バックナンバー:57 2004/04/15


皆様お元気でお過ごしですか?

 

先回のメールマガジンで「早起きは・・・・。」「ドイツ人が儲かって、日本

の方々が損を・・」と書きました。どういう訳か市場ではまったく別の流れに

なっているようです。米ドルと円が強く、ユーロが安い・・・・・・。

 

復活祭はクリスマスの次に大きな大切な行事です。子供たちはこの日もプレゼ

ントをもらえるのです。我が家の子供たちにはさすがにクリスマスのプレゼン

トはあげますが、復活祭までは宗教心が薄いので勘弁してもらっております。

 

現在我が歌劇場はR.シュトラウス作曲「バラの騎士」の練習に追われており

ます。休憩2回をはさんで3時間30分くらいのオペラです。この曲はソロオ

ーボエ奏者にとっては重要なレパートリーのひとつで、体力と集中力、技術と

音楽性、すべてが要求されます。ご存じない方はチャンスを見つけてご覧にな

ることをお勧めいたします。

 

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■ 「カペラ・ブレメンシス」オーボエ三重奏 演奏会のお知らせ

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2002年に東京・王子ホールで行いましたオーボエ三重奏メンバーで、今年

の夏は、京都と福岡で行います。

 

京都 7月27日 京都府立文化ホール・アルティ

福岡 7月28日 福岡あいれふホール

 

詳細は近日中にホームページに掲載いたします。

 

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■ オーボエとハープの為のサロンコンサートのお知らせ 

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7月11日 午前11時開演 南大沢文化会館・交流ホールにて

 

演奏会として時間の早い、マチネー形式のサロンコンサートです。お子様方に

もいらしていただければ、と思います。

 

ハープはシュレースビッヒ-ホルシュタイン州立歌劇場にて首席ハープ奏者を勤

めていらっしゃる林千佳世さんをお迎えし、演奏とお話の楽しい一時をお過ごし

ください。

 

詳細は近日中にホームページに掲載いたします。

 

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■ イギリスのカジノ荒らし     

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イギリスで携帯電話の電波を発しルーレットの予想をするシステムを開発し、

実際に2日連続で莫大な金額を儲けた人がいたということです。なんだかボンド

映画に出てきそうなお話ですね。

 

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■ サッカー、チャンピオンリーグ       

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レアル・マドリッド敗退。ACミラノ敗退。という番狂わせ。今年はドイツチー

ムもすでに敗退しているのでテレビでの番組も少なく盛り上がりに欠けます。

http://www2.onsport.t-online.de/dyn/c/14/24/86/1424860.html

 

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■ ドレスデン・フラウエン教会 

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1945年にアメリカ軍の空襲により破壊されたドレスデンのフラウエン教会

の再築工事が進んでいる。4月13日に高さ78メートルの最後のレンガが組

み込まれた。最終的に完成を見るのは来年との事。

http://www.mdr.de/frauenkirche/

 

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■ パーキンソン病に新治療方法

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ユーリッヒ研究所とケルン大学脳外科が新しい治療方法を研究している。研究

では、脳波がそろってしまった時におきる痙攣を電気でその脳波を散らしてし

まう、というもの。音楽界で聴衆が拍手をしているときに、普通は各自が拍手

し、全体が盛り上がる。しかし、たまたま拍手がそろってしまうことがある。

この現象がパーキンソン病患者の脳波で起こった時に痙攣が発生する、という

ことらしい。

 

現在開発されている脳波をコントロールする機械は、始終電気を流すので、患

者の顔が痙攣したり、しゃべるのが不自由になるなどの副作用があった。今度

の方法では、脳波が揃ってしまった時に、電波でその脳波のリズムを散らす、

というもので、必要時だけに作動するので、副作用が少なくてすむ。

 

http://www.3sat.de/3sat.php?http://www.3sat.de/nano/bstuecke/64414/index.html

(ドイツ語ですが)

 

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■ イラクの人質事件に思うこと

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ドイツのニュースでも3人の日本人が捕らえられ、日本自衛隊の撤退を要求し

ている、さもなければ焼き殺すという事実関係だけ、取り上げられていました。

 

このメールマガジンを書いている時点では、日本人釈放のニュースはまだ流れ

ていません。また、日本人以外にも多くの外国人を人質に取り、報道陣もうか

つに外に出られない状況のようです。ドイツの国境警備隊員2人は消息不明。

多分、死亡、というニュースも流れていました。

 

外国に住んでいると国と国との戦争問題。国内の紛争問題などのニュースは日

本よりはずっと多く、またドイツもそのための難民を始終受け入れています。

今回は私の長年の海外生活からこの事件に思うことを少し書いてみたいと思い

ます。

 

日本でのこの件に関するニュースは特に注意を払って見ているわけではありま

せんが、今までの日本のマスコミの報道の仕方、政府野党の動き方を見ている

と想像がつきます。

 

何で小泉首相は自衛隊をイラクに送ったのか、すぐに撤退させるべきでは、首

相の責任問題とか、なんだかんだと声を高くしている事でしょう。(外れてい

れば問題はないのですが)

 

さて、今回の日本人たちは、戦場にのこのこ自ら出向いていったという事らし

く、もしそれが真実であれば、私に言わせれば自業自得。そして日本政府がそ

の人質のためにわざわざ交渉をしなければいけない状態になり、迷惑千万。た

だでさえデリケートな外交問題、軍事問題に携わっている方たちの大変なお荷

物となってしまったわけです。

 

戦争に軍隊を送れば死人が出るのは当たりまえ。その論理が分かっていなかっ

たのなら軍隊は出してはいけなかったわけで、出した以上、政府もマスコミも、

徹底的に人質を取ったイラクテログループの批判をして更に軍の強化と日本の

確固たる立場を示さないと日本の顔が立たなくなります。ここで自衛隊を引け

ばテロの勝ちで日本の負け。それが世界中で判断され、日本の意気地なしのレ

ッテルが張られることになるわけです。

 

これから日本は戦争と平和について、また国防について、軍隊について、国家

予算について検討しなおす時期にきていると思います。その辺のことを国とし

て一人前に消化したら、日本も国際社会でもっと立派に意見を述べることがで

きるようになるはずだし、日本の発言の重みも変わってくる。それができない

なら、がんばって経済力でアメリカを支配して、見えないところで国際マフィ

アのような存在になり、アメリカ人の政治家をマリオネットのように使えるく

らいになればたいしたものなのだけれど・・・・。

 

アメリカは、というよりブッシュ政権の政策はイラクと戦争をしたかったので

国連の総意を無視して戦争に踏み切ったのです。戦争をしなければ米国の軍事

産業が潰れそうであった、戦争によって経済の建て直しを図ろうとしていた、

という意見を持っている人がドイツには多いのです。日本はアメリカ寄りの政

策を取っている以上、アメリカと強調しなければいけません。ただし、今年の

大統領選でブッシュが破れ、ケリーが勝つというシナリオも強いわけで、がむ

しゃらにブッシュ政権の方針についていくとアメリカが政治転換した時に日本

の方向転換の舵取りが難しくなります。

 

その辺のことは一音楽家が心配しても仕方がないことですが、どちらにしても

日本の政治家とマスコミと国民が事件だけのうわべを見て騒がないで、核心を

見てくれれば、と願います。

 

現在、ヨーロッパで怖いのは、ポルトガルで行われるヨーロッパサッカー選手

権大会、そしてギリシャのオリンピック。これは間違いなくテロの標的です。

私なら、このような危ない所に行きたくないのでテレビで観戦いたします。

 

ましてやイラクに行くなんて私や、私の家族にとっては問題外なのですが、皆

様はどのようにお考えですか?

 

日本も自衛隊を送っている以上はイラクにとっては憎きアメリカの見方と思っ

ているわけです。そのような観点からマスコミは日本政府にもっと国内のテロ

対策を積極的に促すとか、国民の意識を高めるとかの方向に向くのが本来の常

識的な線ではないかと私は考えます。すぐ責任を他人に転嫁して騒ぎ立てるの

が、日本のマスコミ、マスメディアです。もう少し建設的な意見を出して頂き

たいと外国から望んでおります。

 



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