オーボエファンの皆様、音楽ファンの皆様、ドイツファンの皆様、こんにちは!
ドイツのデュッセルドルフで昨日ヨーロッパ・オイロビジョン・ソング・コン
テストが行われました。デュッセルドルフはヨーロッパ中から歌手や応援団、
有名人などが集まり、警察も市中に多く見受けられたそうです。去年優勝した
ドイツ人の女性レーナは10位に終わりました。優勝はアサバジャンの歌手エ
ル・アンド・ニッキだったそうです。
http://www.eurovision.de/event/finale/index.html
http://www.duesseldorf.de/eurovision_song_contest/index.shtml
ドイツのこの時期、白アスパラガスと苺が美味しい時期です。5月、6月にド
イツにいらっしゃる方は是非お試し頂きたいと思います。
日本の東北からのニュースはドイツでは非常に稀になりました。よくドイツ人
たちに、あれから日本はどうなっている?と尋ねられます。兎に角余震がおさ
まってくれて、福島原発の放射能がコントロールされれば、緩やかに後片付け
ができますが・・・・・、と答えるぐらいです。しかし日本のニュースを見て
いると、いつコントロールができるのか分からない情況のようで、報道が少な
くなっただけ非常に気になります。
EUの通貨がまた大きく揺れました。ポルトガルはEUからの援助を受け入れ
ることに承諾し一段落したのですが、今度は再度ギリシャが国債の償還ができ
ない、という事でユーロがまた安くなりました。そして今度はギリシャがユー
ロから離脱して昔のドラクマに戻るのではないかといううわさが流れ始めまし
た。実際にはEUの政治家たちは、せっかく作ったユーロ圏を簡単にばらばら
にする事を考えていないと思います。ですから何らかの対策をまた講じ一時し
のぎかもしれませんがギリシャがまた復活するのを待つ、という事になると思
います。ただ、外国からの旅行者にとっては安いドラクマが復活するのは魅力
的ではあります。
それから次はイタリアだ、と言っている記事もあります。
http://www.handelsblatt.com/finanzen/boerse-maerkte/anlagestrategie/als-naechstes-ist-italien-dran/4165736.html
このユーロ安で一人勝ちしているのがドイツです。ドイツの景気は現在絶好調
です。そしてギリシャが経済的に揺れてくれてユーロが安く保たれればドイツ
の景気は間違いなく保たれます。でも、今年の夏帰国する私にとっては少し円
安に振れて欲しいものです。ドイツの好景気もなかなか音楽家には還元されて
いません。また一般消費者にとってみると物価がじりじりと上がってきている
のが気になり、また負担が増しています。
揺れているのはそのほかにドイツの政界です。
グーテンベルク防衛大臣が大学時代のドクターの称号試験で他人の文章をコピ
ーし自分の文章としたことでドクター称号を剥奪され政治家生命が終わりまし
た。次はFDP党のコッホ・メルリンが役職を辞職。
http://www.n-tv.de/politik/Koch-Mehrin-gibt-alle-Aemter-auf-article3310496.html
そして、バイエルン州の元党首シュトイバーの娘、ベロニカ・ザースが同じ理
由で法学のドクターを剥奪されています。
http://www.n-tv.de/panorama/Stoibers-Tochter-verliert-Titel-article3306001.html
アサンジがシドニーの平和賞を受賞。4人目。
http://www.n-tv.de/politik/Assange-erhaelt-Friedenspreis-article3302186.html
今までの受賞者はダライ・ラマ、ネルソン・マンデーラ、池田大作。アサンジ
の作ったヴィキリークスが世界の透明性に貢献したと評価されました。
そうそう、日本で発生している皆さんご存知のユッケ事件ですが、死者が相次
いで出ているのに、こんなに騒がれているのにどうして食べるのだろう、と首
をかしげてしまいます。まあ死ぬかもしれないという危険を冒してもふぐを食
べて死ぬ人もいますから、よほど好きだったのでしょうが・・・・・。
原因はひょっとして東電の計画停電にあるのかもしれない、と言っている人が
います。温度をコントロールして貯蔵してあるはずの肉が、計画停電で貯蔵温
度がくるって起きた第3次災害かもしれません。
今年の夏は演奏会を予定しておりません。講習会を高松と浜松で行います。
高松(香川県)7月3日
浜松 8月13日、14日です。
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■ 第6回オーボエクリニック 浜松 8月13日、14日
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講師
レッスン 末政圭志先生
(ドイツ・ブレーマーハーフェン市立歌劇場ソロオーボエ奏者)
リード 伏見聡子先生(フリーオーボエ奏者)
リペア 細川恒次氏(ウィンズ チューン ガレージ ホソカワ代表)
◎ 平成23年8月13日(土)
個人レッスン(どなたでもOKです)1時間8000円
リード講習会(どなたでもOKです)参加費2000円
リード材料・チューブ・ナイフ・糸などはご用意ください。
◎ 平成23年8月14日(土)
中高生のためのグループレッスン(中高生のみ)
初級9:15〜11:25
中級12:20〜14:30
上級14:30〜16:40
途中10分間の休憩を挟みます。
はまホール34練習室 参加費3000円
リード調整販売 1本3000円 事前にご予約ください。
リペア 通常修理は無料です。
お申し込み
後日、専用電話を用意致しますが、今のところメールでお願いします。
oboe-clinic@live.jp
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■ オーボエコンクール・ドイツ フィルスタ木管コンクール
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ドイツのミュンスターで行われる木管コンクールがあります。資格は27歳ま
で。
楽器はフルート、オーボエ、クラリネット、サックス、ファゴット、ブロック
フレーテです。
主催はフィルスタ社(たしか家具の会社だったと思います)
場所はミュンスターの音楽大学。
期間は10月28日〜11月1日まで。受賞式、受賞コンサートは来年の3月
9日
申し込みは6月30日まで。
詳細はhttp://www.woodwinds-competition.com/index.html
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■ もしビンラーデンがずっと前に死亡していたら???
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中東ニュースというメールマガジンがあります。
東京外国語大学「日本語で読む中東メディア」の記事全体は、こちらのホーム
ページからご覧いただけます。
ホームページアドレス:http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/news_j.html
以前にも時々このソースから面白いと思われた情報を拾わせて頂きましたが、
今回もまたビンラーデンに死とアメリカついて中東がトルコがどう見ているの
かが垣間見ることができます。
間逆のアメリカにいじめられている国からの今回のビンラーデンの死に関する
視点も注目するのは興味深いですね。
■アラブ諸国 アル・ハヤート紙、アル・アハラーム紙、クドゥス・アラビー
紙から■
◆2011-05-12 コラム 「再びビンラディンについて」
(Al-Ahram紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22465
◆2011-05-07 コラム 「ビンラディンの死」
(Al-Ahram紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22464
◆2011-05-03 ビン・ラーディン第一夫人がシリアを出発しドーハへ移動
(al-Quds al-Arabi紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22359
■イラン ジャーメ・ジャム紙、マルドムサーラーリー紙から■
◆2011-05-09 情報相「我々にはビン・ラーディンがしばらく前に死んでいた
ことを示す、信頼できる証拠資料がある」 (Jam-e Jam紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22445
◆2011-05-05 国防相、ビン・ラーディン殺害に疑問
(Mardomsalari紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22457
◆2011-05-03 メフマーンパラスト報道官「ビン・ラーディン殺害によって、
外国軍派兵の必要はなくなった」 (Jam-e Jam紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22456
■トルコ ミッリエト紙、ヒュッリイェト紙、ザマン紙、ラディカル紙、イェ
ニ・シャファク紙から■
◆2011-05-09 イラン情報相「ビン・ラディンはとっくに病死していた」
(Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=22438
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■ 地殻変動、ヨーロッパ
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5月11日、スペイン東南で地震がありました。震度は5,3 という事ですが死
者が少なくとも10人出ています。1回目が17時5分にあり震度は4,4だった
そうです。そして2回目は18時47分。スペインでは4月12日にも震度6,2
の地震がありましたがこの時は被害がありませんでした。ヨーロッパで地震が
起これば大変です。日本のように耐震なんて事は考えていません。ブロックの
石を積み重ねてあるだけですから見事にぶち壊されます。屋根や壁に石造など
が飾られていれば間違いなく墜落します。震度6とか7などの地震が突然やっ
てきたら怖いですね。スペインは丁度ヨーロッパプレートのアフリカプレート
が地中海で重なり合うぎりぎりの位置にあります。今回の地震のあった地区は
東北大震災の震源地と緯度的に似通っているのが気になります。それから14
日のニュースでシチリア島のエトナがまた噴火したニュースが入っています。
http://www.n-tv.de/panorama/Erdbeben-erschuettern-Spanien-article3310531.html
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■ オーボエ演奏のコツ マーラー(の特徴)
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5月の我々のオーケストラ定期演奏会でマーラーの交響曲第10番が取り上げら
れました。非常に演奏する機会が少なく、また聞く機会も少ない曲です。最後ま
で仕上がらないでマーラーが死んでしまった為に色々な人が作曲者の下書きを元
に5楽章まで仕上げました。
非常にユダヤの音楽が色濃く入っている曲が多いのがマーラーの特徴です。そし
てスコアには楽器ごとに細かく指示が書き込んであります。同じ和音内でもオー
ボエがP(ピアノ)でフルートがF(フォルテ)なんて事がよくあります。です
から他人が大きな音で演奏していても吊られてはいけません。
そしてマーラーは大変大きなダイナミックの変化を要求します。木管楽器の中で
そのダイナミック変化をよく出せる楽器、つまりオーボエはマーラーにとって非
常に大きな役割を果たします。編成が大きい曲が多いわけですが、マーラーのソ
ロは繊細且つダイナミックです。普通編成が大きくなると編成の大きさに頼る曲
を書く作曲家がほとんどですが、マーラーの場合は一人一人がまるでオーケスト
ラのような変化を出すことを望んでいるようです。ですから、反応のよいリード、
そして良く鳴るリードが必要になります。そういう面で、他の曲を演奏できるリ
ードでもマーラーを演奏できるとは限りません。その逆はありえます。
マーラーを演奏する時は音色よりもダイナミックの変化に充分対応できるリード
を持つこと、これがマーラー演奏のコツになります。
マーラーは今年死後100年。1911年5月18日がマーラーの命日です。
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最後までお付き合い頂きありがとうございました。次号5月1日発行予定のメ
ールマガジンは4月30日チェリティーコンサート企画で多忙な為に遅れます。
どうぞご了承ください。
皆様お元気でお過ごしください。
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<日本で楽譜が手に入らない時>
オーボエの楽譜の出版はほとんどが輸入版です。そしてピアノやヴァイオリン、
声楽などに比べると売れる版数が少ないので、そもそもオーボエの楽譜を取り
扱ってくれる楽譜屋は非常に少ないのが現状です。ドイツやオーストリアに来
られた時にオーボエ関係の楽譜を沢山買えた、というご経験がある方がいらっ
しゃると思います。ベルリン、ミュンヘン、ケルン、ヴィーンなどの大きな都
市の楽器店には日本の楽譜屋よりはるかに多い楽譜が揃っています。そして何
と私の住んでいるブレーマーハーフェンにはダブルリードの楽譜の専門店があ
るのです。普通の楽器屋にある楽譜コーナーとは違い、ダブルリードのソロか
らアンサンブルまで出版されている楽譜の事ならほぼ全て分かります。日本で
楽譜が手に入らずにお困りの方、ご相談に応じます。
<全国のブラスバンドの指導者の方々へ>
オーボエという楽器は難しい楽器ではありません。初心者にいろいろな楽器を
同時に与えると、金管楽器は「プスー」と音にならず、フルートは「ヒュー」
と空を切る音ばかりで目眩がする。そんな中、オーボエは早くも音を出す事が
でき、すぐに音階も演奏できる楽器です。とっつきやすいのですがきちんとし
た指導者がいない場合は上達が難しいのは事実です。1日3時間、休日は6時
間以上練習する生徒さん方に悪い練習方法でトレーニングを強いると、悪い奏
法を身につけるために練習している事になります。
毎年、夏に東京、高松、浜松でのオーボエクリニックに講師として招かれ、初
心者を中心に指導を重ねております。コンクール前で集中しなければいけない
時期、生徒さん達が基本にしっかり戻る為の機会を設ける事は大変重要です。
またプロの演奏家でも一つの演奏会が終了し、次の段階にステップする場合で
も、常に基本に戻る事は忘れません。
きちんとした指導者がいない地方で、オーボエの生徒さん方とご一緒に奮闘さ
れている指導者の方でオーボエクリニック開催をご希望の際はどうぞ私にご相
談ください。ご一緒に方法を考えてみたいと思います。