATOでも米でもないダークヒーロー誕生に称賛の声

(3月8日、まぐまぐニュース)

https://www.mag2.com/p/news/531346?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000003_tue&utm_campaign=mag_9999_0308&trflg=1

 

 

 

西側諸国のロシアへの経済制裁は、目を見張るものがあります。1国で世界から

このように経済封鎖をされた例は初めてで、中国も「迂闊には事を起こせない」

と思っていてくれることを願います。2014年のロシア軍のクリミア侵攻以来、

西側諸国の経済制裁を受けて、経済成長率がゼロだったロシアが、今回の更なる

強烈な制裁をまともに受けないはずがありません。ロシア経済は、今、正に壊滅

状態です。

 

原油高騰、140ドルに迫る 世界経済の減速リスク台頭

(3月7日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB070KQ0X00C22A3000000/?n_cid=NMAIL007_20220307_H

好転しないウクライナ状況で、ロシアへの更なる経済政策を検討している西側諸

国です。今まで手を付けていなかった分野、エネルギー。ヨーロッパはロシアか

らの原油とガスの依存度が高い為、まだ制裁として手を付けていませんでした。

JPモルガン・チェースは3日付のリポートでは、今年末に原油価格が185ド

ルまで上昇すると可能性があると予想したそうです。秋の一時帰国の航空チケッ

トを今の内に購入した方が良いような気がしてきました。

 

ウクライナ戦争の影響が、経済にも影響を及ぼし始めました

(3月7日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/wirtschaft/weltwirtschaft/welthandel-einbruch-ukraine-krieg-exporte-sanktionen-containerhafen-russland-deutschland-101.html

専門家は、2月の世界貿易が前月比5.6%減少したと想定しています。IfW

よると、これはコロナが流行り始めて以来最大の不振で、数ヶ月間続いた世界経

済の回復基調は中断しています。ロシアとウクライナの紛争が激化したのは2月

の最終週だが、不確実性、制裁、制裁遵守のための物品検査強化はすでに貿易に

永続的な影響を及ぼしている。ロシアの輸出の落ち込みはより顕著で。2月には

前月比で11.8%の減少。2月にサンクトペテルブルクの港から出荷された商

品は、1月に比べて17%減少。それに対してロシアの輸入は1.6%のわずか

なマイナスを記録したにすぎない。

 

ブラジルでロシア産の肥料不足

(3月7日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/wirtschaft/weltwirtschaft/duenger-brasilien-kaffeepreise-101.html

見渡す限り、黄褐色の大豆の苗。ブラジル・バイア州の最西部に位置するルイス

・エドゥアルド・マガリャンエス市では、世界的に重要であり、ドイツの食肉産

業がこれなしに成り立たないほど、タンパク質が豊富な豆がいたるところで栽培

されている。耕作地はすべて広大で平坦なテーブルマウンテンの台地上にある。

収穫のために早く乾燥させるために農薬が散布されたところです。土壌は塵埃で

乾燥し、極めて貧弱である。そのため、地元のアグリビジネスは、遺伝子組み換

え大豆を栽培するために、農薬に加えて、主に肥料に頼っているのです。肥料不

足の影響は大豆だけではなく、トウモロコシ、コーヒーなどのブラジル農業の主

流に影を落としています。

 

アメリカ、ロシアからの原油輸入を禁止

(3月8日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/usa-russland-ukraine-importstopp-oel-101.html

アメリカとイギリスが、ロシアからの原油輸入を禁止しました。現状では、毎日

ロシアからの原油とガス代が、ロシアの戦争資金になっています。この為、作戦

としてロシアからの原油を禁止する圧力がかかっていました。しかし、西側諸国

は、自ら原油の高騰を招く政策を行いましたから、当然、ガソリンや灯油の値段

が国内で上がります。EU、ドイツは、まだ、ロシアからのエネルギー輸入の禁

止、あるいは削減措置は行っておりません。

 

EUのロシアからのガス輸入削減計画

(3月8日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/wirtschaft/weltwirtschaft/energieversorgung-eu-101.html

EUは、2022年の終わりまでに、ロシアからのガス輸入の3分の2を削減目

標に掲げ、ロシア以外からの定期的なガス購入確保に努力しております。購入候

補先は、カタール、アメリカ、エジプトだそうです。ドイツのショルツ首相は、

現在ロシアからの資源輸入削減への打開策は無いと、削減をしない方針です。

https://www.tagesschau.de/inland/debatte-russland-oelimporte-101.html

 

ロシア産原油禁輸なら価格300ドル超え、ガス供給停止も=ノワク副首相

(3月7日、ロイター)

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-oil-idJPKBN2L42CL?feedType=mktg&feedName=&WT.mc_id=Newsletter-JP&utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=Weekday%20Newsletter%20%282022%29%202022-03-08&utm_term=NEW:%20JP%20Daily%20Mail

ロシア側からも、ヨーロッパへのガスを経済政策の報復措置としてストップする

可能性を出しています。勿論ロシアは自分の首を絞める事も覚悟の上でしょう。

2014年のクリミア半島侵攻以来、準備を重ねてきていますから・・・。

 

 

 

戦争で生活基盤を失ってしまうのは国民です。3月5日の時点での避難民は14

0万人を超えました。隣国ポーランドへは既に78万7千人が、22万8千人が

モルドバに、14万4千人がハンガリーに、13万2千人がルーマニアへ、10

万人がスロヴァキアに入りました。国連の見方では1千万人の避難民が出る可能

性もあると予想しています。ドイツへは22万5千人が安全を求めて来るだろう

と、推測されています。アメリカのバイデン大統領は、ポーランドのドゥダ大統

領に、避難民の受け入れを感謝し、合計9000人の兵士に増強すると約束しま

した。

(3月5日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/ukraine-fluechtlinge-131.html

3月11日時点で、ウクライナからのヨーロッパへの避難者数は200万人に達

しているそうです。ドイツにも、ウクライナから子供連れのお母さんが多く受け

入れられております。

 

ウクライナ・ロシア、「人道回廊」設定で理解 協議継続へ

(3月3日、ロイター)

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-talks-outcome-idJPKCN2L02HZ?feedType=mktg&feedName=&WT.mc_id=Newsletter-JP&utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=Weekday%20Newsletter%20%282022%29%202022-03-04&utm_term=NEW:%20JP%20Daily%20Mail

2回目のウクライナとロシアの協議で、避難民の逃げ道を確保する事への了承が

得られました。ロシアは既に、軍事施設だけでなく、無差別的な市民への攻撃を

始めています。東部のマリウポリでは、水も電力もありません。回りをロシア軍

に取り囲まれた市民は、逃げ道が閉ざされております。市民は必至の抵抗を試み

ており、マリウポリは陥落していません。この協議で、数日後にまた戦争を終わ

らせるための協議を持つことで一致。マリウポリは港町です。避難民救出に船を

使えば輸送人数は増えると思うのですが、きっと黒海にはロシア軍が多くて、こ

のルートも難しいのでしょうね。第2次世界大戦の時、バルト3国からは北海ル

ートで難民がドイツに避難しました。バルト3国は、当時ドイツの統治下にあり、

ロシア軍侵攻で、ドイツへ逃げる人が多かったのです。途中、ロシア軍の潜水艦

の魚雷で沈められた輸送船もあるそうです。その避難者の中に、私のデトモルト

時代に下宿した大家さんもいらっしゃいました。彼は、祖国ラトビアがソビエト

連邦から独立する前に亡くなりました。その彼は、「ロシア語は世界一美しい言

語」と言っていましたが、祖国に戻ると逮捕されることを恐れていて、2度と祖

国の土を踏むことはありませんでした。

 

市民の避難延期

(3月5日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/ukraine-fluechtlinge-131.html

マリウポルとヴォルノヴァハの住民は、数時間の停戦の間、都市から離れること

ができるはずだたのですが、マリウポル周辺では戦闘が続いているようです。避

難は停滞し、双方が責任をなすり合っています。6日もロシア軍はマリウポリで

の爆撃を続け、一般市民や、特に動きにくい病人などの非難が出来ませんでした。

 

交渉はイエス、妥協はノー

(3月4日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/gespaeche-ukraine-russland-belarus-krieg-101.html

2回目のウクライナとロシアの話し合いでの結果は、「話し合いは必要だが、妥

協はできない。」というのが両方の言い分で平行線。ウクライナの交渉担当者で

あるミハイロ・ポドリャク氏は、「第3ラウンドは明日か明後日に行われる可能

性があり、我々は常に連絡を取り合っている」と述べた。ロシア側が他の仲介国

家を拒否したため、おそらく再びベラルーシで会談が行われることになるだろう。

その後、トルコ、ハンガリー、ポーランドなどの国も考えられるとポドリャク氏

は言っています。第2回目の交渉が行われ、キエフとモスクワは、特に激戦地か

ら市民を脱出させるための人道的回廊の設置に合意した。しかし翌日には、両国

は、互いに脱出回廊を妨害していると非難しあっている。

 

避難する子供たちに駅でぬいぐるみをプレゼント

(3月3日、オイロニュース、ドイツ語)

https://de.euronews.com/2022/03/03/bahnhof-przemysl-kuscheltiere-fur-geflohene-kinder?utm_medium=Social&utm_source=Facebook&fbclid=IwAR1pmh5PFnkuG3rIGafy5LKwjNnERr3px8xAiBgBX1AVUqIV8SjthEsJPjU#Echobox=1646313394

ウクライナの黒海の港町オデッサから、ポーランドのプシェミシル駅に到着した

避難民たちの様子。殆どが子供と女性。

 

ベネット首相、仲介を開始

(3月6日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/bennett-vermittlung-russland-ukraine-103.html

イスラエルのベネット首相が、ロシアとウクライナとの平和交渉の仲裁に乗り出

しました。既にユダヤ系のウクライナ大統領セレンスキーは、イスラエルの仲裁

を求めていました。またドイツのショルツ首相もイスラエルを訪問し、仲裁を求

めていたようです。ベネット首相は、5日にモスクワ訪問後、ウクライナのセレ

ンスキー大統領と会い、ベルリンに寄り、ショルツ首相と90分間の会談を行っ

ております。ベネット首相は、双方とも、早期の解決を望んでおり、会話を引き

続行すると報告。そしてセレンスキー大統領は、アメリカのバイデン大統領と電

話会談で、ウクライナへの軍事的、人道的な資金援助を催促したそうです。

 

ショルツ、マクロン、習近平のテレビ会談

(3月8日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

ドイツのショルツ首相、フランスのマクロン大統領と中国の習近平がテレビ会談

を行い、少なくとも停戦に向けての交渉を行う事で合意しました。

 

ウクライナの一般人が避難を再開

(3月8日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/russland-ukraine-krieg-verhandlungen-107.html

今まで、停戦が守られず、避難が出来なかった5つの都市で、まず停戦が確認さ

れたキエフ近郊のズミとイルピンで住民が避難を始めた、とウクライナ側が発表。

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/russland-ukraine-krieg-evakuierungen-101.html

停戦は8日朝8時に始まり5時間。ロシア側は、「5つの都市に回廊が開かれた」

と続けた。首都キエフをはじめ、チェルニヒフ、スミ、ハルキフの主要都市や、

特に混乱している港町マリウポルでは、人々が安全に移動できる、と発表。しか

し、2つの都市の市長が、ロシア軍が避難中の住人に発砲をはじめ、脱出を阻止

しているとフェースブックで書き込みました。

 

ウクライナのゼレンスキー大統領夫人がメディアに宛てた返答

(3月9日、フェースブック)

https://www.facebook.com/olenazelenska.official/posts/620712539512660

「あと何人子どもが死ねばいいの?」ウクライナ大統領を支える妻オレナ・ゼレ

ンスカの悲痛な叫び。

(3月9日、フィガロ、日本語)

https://madamefigaro.jp/society-business/220309-olena-zelenska.html?fbclid=IwAR2wXlXIEVkZBzDYBdvky4tKsHtMLybkYsderVdmZ-yYS0RtwnvjQT_L73g

 

平和主義のドイツがウクライナ危機で豹変 防衛費2倍、徴兵復活も

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/030800315/?fbclid=IwAR1l8ai-Djdq-2JuGypYD0k_6orlWZeQ9GQ-YEaul9SwUMYjI4rTl18yhgc

「第3次世界大戦を防ぐ」鉄則の前にウクライナが見殺しとなる危険

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/030800317/

ドイツ在住のジャーナリスト熊谷徹氏のコラム2本。

 

 

 

セレンスキーのNATOに対する落胆

(3月5日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/selenskyj-nato-101.html

ウクライナ大統領セレンスキーは、NATOに対し、「ウクライナ上空の航空禁

止地区を設けてくれ!」と申し入れていました。NATOは、NATO軍の飛行

機が領空圏を守るには、ロシア空軍機に対して発砲する事になり、直接戦争に巻

き込まれる、としてそれを拒否した事に対して、セレンスキー大統領は、「NA

TOはロシアに空爆を自由にしてよいというお墨付きを与えた。ウクライナ国民

は、NATOのこの判断の為に死ぬだろう。」と落胆しています。また、セレン

スキー大統領は、調達物資の受け渡しのサポートが不十分であることを訴えてい

ます。

 

「西側同盟国が、今日までしたことは、ウクライナ向けのディーゼル燃料50ト

ンを調達システムを通して渡すことだった。これでブダペスト・メモランダムを

燃やせるかもしれない」とセレンスキー氏は言った。つまり1994年にソ連時

代の核兵器撤退の見返りとして、非常の際は、ウクライナを守る、と誓った安全

保障のことです。

 

危機的状況に陥ったブリュッセル

(3月5日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/nato-stoltenberg-flugverbot-ukraine-krieg-103.html

EU外相とアメリカ外相、またG7の国との協議で、ウクライナ上空の航空規制

管理をNATOが行う事は、危険すぎると意見が一致。経済制裁は効力があり、

更なる制裁を行うが、規制が長引くことを覚悟しなければならない。また、EU

諸国は、ウクライナへの侵略戦争を理由に、ロシアとの司法分野での協力を停止

することを発表した。ロシアとベラルーシの刑事法分野における相互法的支援や

引き渡しの要請は、もはや原則的に受け入れるべきではないと、フランスのエリ

ック・デュポン・モレッティ司法大臣が述べている。刑事法における協力の基本

は、国際法に対する信頼と尊重である。今後、個別に検証していくことになりま

した。

 

 

 

ドイツ、対空ミサイルをウクライナへ供給

(3月3日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/ukraine-deutschland-waffenlieferung-101.html?fbclid=IwAR1zg0XrM-RGIWdcyLyLNe5hbdl3VQfpfrx3p646mBRUmVxc9kIPBN9PiiM

2700発の対空ミサイル「Strela」のウクライナへの供給を、ドイツ政府が決

定しました。ただこのミサイルは第2次世界大戦に使われていた兵器で、東ドイ

ツが所有していた在庫です。ドイツの安全保障委員会が、この兵器の性能を精査

しています。ドイツ軍はStrelaの使用を2012年に中止しています。どうして

こんな旧式の武器を提供するのか、不思議に思うのですが、ハイテクの武器は、

捜査が複雑で習得に時間がかかるのに対し、旧式の武器は、簡単な操作で即戦力

として使用できるから、というのがドイツ政府の見解です。

 

ロシア軍がザポロジエ原発に攻撃、火災発生−ウクライナ外相

(3月3日、ブルームバーク)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-03/R85GORDWLU6I01

ウクライナには、以前大爆発したチェルノブイリ以外にも、15基の原発が稼働

しています。そのひとつ、南部エネルホダルにあるザポロジエ原子力発電所にロ

シア軍が砲撃を行い、火災が発生したと明らかにした。ドイツの4日朝のニュー

スでは、攻撃を受けた場所は訓練所で、火を消し止める事ができ、原子炉には今

のところ問題ないが、ロシア軍が占拠と報道していました。チェルノブイリの爆

発、福島の事故などから、世界での原発への安全性が問われていました。その安

全性には飛行機がテロで突っ込んでも大丈夫なように、というような条項もあっ

たはずです。ウクライナでの原発安全措置が、どういう物かは分かりませんが、

もし、ここで事故が起こると、ヨーロッパ中が汚染されます。農作物、家畜が放

射能を浴び、食品に影響が出ます。チェルノブイリ事故の時には、赤ん坊用の粉

ミルクの確保を急いだ経験があります。肉はヨーロッパ産はダメで、オーストラ

リア産のダチョウの肉とかを買った記憶もあります。そして、それまで比較的安

かった魚の値段が高くなりました。

原発周囲に安全地帯を、ウクライナがIAEAに訴え−ロシア軍が接近

(3月2日、ブルームバーク)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-01/R82IT2DWRGG201

ウクライナは、既にロシア軍が原発を攻める可能性を察知しており、西側に対策

を求めていました。

G7が原発攻撃非難、制裁強化も−ウクライナはIAEAに支援要請

(3月4日、ブルームバーク)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-04/R87A65T0AFB701

 

エストニアの貨物船がウクライナ沖で沈没、機雷に接触か−報道

(3月3日、ブルームバーク)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-03/R86844T0G1KX01

戦争は、戦闘国以外の船舶にも影響しています。オデッサ沖でエストニア所有の

貨物船が沈没。その他、黒海北部にあるウクライナのオルビア港に停泊していた

バングラデシュ船にミサイルが着弾して火災が発生し、乗船していたエンジニア

1人が死亡。

 

EU、WTOでのロシア最恵国待遇の適用停止を検討

(3月4日、ブルームバーク)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-03/R86DK3T0G1L601

最恵国待遇とは、特別関税措置として、関税をかけない、或いは低くする措置で

す。この措置を停止する事により、ロシア製品の外国での販売は高くなり、競争

力を失います。

 

ロシアの報道機関への圧力が増してきています。

(3月5日、ギュンター りつこ)

https://www.facebook.com/photo/?fbid=4992970664127649&set=a.151626904928740

ベルリン在住のギュンターりつこさんが、彼女のフェースブックで書かれており

ます。「プーチンは報道の自由をさらに制限するいくつかの法律に署名しました。

国会で可決された新しい法律とは、ウクライナ戦争に関する「偽情報」を広めた

者は、最高で15年の禁固刑に処される可能性がある、というものです。つまり、

これはメディア、ジャーナリズムの監視、言論の取り締まりをより厳しくするも

のであり、プーチンを批判する者は公然と逮捕されることが決定したのです。

 

西側の放送局、ロシアでの活動停止

(3月5日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/russland-gesetz-fakenews-strafen-105.html

テレビ局であるBBCCNNに続きドイツのARDZDFもロシアでの活動を停止しまし

た。またDeutschen Welle (DW)Voice of America Radio Free Europe/Radio

Libertyのラジオ局も撤退しています。Deutsche Welleは、ブロックを回避する

技術的な方法に関する記事をウェブサイトに掲載しました。BBCはまた、ロシア

の読者が特定のアプリやダークウェブを使うことで、依然としてテキストにアク

セスできる方法をTwitterに掲載しました。ロシアはまた、ソーシャルネットワ

ークに対する取り締まりを強化しています。Twitterへのアクセスは制限され、

金曜日からはFacebookも完全にブロックされています。外国のメディアだけでな

く、国内のメディアも閉鎖が相次いでいます。ZnakNovaja Gasetaがニュース

配信を停止。Echo Moskwyは解体されてしまいました。また人権問題機関である

Memoriaが防弾チョッキを着た警察官による捜索を受けたそうです。

 

ロシア政府への抵抗を示していた放送局「ドーシュ」の編集長にインタビュー

(3月4日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/chefredakteur-doschd-tv-russland-dsjadko-101.html

やはりロシア国内で規制を受け、活動を停止しているドーシュTVです。ドイツ

のターゲステーマのインタビューに対し、ウクライナに侵攻を始めた現状は、2,

30年前とはまったく違う状況です。もし戦争に関しての報道を行うと、最高1

5年の禁固刑に処せられます。我々は、活動を停止するか、戦争に反対するかの

2者択一を迫られ、活動の停止に踏み切りました。報道だけでなく、反対デモな

どへの市民への圧力も高まっており、ソビエト連邦時代に逆戻りしているのが現

状です。個人的な質問に対して、子供と、同じドーシュで働く家内の安全を考え、

外国に逃亡する事を決めました。

 

EUのロシア放送局でのフェイクニュースへの規制検討

(3月8日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/europa/eu-sanktionen-desinformation-fake-news-101.html

ウクライナ戦争を背景に、EUは意図的な誤報の加害者に対して行動を起こす事

を検討しています。ロシアのジャーナリストやRussia Todayなどの国営メディア

に焦点をあてています。制裁の詳細はまだ不明です。

 

ロシアで新法成立、「戦争」「侵攻」と表現した報道に厳罰…外国メディアのサ

イト遮断

(3月6日、読売新聞)

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220306-OYT1T50033/

ロシアが情報統制急ぐ SNS遮断、報道でも世界と断絶

(3月5日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0527X0V00C22A3000000/?n_cid=NMAIL007_20220306_A

 

ロシアの公共放送

(3月1日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/inland/ruptly-russland-ukraine-101.html

上記の様に、ロシアでの報道規制が強まっていますが、EU側もロシアの放送局

やSМSチャンネルを閉鎖しています。またベルリンにあるロシアが経営してい

る放送局(RT)の支局Ruptlyでは、従業員の辞職が相次いでおり、26人

のプロフィールがホームページから消えているそうです。ロシア側は、ウクライ

ナへの行為を「戦争」とか「侵攻」とかの表現を禁止しており、「特別軍事作戦」

と報道するように強制しています。Ruptlyでは、これは既に「報道の自由の

終わり」、とロイターのインタビューに答えています。ロシアの国営放送RTの

外国支局でも、既にかなりの退職者を出した模様です。EUはロシアの国営放送

RTとSputnikを、放送停止させました。またメタやヴィデオAppやテ

ィックトックなどのSМSでのこの2つのサイトを削除。ユーチューブもサイト

を削除しています。

 

ロシア、4400人以上のデモ逮捕者

(3月6日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/russland-proteste-festnahmen-ukraine-101.html

モスクワとサンクトペテルブルクでの逮捕者が多く、ロシア全土で60以上の都

市で、戦争反対のデモが起こっています。戦争が始まってから今まで逮捕者は1

万3千人。

 

航空機リース、相次ぎロシア撤退 民間半数が運航不能に

(3月7日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB024AA0S2A300C2000000/?n_cid=NMAIL007_20220307_Y

ドイツメディアでの同様な報道では、リースされた飛行機が、ロシアから返却さ

れない可能性が高いようです。

 

ロシア全土に渡航中止勧告 外務省、邦人に出国呼びかけ

(3月7日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0702F0X00C22A3000000/?n_cid=NMAIL007_20220307_H

トヨタ、ロシアの日本人駐在員に帰国指示 安全を優先

(3月7日、日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD0741S0X00C22A3000000/?n_cid=NMAIL007_20220307_Y

西側諸国で、ロシア人への圧力が高まっているのと同様に、経済制裁を被ってい

るロシアでも、西側諸国の一般人への危害が及ぶことは充分想定されます。特に

ロシアでは、西側の経済制裁により、SWIFTと米クレジットカードによる金

融機能が停止しています。駐在員への給料が、日本から振り込まれない危険性は

大きいです。

 

3月11日の午後15時ごろ、急にドイツの株式市場が壁を成したよう急上昇を

見せました。丁度、私がインターネットで株価を見ている最中に起こったこの現

象に、いったい何が起こったのか?、とニュースを見ると、プーチン大統領がル

カシェンコ大統領とのテレビ会談で、「停戦に光がさしてきた!」と述べただけ

だと分かりました。詳細は伏せられておりますが、はじめて見せた、プーチンの

停戦交渉での成立の可能性があることを示唆した会話として、市場として評価、

反応しています。その後、「ただの戯言!」と一時上昇した株価も、正気を取り

戻し、この日は僅かの上昇で取引を終えています。その、ほぼ毎日行われている

ロシアとウクライナとの停戦交渉で、ロシア側がウクライナとNATOに提示し

ている条件は、ドンバス地域とクリミア半島の独立の承認、ウクライナの中立と

武装解除です。ここで特記すべきは、ロシアの要求がウクライナだけに向かって

おらず、アメリカとヨーロッパ諸国に向けられている点です。

(3月11日、ターゲスシャウ、ドイツ語)

https://www.tagesschau.de/ausland/ukraine-russland-putin-verhandlungen-101.html

 

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